<PGM世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会決勝大会>

初日

5月9日、岐阜・花の木GCで176人が出場して第1ラウンドが行われた。
15-17歳の部男子は、石過功一郎(兵庫・クラーク記念国際高1年)が2アンダー70で首位に立った。13番で第2打を80センチにつけるなど、ショット、パットがかみ合って3バーディー、1ボギーだった。2打差で牛木智教(栃木・宇都宮東高1年)、3打差で昨年世界ジュニア代表の下田雄大(東京・堀越高3年)と、坂本将規(香川・香川西高2年)が追走している。同女子では、昨年世界ジュニア代表の蛭田みな美(福島・学法石川高2年)と、小倉ひまわり(東京・日出学園高1年)が1オーバー73で首位を並走。1打差で坂東奈央(宮城・東北高2年)が続いている。13-14歳の部男子は、吉本龍斗(滋賀・湖西中2年)が3バーディー、3ボギーのイーブンパー72をマークしてトップに立ち、1打差で石坂友宏(神奈川・岩戸中3年)がつけている。同女子は川合玲那(愛知・下山中3年)と、昨年世界ジュニア代表の河野杏奈(東京・松沢中3年)、一昨年代表の吉田優利(千葉・麗澤中2年)の3人が5オーバー77で首位に並んだ。
11-12歳の部は男子が杉浦悠太(愛知・高浜中1年)が1オーバー73の好スコアで、女子は平木亜莉奈(群馬・下里見小6年)が4オーバー76でともに首位発進した。9-10歳の部女子では155センチの大型選手、中原碧望(あみ、宮崎・赤江小5年)がイーブンパー72をマークして2位に7打差をつけて独走態勢。同男子は一昨年世界ジュニア代表の縄田領一(山口・中村小5年)が6オーバー78で1位スタートした。7-8歳の部は男子が小林翔音(しょおん、東京・半田小3年)と本大志(神奈川・末吉小3年)が1オーバー73で、女子が一昨年世界ジュニア代表の西山知里(山梨・山梨大付小3年)が7オーバー79でそれぞれ首位に立った。
15-17歳、13-14歳の部男女は3日間54ホール、11-12歳以下の男女各3部門は2日間36ホールの合計ストロークで、世界ジュニア(7月15~18日、米サンディエゴ)の日本代表を争う。

2日目

5月10日、岐阜・花の木GCで175人が出場し、11-12歳の部以下の最終ラウンド、13-14歳の部以上の第2ラウンドが行われ、世界ジュニア日本代表が男女各3部門12人が決まった。
11-12歳の部男子では三田真弘(岡山・京山中1年)が、1オーバー73の好スコアをマークし、通算6オーバー150で、前日4打差4位から逆転で優勝を飾った。同女子は、前日首位の平木亜莉奈(群馬・下里見小6年)が75で回り、通算7オーバー151で逃げ切り優勝した。9-10歳の部男子では、この日73をマークした大野倖(千葉・吉岡小5年)が通算13オーバー157で前日6打差4位から逆転優勝。同女子は中原碧望(あみ、宮崎・赤江小5年)が通算4オーバー148で2位に11打差をつけて圧勝した。4人はこの大会初優勝で、初の世界ジュニア日本代表となった。7-8歳の部では、男子優勝が清水拳斗(埼玉・中尾小3年)で3年連続、女子優勝は西山知里(山梨・山梨大付小3年)で2年ぶりの世界ジュニア代表を決めた。
15-17歳の部男子は、坂本将規(香川・香川西高2年)がこの日のベストスコア73をマークし、通算2オーバー146で前日首位の石過功一郎(兵庫・クラーク記念国際高1年)に1打差で首位に立った。同女子では、蛭田みな美(福島・学法石川高2年)が通算5オーバー149とし、2位小倉ひまわり(東京・日出学園高1年)に1打差で単独首位。13-14歳の部男子は、石坂友宏(神奈川・岩戸中3年)が通算7オーバー151で首位に立ち、1打差で杉原大河(徳島・南部中3年)、さらに1打差で鈴木敬太(千葉・打瀬中3年)が続いている。同女子は吉田優利(千葉・麗澤中2年)と平塚新夢(あむ、宮城・住吉中3年)が通算12オーバー156で首位に並んだ。

