<PGM 世界ジュニアゴルフ選手権 日本代表選抜大会 東北予選>

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 難しいピンの位置にスコアが伸び悩む中、15―17歳の部男子は横田竜成(宮城・東北高3年)が2オーバー74で1位となり、決勝大会(5月5~7日、岐阜・花の木GC)に進出した。同女子は75で回った木村怜衣(宮城・東北高1年)が1位と、東北高勢が男女を制した。13―14歳の部男子は、古川龍之介(福島・会津若松第一中3年)が81で並んだ猪股柊平(宮城・名取第一中2年)をカウントバックで下してトップ通過。同女子は80で回った横山もも(宮城・稲井中3年)が1位で決勝大会に進んだ。

 決勝大会進出者は以下の通り。

15~17歳の部
【男子】 【1位】横田竜成(宮城・東北高3年)=74
【2位】今野匠(茨城・ルネサンス高2年)=76
【3位】菊地紀嘉(宮城・仙台育英高2年)=84
【女子】 【1位】木村怜衣(宮城・東北高1年)=75
【2位】藤田桃香(宮城・東北高3年)=79
13~14歳の部
【男子】 【1位】古川龍之介(福島・会津若松第一中3年)=81
【2位】猪股柊平(宮城・名取第一中2年)=81
【3位】佐々木尚紀(福島・福島第三中3年)=82
【女子】 【1位】横山もも(宮城・稲井中3年)=80
【2位】工藤未望(青森・白山台中2年)=83
【3位】高久みなみ(福島・西郷第一中3年)=83
11~12歳の部
【男子】 【1位】田中樹(岩手・岩手大教育学部付中1年)=84
【2位】黒澤大輝(宮城・高森中1年)=89
【女子】 【1位】内海理子(宮城・蛇田中1年)=78
【2位】内海あにか(宮城・東北インターナショナルスクール5年)=82
9~10歳の部
【男子】 【1位】工藤颯太(山形・神町小4年)=94
【女子】 【1位】芳賀幸瞳(山形・西根小5年)=82
(注)同スコアの順位は18番からのカウントバックによる
【協会広報ライター・赤坂厚】

 

