<PGM 世界ジュニアゴルフ選手権 日本代表選抜大会 中国・四国予選>

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 15―17歳の部男子で、板東篤司(香川・香川西高2年)が雨が降り続く悪コンディションの中、イーブンパー72にまとめて1位で決勝大会(5月5~7日、岐阜・花の木GC)に駒を進めた。同級生のライバルを目標に、世界ジュニアを目指す。同女子の部では、垣優菜(鳥取・米子北斗中3年)が5バーディー、6ボギーの出入りの激しいゴルフながら1オーバー73で回り、トップ通過を果たした。13―14歳の部では、男子は昨年の香川県ジュニア優勝の落合凌(香川・高松北中2年)が2オーバー74、女子は雪野若葉(兵庫・山口中2年)が10オーバー82で、ともに1位で決勝大会に進んだ。
 決勝大会進出者は以下の通り。

15~17歳の部
【男子】 【1位】板東篤司(香川・香川西高2年)=72
【2位】定藤玄輝(広島・鳳中3年)=73
【3位】河本力(愛媛・久米中3年)=73
【4位】吉田泰基(香川・香川西高2年)=75 >>成績表
【女子】 【1位】垣優菜(鳥取・米子北斗中3年)=73
【2位】山本彩乃(山口・高川学園中2年)=75
【3位】後藤田寧々(香川・香川西高1年)=75 >>成績表
13~14歳の部
【男子】 【1位】落合凌(香川・高松北中2年)=74
【2位】米原海斗(鳥取・後藤藤ケ丘中2年)=76 >>成績表
【女子】 【1位】雪野若葉(兵庫・山口中2年)=82 >>成績表
11~12歳の部
【男子】 【1位】上野麟欧(兵庫・兵庫教育大付小6年)=72
【2位】久常涼(岡山・広野小6年)=73 >>成績表
【女子】 【1位】細田詩織(兵庫・兵庫教育大付小6年)=82
【2位】久﨑成(岡山・芳明小5年)=83 >>成績表
9~10歳の部
【男子】 【1位】黒田裕稀(兵庫・八条小4年)=79 >>成績表
【女子】 【1位】松本静(兵庫・御津小4年)=92 >>成績表
7~8歳の部
【男子】 【1位】進藤太雅(兵庫・西須磨小2年)=79 >>成績表
【女子】 【1位】酒井理琴(大阪・西淡路小2年)=76 >>成績表
(注)同スコアの順位は18番からのカウントバックによる
【協会広報ライター・赤坂厚】

 