最終日

5月11日、岐阜・花の木GCで76人が出場して最終ラウンドが行われ、男女各2部門の世界ジュニアゴルフ選手権(7月15~18日、米サンディエゴ)の日本代表が決まった。
15-17歳の部男子では、前日首位の坂本将規(香川・香川西高2年)が3バーディー、4ボギーの73で回り、通算3オーバー219で優勝し、初の日本代表入りを果たした。同女子では、昨年の世界ジュニア代表で1打差でシード権を逃した蛭田みな美(福島・学法石川2年)が1バーディー、1ダブルボギーの73にまとめ、通算6オーバー222で優勝した。13-14歳の部男子は、前日トップの石坂友宏(神奈川・岩戸中3年)が4バーディー、2ボギー、1ダブルボギーのイーブンパー72をマークし、通算7オーバー223で逃げ切り優勝した。同女子は平塚新夢(あむ、宮城・住吉中3年)が1バーディー、5ボギーとスコアを落としたが、他選手も伸びず、通算16オーバー232で優勝した。ともに初の日本代表。男女4部門の上位3人が、世界ジュニア代表となった。
【協会広報ライター・赤坂厚】

世界ジュニアゴルフ選手権日本代表は以下の通り。

15~17歳の部
【男子】 ①坂本将規(香川・香川西高2年)219②石過功一郎(兵庫・クラーク記念国際高1年)224③松本正樹(大阪・興国高2年)225
*決勝大会第3位の松本正樹(大阪・興国高2年・225/マツモトマサキ)は、世界大会出場辞退のため、決勝大会第4位の金子優将(栃木・作新学院高2年・226/カネコユウスケ)が、繰り上げ出場となります。
【女子】 ①蛭田みな美(福島・学法石川高2年)222②小倉ひまわり(東京・日出学園高1年)225③畑岡奈紗(茨城・翔洋学園高1年)226
13~14歳の部
【男子】 ①石坂友宏(神奈川・岩戸中3年)223②杉原大河(徳島・南部中3年)225③鈴木敬太(千葉・打瀬中3年)229
*決勝大会第3位の鈴木敬太(千葉・打瀬中3年・229/スズキケイタ)は、世界大会出場辞退のため、決勝大会第4位の青山晃大(愛知・笈瀬中3年・232/アオヤマコウダイ)が、繰り上げ出場となります。
【女子】 ①平塚新夢(宮城・住吉中3年)232②金城和歌奈(沖縄・西崎中3年)236②鬼塚貴理(熊本・竜南中2年)236
11~12歳の部
【男子】 ①三田真弘(岡山・京山中1年)150②杉浦悠太(愛知・高浜中1年)152
【女子】 ①平木亜莉奈(群馬・下里見小6年)151②望月美甫(静岡・田子浦小6年)153
9~10歳の部
【男子】 ①大野倖(千葉・吉岡小5年)157②縄田領一(山口・中村小5年)158
【女子】 ①中原碧望(宮崎・赤江小5年)148②越田泰羽(神奈川・上矢部小5年)159
7~8歳の部
【男子】 ①清水拳斗(埼玉・中尾小3年)144②本大志(神奈川・末吉小3年)147
【女子】 ①西山知里(山梨・山梨大付小3年)155②藤代成実(埼玉・八幡小3年)163
(注)13-14歳の部以上は54ホール、11-12歳の部以下は36ホールの合計ストローク。同スコアは最終ラウンド18番からのカウントバックにより順位を決定

