<マクドナルドカップ 世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会 関西・東海予選および6歳以下男女決勝大会>

6歳以下男女の世界ジュニアゴルフ選手権(7月16~19日、米国サンディエゴ)の代表が決まった。男子は矢野仁貴(愛知・未就学)、女子は山本実希(栃木・未就学)が優勝し、出場権を勝ち取った。亀の子C(1776ヤード、パー64)で矢野は2アンダー62、山本は2オーバー66のともに好スコアをマークした。
他のカテゴリーでは、決勝大会(5月10~12日、岐阜・花の木GC)進出者が決定。
15-17歳の部男子は一昨年の日本ジュニア(12~14歳)優勝の斉藤史晶(新潟・新潟産大付高1年)が3オーバー75でトップ通過を果たした。同女子では野澤真央(愛知・クラーク記念国際高2年)がイーブンパー72の好スコアで1位となった。9-10歳男子では湯原光(愛知・一宮赤見小3年)が2年ぶりの世界ジュニア代表に向けてトップで決勝に進んだ。世界ジュニア選手権代表と決勝大会進出者は以下の通り。

6歳以下の部(世界ジュニア選手権代表)
【男子】 ①矢野仁貴(愛知・未就学)62
【女子】 ①山本実希(栃木・未就学)66
15~17歳の部
【男子】 ①斉藤史晶(新潟・新潟産大付高1年)75②小川翔(滋賀・秦荘中3年)75③戸高大地(兵庫・甲南高1年)75
【女子】 ①野澤真央(愛知・クラーク記念国際高2年)72②上田英実(京都・京都学園高2年)78③竹内美雪(兵庫・鶴山女高2年)78
13~14歳の部
【男子】 ①南沢弥(大阪・友渕中2年)76②竹田弘登(奈良・片桐中1年)77③青山晃大(愛知・笈瀬中1年)77④三倉誠生(兵庫・関西学院中1年)78
【女子】 ①大林奈央(兵庫・城乾中1年)72②億田真琴(滋賀・彦根中央中2年)74③西彩花(大阪・土生中1年)79④中尾優月(大阪・枚岡中2年)80
11~12歳の部
【男子】 ①中尾亮太(京都・同志社小6年)78②石川慎之介(京都・大将軍小6年)79③杉浦悠太(愛知・吉浜小5年)79④丹羽海太(大阪・常磐小6年)81⑤新井隆一(愛知・松山小6年)81
【女子】 ①山辺里奈(大阪・大阪中央小5年)76②西岡利佳子(兵庫・枚田小5年)78③西村優菜(大阪・原山大東小6年)78④中川成美(愛知・坂田小6年)78
9~10歳の部
【男子】 ①湯原光(愛知・一宮赤見小3年)80②田中裕基(奈良・片桐小4年)81③大谷元気(京都・藤森小4年)83④寺島諒(静岡・裾野西小4年)86
【女子】 ①寺岡沙弥香(大阪・高槻丸橋小4年)78②長谷川せら(岐阜・稲羽西小4年)81③久世夏乃香(大阪・四条小3年)85④吉本あゆ(滋賀・新旭南小3年)87⑤朝倉千夏子(石川・米丸小4年)88
7~8歳の部
【男子】 ①近藤曜司(長野・信州大教育学部付松本小2年)74②小林翔音(東京・半田小1年)77
【女子】 ①木ノ本星空(大阪・南池田小2年)84②青山日向子(愛知・ほのか小2年)89
(注)同スコアの順位は18番からのカウントバックによる

<開催概要>
日程: 3月17日(日)
場所: 三重・亀山GC(15~17歳男子6739ヤードほかカテゴリー別)
出場: 195人
主催: 一般社団法人国際ジュニアゴルフ育成協会(IJGA)ほか
特別協賛: 日本マクドナルド株式会社

 