【大会雑観】

15―17歳の部男子
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板東篤司(香川・香川西高2年)
15―17歳の部男子で、板東篤司(香川・香川西高2年)が雨の中をイーブンパー72の好スコアをマークして、決勝大会(5月5~7日、岐阜・花の木GC)に進んだ。インスタートの10番で手前のバンカーに入れ、目玉状態でボギー。「緊張してしまった」と振り返ったが、ボギー発進で逆に落ち着いたのか、11番で左6メートルを入れて取り戻す。インをパープレーで折り返し、アウトでは4番で「残り100ヤードをピッチングウエッジでOKについた」と、一時が1アンダーに。「同組の吉田(泰基)君が追い上げてきたので、自分は意識して追いつかれないようにやった。目標にしているんで」と、最終的には吉田を3打上回った。昨年世界ジュニア出場の坂本将規、吉田とも香川西高の同級生でチームメート。「僕が1年のときは、結果が出せなかった。なんとか(2人に)対等に戦いたいと思ってやってきました」という。ライバル意識が、悪コンディションの中でも力になったようだ。決勝大会に向けて「まだアプローチが下手なので、できるだけ練習したい。メンタル面も鍛えたい」と意欲を見せていた。
15―17歳の部女子
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垣優菜(鳥取・米子北斗中3年)
15―17歳の部女子では、垣優菜(鳥取・米子北斗中3年)が「自分らしくない」という出入りの激しいゴルフながら、73で回って決勝大会(5月5~7日、岐阜・花の木GC)に1位で進んだ。2番で3メートルにつけるなど5バーディーを奪う一方、3,4連続など「アプローチが悪くて、グリーンを外したのが全部ボギーになってしまった」と6ボギー。いつものゴルフは「4つ、5つボギーがあって、バーディーはあまり取れないゴルフ」という。水泳を3日でやめるなど「運動オンチ」だったが、小4でゴルフに出合ってからのめり込んだ。「今回、課題がアプローチだとあらためて分かった」と反省。「グリーン周りをたくさん練習して、決勝大会に備えたい」と、前向きに話した。
13―14歳の部男子
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落合凌(香川・高松北中2年)
13―14歳の部男子の落合凌(香川・高松北中2年)が「ため池練習」の成果をみせた。「昨日の練習でショットが曲がっていたんで、きょうはトップをコンパクトにしてやってみた」と、2バーディー、4ボギーの74をマークして、トップで決勝大会(5月5~7日、岐阜・花木GC)に進出した。普段は香川県に多いため池を利用した練習場で「池に向かって打つんですけど、距離とかがあいまいなんで、コースでも見た目で打つことも多い。最終的には自分の勘です」と、感性を磨いてきた。前半は8ホールでパーオンするなどイーブンパーで回り、雨の中で「勘」がさえた。後半は「力が入ってリズムが速くなってしまったけど、しのげたと思う」と振り返った。昨年は香川県ジュニアを制したが、四国ジュニアは5位とあと一歩で日本ジュニア出場を逃した。「今年の第一目標は世界ジュニアに出ること。海外に行ったことがないから行きたい」と意気込んでいた。
13―14歳の部女子
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雪野若葉(兵庫・山口中2年)
13―14歳の部女子で、雪野若葉(兵庫・山口中2年)が、10オーバー82とスコアを崩したが、悪コンディションで全体のスコアが伸びず、1位となった。「練習ラウンドでアプローチが難しいと思った。思うように行かなくて」という不安が、そのまま出てしまい、バーディーなしの10ボギー。「自分で思っていたよりだいぶ悪いスコアになってしまった」という。ラウンド中はボギーが多くなってきても「落ち込んだら余計崩れると思った。あまり引きずらないようにした」という。好調な時には頭の中に湘南乃風の歌が浮かんで自然と「口パクしている」そう。この日は苦しい中でも「ちょっと浮かんできて、テンションを上げた」と笑った。ゴルフを始めて3年半。「猫背の癖を直すため」と、週2、3回は500~600球の打ち込みをしたり、ストレッチや体幹トレーニングも欠かさないという。決勝大会に向けては「もっとアプローチを練習しなくては」と、課題を挙げた。
11―12歳の部
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上野麟欧(りおん)(兵庫・兵庫教育大付小6年)
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細野詩織(兵庫・兵庫教育大付小6年)
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上野麟欧と細野詩織
11―12歳の部は、兵庫教育大付小6年の同級生が男女で1位になった。男子の上野麟欧(りおん)がイーブンパー72の好スコアをマーク。インスタートで11番では右にOBを打ったが、3メートルを沈めてボギーに収めた。アウトでは5番で10メートルの長いバーディーパットを決めてから3連続バーディーを奪った。「バーディーは取りに行ったんじゃなくて、自然に来た」と振り返った。決勝大会には「2日間なので、2日目もしっかり集中力を切らさないようにして、勝つという気持ちを忘れないでやりたい」と意気込みを見せた。女子は細野詩織が上のカテゴリーの雪野と同じ82で制した。1番パー5でいきなり左にOBを2発打ち、9の大たたき。2番からも3連続ボギーと4ホールで7オーバーにしたが「5番で80センチについてバーディーが取れたので調子に乗った」と、以後粘れた。154センチ、39キロの細身だが「給食はクラスで1番食べる。4杯おかわりすることもあるけど、なかなか体重が増えないので、飛距離が伸びずがっかりしてます」と笑う。決勝大会では「まだ飛ばないのでウッドの精度を上げていきたい。自分のできる限りのことをしたい」と話していた。

 

【大会コメント】

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定藤玄輝(兵庫・山口中2年)
◇15―17歳の部男子で1打差2位通過の定藤玄輝(兵庫・山口中2年)◇
「雨の中でミスは1回だけ。1番でセカンドを左にOBしてトリプルボギーにしてしまった。OB以外は理想的なゴルフができたと思います。雨で距離が落ちると思って、1クラブぐらい大きめにして、距離感が難しかった。ウエッジが好きで、いつも100球ぐらい、距離を決めて練習している。決勝では18ホール集中して、諦めずにプレーしたい」
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久常涼(岡山・広野小6年)
◇11―12歳の部男子で1打差2位通過した13、14年世界ジュニア代表の久常涼(岡山・広野小6年)◇
「ショットは良かったけど、パットが最近調子崩していて。最終ホール(9番)で、ティーショットが左に行ったので暫定球打ったんですけど、暫定球と言うのを忘れてしまって、ダブルボギーになった。1球目はセーフでした。ショットの調子はずっと上がっているので、あとはパターが入れば。世界ジュニアは去年(11―12歳の部)9位だったので、今年は1位を取りたい。決勝でバーディーパットをしっかり決められるようにしたい」
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黒田裕稀(兵庫・八条小4年)
◇9―10歳の部男子で1位通過の黒田裕稀(兵庫・八条小4年)◇
「今日はパターが入らなかった。右に押し出してしまった。バーディーは3つ取れた。番手や方向性をちゃんと考えてプレーしようと思っているけど、きょうはちょっとうまくいかなかった。パターを練習して、決勝で頑張る」
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松本静(兵庫・御津小4年)
◇9―10歳の部女子で1位通過の松本静(兵庫・御津小4年)◇
「ドライバーは距離は出たんだけど、失敗が多かった。ショットがあまりうまくいかなかなくて、困っていました。私は『雨女』で、ゴルフを始めて1年はんだけど、デビュー戦から試合はずっと雨。(レディスティーから)80台前半で回れるので、決勝で80台前半を出したい」