【大会雑観とコメント】

初日
15-17歳の部男子

石過功一郎(兵庫・クラーク記念国際高1年)
石過功一郎(兵庫・クラーク記念国際高1年が首位発進
15-17歳の部男子では、石過功一郎(兵庫・クラーク記念国際高1年)が「3度目の正直」に向けて首位発進した。6番で5メートルを入れてバーディーが先行し「ピンチでもパーを拾えて、ゴルフがかみ合った感じです」と、3バーディー、1ボギー。実力者ながら、13-14歳の部で2年連続決勝大会で涙を飲み、世界ジュニア日本代表を逃した。今年は1つ年上のカテゴリーになり、中国・四国予選に出場したが「バーディーが取れずイライラした」と3位で決勝大会補欠に回った。今回は欠場者が出たため繰り上げ出場。先週行われたジュニアの大会で3日間13アンダーをマークして優勝し、その勢いで乗り込んできた。今大会からパターを替え「同じピンタイプなんですが、合っている」という。「去年は攻めすぎてだめだったので、今年は安全に行きたい。花の木3度目の正直です」と、初の世界ジュニア代表入りに意気込んでいる。
15-17歳の部女子

蛭田みな美(福島・学法石川高2年)

2人が首位タイ
15-17歳の部女子は、昨年の世界ジュニア日本代表の蛭田みな美(福島・学法石川高2年)が、小倉ひまわり(東京・日出学園高1年)とともに首位に立った。「パーオン率がよくて、チャンスがあったともいえるんですが、ロングパットの距離感が合わなかったのが反省点です」というように、インスタートの16番、折り返して1番でともに3メートルを入れてバーディーが先行したが、3番で左に曲げて初ボギーとし、5,6番と7メートルから3パットして1オーバー73だった。代表となった昨年の世界ジュニアでは1打差の15位でシード権を逃す悔しい思いをした。「スイングのトップで足がばたつく悪い癖を直しました」と、1年かけてスイングがより安定したという。ドライバーの飛距離を10ヤードほど伸びて240ヤードと飛距離のアップにも結びつき、リベンジのための日本代表を目指す。

 


小倉ひまわり(東京・日出学園高1年)
15-17歳の部女子で、小倉ひまわり(東京・日出学園高1年)が1オーバー73で首位に並んだ。「ショットが良かった。グリーンが硬いので、距離を計算して手前から攻めるマネジメントが出来たと思う」と振り返った。17番で2メートルにつけ「ラインに乗って気持ちのいいバーディーが取れた」と先にバーディーが来たのもリズムをよくした。2バーディー、3ボギーでホールアウト。「1アンダーぐらいにはしたかったけど、みんな伸びていない。初日からこんなにピンが振られるとは思っていなかった」とコースが難しさを痛感したそう。「3日間、トータルアンダーパーを目指したい。ショットでバーディーを狙うゴルフはできないので、無理しないで、いけそうなときに行きたい」と、残り2日間のプレーを思い描いていた。
13-14歳の部男子

吉本龍斗(滋賀・湖西中2年)
吉本龍斗(滋賀・湖西中2年)が首位スタート
13-14歳の部男子で、吉本龍斗(滋賀・湖西中2年)が「納得のいくゴルフが出来ました」と、イーブンパー72で首位スタートした。「得意のドライバーが良かった」と、笑顔を見せた。インスタートでイーブンパーで折り返したアウトはボギーが先行する展開になったが4番で3メートル、最終9番パー5では第2打をグリーン手前のバンカーに入れ、3打目も大きくショートしたが、16メートルのバーディーパットを沈めた。練習ラウンドでは「ドッグレッグが多くて難しいコースだと思った」と、この日の目標は2オーバーだったという。上回った結果に「3メートルぐらいのパーパットが何度か入ったおかげ」と振り返った。「残り2日間も今日みたいなゴルフをしたい」と、日本代表入りに意欲をみせていた。
13-14歳の部女子

川合玲那(愛知・下山中3年)

河野杏奈(東京・松沢中3年)

吉田優利(千葉・麗澤中2年)