【大会雑観】

6歳以下の部男女
世界ジュニア出場を決めた矢野(右)と山本
世界ジュニア出場を決めた矢野(右)と山本
矢野仁貴(愛知・未就学)が、8バーディー(ボギー、ダブルボギー、トリプルボギー各1)を奪い、2アンダー62をマークして男子の部で圧勝した。「楽しかった。バーディーがいっぱい取れた。パターがうまかった」と、最終18番ではグリーン外から10メートルをパターで直接入れるバーディーを決め、ニコニコしながらプレーした。1歳からゴルフを始めたといい、ドライバー飛距離は170ヤードと、このカテゴリーでは抜けている。昨年、このカテゴリーで世界一になった澤田竜成に決勝大会で1打差で敗れた。「悔しかったからその雪辱をしてほしい」と両親の励ましに「頑張って練習する」とこたえていた。
女子を制した山本実希(栃木・未就学)は「ティーショットがよくて楽しかった」と胸を張った。今回は練習ラウンドをせずに臨んだが「アプローチがよかった」と、2バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの安定した内容。優勝のご褒美に「メロンのアイスを買ってもらう」とうれしそう。ゴルフが大好きで週6回ゴルフの練習に行くという。英語も習い始めて1年で米国切符を手にした。
15-17歳の部男子
ドライバーに苦しみながらもトップ通過の斉藤
ドライバーに苦しみながらもトップ通過の斉藤
斉藤史晶(新潟・新潟産大付高1年)が3オーバー75で3人並び、18番からのカウントバックで1位となって、決勝大会(5月10~12日、岐阜・花の木GC)に進んだ。「ティーショットが難しかった」というように、左右OBで囲まれたホールが選手たちを苦しめた。「1メートル以内のパットを4回外してしまった」と、グリーンにもてこずりながら、一昨年日本ジュニア(12~14歳)を制した底力を発揮した。この日は「持ち球(フェード系)をしっかりやろうと心がけた。だいたいできたと思います。70ぐらいでは回れた」と、悔しさも。新潟では冬の間は練習場で打つだけで、この1週間ほどでやっとラウンドができるようになったといい、芝の感覚がまだ追いついていなかった様子。「いろんな国のゴルフを見たいので、世界ジュニアに行きたいです」と、日本代表に意欲を見せていた。
15-17歳の部女子
15-17歳の部女子を制した野澤の力強いティーショット
15-17歳の部女子を制した野澤の力強いティーショット
野澤真央(愛知・クラーク記念国際高2年)が、持ち味の飛距離を生かしてイーブンパー72の好スコアでトップ通過した。「狭くてOBが多い。練習ラウンドでもOBがでたので、今日は怖くてドライバーを2回しか使わず、あとは3番ウッドをティーショットに使った」と、無理をしなかった。ドライバーは平均270ヤード飛ばすが、3番ウッドも「調子がよくて240ヤードぐらい飛んだ」というのも大きな理由。もっとも長いミドルホールの13番(440ヤード)でこの日初めてドライバーを握ってバーディー。16番パー5で2回目だったが、ここもバーディーと、使ったホールは好結果。5バーディー、5ボギーに「安全にいけた」と笑顔がのぞいた。167センチと大柄で、昨年中部ジュニアを制し、素質を感じさせる。「去年の決勝大会で後半崩れて世界ジュニアにいけなかった。そのリベンジをしたい」と、決勝大会(5月10~12日、岐阜・花の木GC)を心待ちにする。
11-12歳の部女子
トップ通過でメダルを手に笑顔の山辺
トップ通過でメダルを手に笑顔の山辺
山辺里奈(大阪・大阪中央小5年)が、イーグルを奪って首位通過を決めた。16番(435ヤード、パー5)の第2打をグリーンオーバーさせた。「ピンまで29ヤードだったんで、20ヤードのところに落として転がして寄せようと思ったら、入ってしまった」と、ニコニコと振り返った。練習ラウンドでは経験していたが、試合では初めてで「これで波に乗れた。嫌いな17、18番をパーで上がれました」と、この日は4オーバー76にまとめた。両親がゴルフをするのを見ていて「楽しそうだったから」と小1から始めた。「失敗しても次につなげていくゴルフをしたい」というのが目標といい、その通りに14番では右にOBしながらも、2メートルのボギーパットをしぶとく入れるなど、粘りも見せた。「頑張った人が米国に行ける。だめだったらもっと頑張らないといけないという大会だと思います」と、決勝大会(5月10~12日、岐阜・花の木GC)に臨む。
13-14歳の部男子
トップ通過でメダルを手にガッツポーズの南
トップ通過でメダルを手にガッツポーズの南
南沢弥(大阪・友渕中2年)がスタート10番のOBから立ち直って、4オーバー76でトップ通過した。「最悪の出だしだったけど、気持ちを切り替えながら次のホールに行きました」と、スタートの第1打を左OBでダブルボギーだったが、11番ですぐにバーディーを取り返した。13番でボギーとしたが、14番で上2メートル、16、18番ではともに1メートルにつけるバーディー攻勢で一気に巻き返した。折り返した終盤8番で2メートルのパーパットを「打ちすぎて上に行ってしまった」と、4パットでトリプルボギーにしたが「僕はショットでリズムを作るタイプなので、今日はそのへんはできたかなと思います」と、前向きに振り返った。小3から始めたゴルフは5年弱。「世界ジュニアに行って、米国がどんな環境なのか、どんなコースなのか、外国選手はどんなゴルフをするのか、見てみたいです」と決勝大会へ意欲を見せた。

 

【大会コメント】

◇13-14歳の部女子◇
1位・大林奈央(兵庫・城乾中1年)
「自分のゴルフはそこそこできたと思います。ほとんどパーオンできていました。あまりスコアを気にしないでやりました。」

◇9-10歳の部男子◇

1位・湯原光(愛知・一宮赤見小3年)
「8、9番の3パットがもったいなかった。でも、亀山はいつも80台後半しかでないから、きょうは(80)はいいスコアでした。また世界ジュニアに出たい(11年マクドナルドカップ日本代表)」

◇9-10歳の部女子◇

1位・寺岡沙弥香(大阪・高槻丸橋小4年)
「バーディーが5個も取れてよかったけど、ダボが3つあってもったいなかった。グリーンが速かった。パターが苦手です」