3人がトップに並ぶ
13-14歳の部女子で、3人が5オーバー77でトップに並んだ。川合玲那(愛知・下山中3年)は前半をすべてパーで切り抜けた。12番で左OBでトリプルボギーをたたいたが77にまとめた。「ロングパットが寄らなかった。自分が思うように進んでいかない。シンにあたらなくて気持ちのいいパットが出来なかった」と振り返った。

昨年世界ジュニア代表の河野杏奈(東京・松沢中3年)は「今日は全然パーオンしなくて、寄せワンが6回あった」と疲れた表情。唯一のバーディーは6番で、150ヤードから6番アイアンでOKにつけた。「グリーンが止まらないし、明日はパープレーを目指したい」と話した。

一昨年代表の吉田優利(千葉・麗澤中2年)は10番まで1アンダーと快調なゴルフを展開したが、終盤に落とし穴。15、16番連続ボギー後、17番パー5で第3打を「トップしてしまって」とグリーンオーバーし、痛恨のOBでダブルボギー。18番のボギーと4ホールで5つスコアを落とした。「今日はイーブンでと思ったけど、終盤風が強くなって距離が合わない感じだった。自分の出来ることをやって米国に行きたい」と気を取り直していた。

11-12歳の部は男子で首位の杉浦悠太(愛知・高浜中1年)
「72ぐらい出ればと思ったんですけど、OB(6番)が誤算でした。耐えたらバーディが来ると思った(3バーディー)。飛ぶ方なので17番(パー5)で2オンもした。ウッドはいつもいいんで、アイアン次第だと思います」

11-12歳の部男子で2位の仲宗根寛瑛(神奈川・西柴小6年)
「前半けっこうパーが続いたけど、7番でボギーにした。いつもはそこから崩れるタイプなんですけど、きょうは8番で4メートルの上りスライスがちゃんと打ててバーディーになった。しっかりパーオンしてパーを拾って行きたい。ノーボギーのプレーを目指します」

11-12歳の部女子で首位の平木亜莉奈(群馬・下里見小6年)
「今日はちょっと調子が悪かった。アプローチでもっと寄せたり、入れられそうなパットもあった。76は納得いきません。でも、最近は70台で安定している。あすはパープレーを目指したい。自信は、ちょっと微妙です」

9-10歳の部女子で首位の中原碧望(あみ、宮崎・赤江小5年)
「スタートの10番でドライバーは良かったけど、セカンドで池に入れてしまった(ダブルボギー)。でも気持ちを切り替えて、バーディーも取れた(4バーディー)ので、まあまあのゴルフだったと思う。先週(5月6日)に宮崎の大会で優勝した。明日はアンダーで回れるように、1パットでパーを取れるようにしたい」

 

2日目
11-12歳の部男子

三田真弘(岡山・京山中1年)
三田真弘(岡山・京山中1年)が逆転優勝
11-12歳の部男子で、三田真弘(岡山・京山中1年)が、1オーバー73の好スコアで逆転優勝した。「追いかける立場だったので、伸び伸びできた」と、4打差4位からのスタートだったが、気負いはなかった。同伴する第1ラウンド首位の杉浦悠太(愛知・高浜中1年)がインスタート10番でOBをたたくなど崩れて14番で並らび、16番で逆転した。「グリーンが硬くてオーバーさせてしまった」と2番から3連続ボギーで再逆転を許したが「我慢すれば相手が崩れるかもしれないと思って粘った」と5番で3メートルのパーパットをねじ込むなど以降はパーをキープ。杉浦の6、7番連続ボギーで首位に返り咲き、初優勝を果たした。この年代の実力者だが、世界ジュニアは初めての出場。「自分のプレーは我慢してパーを重ねること。その自信はあります。世界一が目標なので、しっかり自分のよさを出したい」と世界の舞台を思い描く。表彰式では、この日決まった日本代表選手12人を代表してあいさつし、世界一への決意を改めて宣言した。

11-12歳の部男子表彰
2位で初の日本代表を決めた杉浦悠太(愛知・高浜中1年)
「きょうはアプローチも寄らず、パットも入らない最悪でした。よかったのはドライバーだけ。(前日首位で)1番でOBして、前半で三田君に追いつかれて、抜いたり抜かれたりだったけど、最後の方でボギーにして負けた。世界ジュニアではトップ10ぐらいには入りたい。今日全然だめだったアプローチとパットを練習していく」
11-12歳の部女子

平木亜莉奈(群馬・下里見小6年)
平木亜莉奈(群馬・下里見小6年)が初優勝
11-12歳の部女子では、平木亜莉奈(群馬・下里見小6年)が初優勝を果たし、世界ジュニア日本代表を勝ち取った。首位でスタートし、前半3つボギーをたたいたが、9番パー5で第3打を1メートルにつけるバーディーで一息ついた。「目標は昨日(76)よりいいスコア」で、後半は10番で6メートルを入れるなど3バーディー。優勝争いの同伴競技者が崩れ、1つ前の組の望月美甫(静岡・田子浦小6年)の追い上げを振り切って目標通り75で回り、通算7オーバー151で逃げ切った。長野・軽井沢に住んでいたが「冬はゴルフが出来ないので」と、今年から群馬・高崎に転校。「いつもは夏ぐらいから結果が出るんですけど、今年は春から結果を出せるようになった」と、思い切った甲斐があった。世界ジュニアに向けて「レベルがすごく高いと思います。今回ミスしたアプローチを練習して自信をつけて行きたい」と意欲をみせていた。

11-12歳の部女子表彰
74で追い上げて2位で日本代表を決めた望月美甫(静岡・田子浦小6年)
「昨日トップに3打差ついていたんで巻き返したいと思ってプレーした。どんなことがあってもあきらめないようにしようと思った。前半35で回って、もしかしたら(日本代表に)いけるんじゃないかと思った。13番でダブルボギーにしたときは焦りました。3年生から予選に出て、ようやく世界にいける。できれば優勝したいけど、向こうでもあきらめないプレーをしたい」
9-10歳の部男子

大野倖(千葉・吉岡小5年)
大野倖(千葉・吉岡小5年)が逆転優勝
9-10歳の部男子は、大野倖(千葉・吉岡小5年)が通算13オーバーの157で制した。「今日は調子良かった。ショットも良くて、セカンド、サードもよくて、パットもガンガン入った。始めてこの大会に出て、強い人ばかりでパニ食っていた。2位になれたらと思ったけど、調子よくてこんな感じになった」と、1オーバー73で逆転優勝したことに胸を張った。この日は5バーディーだったが「こんなに取ったのは初めてでうれしい」という。良かった要因を聞くと「わかんない。きのう、全然だめだったので、終わってから200球ぐらい、調子が悪いクラブを練習した。アプローチもやった」と首をかしげながら話した。世界ジュニアに向けて「ショットの精度を上げること。世界の強い人に追いつけるように頑張りたい。5位以内が目標」と、意欲を見せていた。

9-10歳の部男子表彰
2位で2年ぶりの日本代表を決めた縄田領一(山口・中村小5年)
「(前日首位で)6打差ついていたんで勝てると思ったけど、悔しい。でも、世界ジュニアにいけてよかった。今度はシード権を取りたい。前回はだいぶ緊張した。今度もたぶん緊張すると思うけど、いっぱい練習していく。アプローチとパットが大事だと思う」
9-10歳の部女子

中原碧望(宮崎・赤江小5年)
中原碧望(あみ、宮崎・赤江小5年)が圧勝
9-10歳の部女子では155センチの大型選手、中原碧望(あみ、宮崎・赤江小5年)が圧勝で世界ジュニア初出場を決めた。この日は4番でダブルボギーをたたくなど「ちょっと大丈夫かなと思った。少し不安でした」と振り返ったが、3つのバーディーを奪うなど、この日もこの部門ではベストスコアの76にまとめ、通算4オーバー148で2位に11打差をつけた。昨年は決勝大会5位に泣いたが「1位で世界ジュニアに行く」という目標を達成。世界を意識して英会話の勉強もしている。「世界ジュニアでもやっぱり優勝を目指したい。ショットの方向性とアプローチの練習を重点的にして行きたい」と、話した。この部門では昨年、阿部未来が世界一になっている。日本選手連覇に向けて、また1人逸材がでてきた。

9-10歳の部女子表彰
前日の2位を守って日本代表を決めた越田泰羽(神奈川・上矢部小5年)
「風が強くて、左に行っちゃったりして球にばらつきがあった。1番でトリプルボギーを打ってだめかなと思いました。1位を狙っていたので2位はあんまりうれしくないけど、世界にいけるのはうれしい。世界ジュニアでは70台で回る。高い目標だとベスト3、最低でもベスト10を目指します。ショットの方向性を練習していきたい」
7-8歳の部男子

清水拳斗(埼玉・中尾小3年)
清水拳斗(埼玉・中尾小3年)が逆転優勝、3年連続代表を決める
7-8歳の部男子は、清水拳斗(埼玉・中尾小3年)が通算イーブンパーの144で3年連続世界ジュニア日本代表を逆転優勝で決めた。初日は1打差3位からこの日は2アンダー70をマークする驚異的な追い上げを見せた。「きょうはパターが入った。バーディー4つ、ボギー2つだった」とニコニコした。インスタートで「前半は(小林)翔音くんが強くて、後半は本くん、(高田)圭一郎くんが強くなってきたけど、6番でオレが1位になって、よしっと思った」と経過を振り返る。9番で1メートルにつけてダメ押しのバーディーを奪って、3年連続世界ジュニア出場を決めた。「今度は絶対優勝する(昨年11位)。去年は距離が飛ばなかったけど、今年はドライバーで40ヤードぐらい伸びて180ヤードぐらい飛ぶようになった」と、力強く宣言した。

7-8歳の部男子表彰
粘って3位に1打差2位で日本代表を決めた本大志(神奈川・末吉小3年)
「18番で10センチにつけて、トップに立ったんだけど、後半はアイアンの距離感とかがだめだった。いつもよりバーディーが取れなくて悔しい。世界ジュニアに行くので、アメリカで勝ちたい。毎日努力します。アイアンの精度を上げて、近くに寄せられるようにしたい」
7-8歳の部女子

7-8歳の部女子表彰

西山知里(山梨・山梨大付小3年)が優勝
7-8歳の部女子は、西山知里(山梨・山梨大付小3年)が通算11オーバー155で優勝、2年ぶりの世界ジュニア代表を決めた。「セカンドショットでグリーンが止まらなかった。パター(の距離)が長くてバーディーが取れなかった」と、優勝にも悔しさの方が勝っていて、あまりうれしそうな表情はみせなかった。世界ジュニアは一昨年6歳以下の部で出場し、藤代成実についで3位になっている。2度目の挑戦に「1位に入りたい。アプローチとパットを練習する。前のときよりは緊張しないと思う」と、優勝を目指す。
2位で3年連続の日本代表を決めた藤代成実(埼玉・八幡小3年)
「優勝したかった。世界で1位になりたい。飛ばすようにしていく。いま(ドライバーは)130ヤードぐらいだけど、160ヤードぐらい飛ばしたい。向こうに行ったら、6歳以下のときに負けたライバル(ピーチョンプー=タイ)がいるので、勝ちたい」

 

最終日
15-17歳の部男子

坂本将規(香川・香川西高2年)
坂本将規(香川・香川西高2年)が初優勝
15-17歳の部男子は、坂本将規(香川・香川西高2年)が通算3オーバー219で初優勝を飾り、世界ジュニア日本代表入りした。「めっちゃうれしいです。前半は緊張でやばかったですけど、耐えて耐えてプレーした。8番で12メートルのバーディが入ってガッツバーディーでした」と振り返る。折り返して、12番で7メートルのバーディーを決め「緊張がほぐれた」という。初の世界ジュニアに「これから時間がないけど、少しでも飛距離をアップして、アプローチでもいろいろな技を練習して臨みたい」と意気込んだ。この優勝で、男子ツアー「HEIWA―PGMChampionshipin霞ヶ浦」の出場権を獲得した。「まだ心が追いつかない。プロの試合に出るのが夢見ていたので」と、興奮気味。ホールアウト後のジュニアクリニックと表彰式プレゼンターとして来場した宮里優作の激励も受け、顔を紅潮させていた。

15-17歳の部男子表彰

最終日粘って2位で日本代表を決めた石過功一郎(兵庫・クラーク記念国際高1年)
「うれしさと悔しさが半々です。初日トップだったし、優勝したかった。1番からパットがカップの横を通り過ぎて、入りそうで入らない展開でした。3度目でやっと世界ジュニアにいける。初めてなんで、とりあえず予選を通って、トップ10を狙いたい。いまはミスしたときの度合いがひどいので修正したい。アプローチは得意なんで拾って拾っていきたい」
72で回って3位に飛び込み日本代表入りした松本正樹(大阪・興国高2年)
「ホッとしました。最終日はショットの調子が悪くて大丈夫かなと思ってプレーしました。他の選手のスコアはホールアウトするまで知りませんでした。プレッシャーに弱いので(笑い)知らなくて良かった。世界は初めてなのでしっかり自分の耐えるゴルフをしたい。自分はアプローチとパットで拾うゴルフなんで。世界でどれだけ通用するか、しっかり把握したい」

15-17歳の部女子

蛭田みな美(福島・学法石川高2年)
蛭田みな美(福島・学法石川高2年)が安定したゴルフで優勝
15-17歳の部女子では、昨年の世界ジュニアのリベンジに燃える蛭田みな美(福島・学法石川高2年)が、73と安定したゴルフをみせ、通算6オーバー222で優勝、2年連続世界ジュニア出場を決めた。「ホッとしています。世界でリベンジしたかった」と笑顔を見せた。今大会を通じて「風の読みを多めにみてしまったこともあって、アイアンの縦の距離が合わなかった」という。長い第1パットを残すことが多かったが「耐えたって感じです。1メートルぐらいのパーパットを入れられた」と振り返った。昨年の世界ジュニアでは同じ部門で15位だったが、シード権を1打差で逃した。「今年は優勝を狙いたい。今回の課題を修正する。たぶん、ちょっとした考え方だと思います。試合が続いていたのでずれている面があると思うので」と、自信を取り戻して世界一に挑む。

15-17歳の部女子表彰
2位で日本代表を決めた小倉ひまわり(東京・日出学園高1年)
「優勝を狙っていたんで悔しい。すぐ前の試合でもみな美ちゃんに負けたんで。でも先輩(永井花奈=世界ジュニアシード選手)と一緒に行けてうれしいです。通ってから向こうのことを聞こうと思っていました。試合が続いていたんで、スイングのリズムが少し狂っている。向きがおかしい感じです。練習で調整したい。苦手のアプローチを練習する。2位では意味がないんで、優勝!」
最終日74で回り3位で日本代表入りの畑岡奈紗(茨城・翔洋学園高1年)
「うれしいです。他の人のスコアを知らなかったので、前の組でまくられたらと思っていました。父の知り合いが向こういて『会わせてくれ』って言われていたんで。飛距離(ドライバー240~250ヤード)は足りていると思うので、苦手な小技を練習して、日本代表に恥じないプレーをしたいです。英語も少し勉強します。目標は優勝。友達も作りたいです」
13-14歳の部男子

石坂友宏(神奈川・岩戸中3年)
石坂友宏(神奈川・岩戸中3年)が初優勝
13-14歳の部男子は、石坂友宏(神奈川・岩戸中3年)が通算7オーバー223で初優勝した。「優勝できるとは思わなかった。今日はなぜか、一気にショットの調子が良くなった」と、この日は4バーディー、2ボギー、1ダブルボギーのイーブンパー72の好スコアをマーク。昨年の世界ジュニア同部門8位の杉原大河(徳島・南部中3年)を2打差で振り切った。「フェアウエーが狭いし、苦手なコースだと思ったけど、こういうスコアを出せてうれしい」とニコニコ。初の世界舞台に「トップ3が目標です。飛距離(平均ドライバー250ヤード)では負けちゃうと思うので、ドライバーを曲げないこと。集中的に練習する。曲げない自信はあります」と胸を張った。

13-14歳の部男子表彰
73で回り2位で3年連続日本代表を決めた杉原大河(徳島・南部中3年)
「今日はバーディー1つしか取れなくて、めっちゃ耐えました。1位になれなかったけど、3年連続はうれしい。米国で1位をとれるようにしたい。それには、ドライバーの精度。今、ドライバーがめちゃくちゃなの。、アイアンも狙ったところに打てるようにしたい。フェード、ドローとか、特に低い球を打てるようにしていかないとだめだと思う」
76で後続の追い上げを振り切り3位で日本代表入りの鈴木敬太(千葉・打瀬中3年)
「日本代表が目標だったのでうれしいです。あまりスコアがまとまらなかったけど。世界で自分がどのぐらいなのかを確かめたい。どのぐらいうまいか、どのぐらい飛距離があるのか、とか。行くまでに低いボールを打てるように、トコトン練習していく。英語は小1から6年までインターナショナルスクールにいたんですけど、ちょっと…(笑い)」
13-14歳の部女子

平塚新夢(宮城・住吉中3年)
平塚新夢(宮城・住吉中3年)が2位に4打差で初優勝
13-14歳の部女子元気者の平塚新夢(あむ、宮城・住吉中3年)が、2位に4打差をつける通算16オーバー232で初優勝し、世界ジュニア代表を決めた。「小学生のときからずっと挑戦(4回目)してきて、めちゃくちゃうれしいです。米国に行きたかったんです。この日のために頑張ってきたんです」とはしゃいだ。理由を聞くと「外国人のかっこいい人が好きだから」と笑う。この日は「前半が全然だめだったけど、心の中で歌を歌って落ち着いていこうと思った」と、英国のボーイズバンドのワン・ダイレクションの歌を口ずさみながらプレーしたという。世界ジュニアについては「初めてなのでレベルが分からないけど、安定したゴルフをしたい。ショットの精度を上げて行きたい」といい「英語はハローぐらいしかできないけど(笑い)コースにかっこいい人がいるかな」と、ゴルフのほかにも楽しみにしていた。

13-14歳の部女子表彰
初開催沖縄予選からの出場で2位で日本代表を決めた金城和歌奈(沖縄・西崎中3年)
「通るとは思っていませんでした。めっちゃうれしいです。5番でOBをしてしまったけど、耐えました。ギリギリかなと思ったけど、耐えたらいけるかもと思ってプレーしました。世界ジュニアでは楽しみたいです。トップ10を狙いたい。英語はたぶんできないと思う。走って、トレーニングして、少しでも距離を出せるようにしたい」
最終18番で10メートルを入れて3位に食い込んで日本代表入りの鬼塚貴理(熊本・竜南中2年)
「通ってうれしいですが、優勝を狙っていたので悔しい気持ちもあります。前半は短いパットが入らなかった。だんだん入ってくれたので。世界ジュニアは楽しみながら、自分の納得のいくゴルフをしたいです。70台前半を出せるようにしたい。飛距離がないんで、アプローチ、パターがよければ大体のスコアを出せると思う。そして、この機会にたくさんのことを覚えたいです」