【大会雑観】

15―17歳の部男子
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横田竜成(宮城・東北高3年)
15―17歳の部男子の横田竜成(宮城・東北高3年)は、2オーバー74での優勝にも悔しがった。「調子が良かったのでアンダーパーを出せればと思っていた。ショットがあまり良くなくて、スコアは全然ダメ」という。5番で左にOBを打ってダブルボギーにしたのが響いた。それでも「アプローチとパターでなんとかパーを拾えたところもあったので良かった」と、納得できる部分もあった。この予選には3回目の挑戦で決勝大会(5月5~7日、岐阜・花の木GC)には初めて進む。「将来のために、ジュニアのうちに世界の舞台で戦ってみたい」という目標がある。「冬のあいだにスイングを改造してきた。まだ身についていないので確実なものにして臨みたい」と、決勝大会までにスイングを仕上げるつもりだ。
15―17歳の部女子
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木村怜衣(宮城・東北高1年)
15―17歳の部女子では木村怜衣(宮城・東北高1年)が3オーバー75で1位通過にもしきりと反省した。「前半は耐えて耐えて39で回って、10、13番でバーディーが来た。そこからショットが曲がってしまった。メンタルが弱いと思います。(いい流れになって)プレッシャーになったのか、守りに入ってしまった」と、終盤の15、17番でボギーにした場面を振り返った。ドライバーで飛ばし(平均250ヤード)、曲がった時はアプローチでしのぐのが自分のゴルフだという。「きょうはグリーンとグリーン周りが難しかった」と、持ち味を出しきれなかった。「勝負どころでボギーを打ってしまう。メンタルをもっと鍛えないとダメですね」と、課題を挙げていた。
13-14歳の部男子
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古川龍之介(福島・会津若松第一中3年)
13-14歳の部男子で古川龍之介(福島・会津若松第一中3年)がパーとボギーが9つずつの9オーバー81で、1位になった。「もっといいスコアの人がいると思った」と諦めていたが、同じ81の猪股柊平(宮城・名取第一中2年)とカウントバックになり、パーに収めた16番でボギーだった猪俣を下してメダリストになった。「練習ラウンドで84だったし、得意じゃないと思った。ロングパットは距離感が合わず、ショートパットはラインが読みきれなかった」と、グリーンに苦労した様子。身長は160センチ弱だが、体重は40キロしかなく「体重を増やそうといつも腹いっぱい食べても身につかない。まだ成長期も来ていない感じで、クラスで一番小さい」というのが悩み。「飛ばないんで(平均220ヤード)アプローチとパターで我慢していくゴルフをしたい」と、決勝大会(5月5~7日、岐阜・花の木GC)を見据えた。
13―14歳の部女子
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横山もも(宮城・稲井中3年)
13―14歳の部女子は、横山もも(宮城・稲井中3年)が8オーバー80で制した。インスタートの10番からいきなり3連続ボギーで「やばい、やばいってなっていました」と、焦った。13番で2メートルについてバーディーを奪ってやっと落ち着いた。後半も「アプローチとパターがあまりよくなかった。3パッとしないようにだけ気をつけた」と、差後まで波に乗れない展開だったが、なんとかしのいだ感じだ。「このコース(松島C)は苦手。練習ラウンドでも79が最高だったし、奇跡が起きたら75と思ったけど、1つも奇跡が起きなかった。勝てたのは周りの人も悪かったから」と振り返った。決勝大会に向け「私はアプローチが悪いとスコアにならないので、しっかり練習していきたい」と、技に磨きをかける。
11―12歳の部男子
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田中樹(岩手・岩手大教育学部付中1年)
11―12歳の部男子は、ひときわ大柄な体格の田中樹(岩手・岩手大教育学部付中1年)が、84ながらトップで通過した。170センチ、90キロと、同年齢層では2回り以上大きな体で、飛距離も「270ヤード飛ぶこともある」と圧倒。ところが「飛ぶけどけっこう曲がる」と、この日は2つのバーディーがあったが、インスタートの15番ではOBのダブルパー、7番でOBのトリプルボギーなど波の激しいゴルフだった。それでも「今年になって、ドライバーが少し真ん中に集まってきたんで、スコアになるようになってきた」という。「アップダウンの激しいゴルフになっちゃったけど、決勝大会までにはもう少しドライバーを真ん中に集められるようにして、自分の力を出し切りたい」と、意欲を見せていた。

 

【大会コメント】

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今野匠(茨城・ルネサンス高2年)
◇15―17歳の部男子で2位通過の今野匠(茨城・ルネサンス高2年)◇
「2アンダーを目標にしていたんですが、4つとも取れそうだったパー5で、ライが悪かったりして1つも取れなかった。決勝大会は中3の時に初日トップだったけど、最終的に8位だった。世界ジュニアの雰囲気を経験したいし、花の木はやっていいこと、ダメなことがはっきりしたコースなので自分に合っていると思う」
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藤田桃香(宮城・東北高3年)
◇15―17歳の部女子で2位通過の藤田桃香(宮城・東北高3年)◇
「前半、パットの距離感が合わず凡ミスが多くて、ショットにも影響してしまった。後半はボギーを打たないゴルフをしようと思って、ショートパットのアプローチに注意した。バーディーは1つでしたが最後18番で20メートルぐらいのが入った。実家の神奈川で予選に3回出たときはギリギリ通らないって感じでした」
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猪股柊平(宮城・名取第一中2年)
◇13―14歳の部男子で2位通過の猪股柊平(宮城・名取第一中2年)◇
「スタートから5ホール連続2メートル以内についたのに取れなかった。パターが悪かったです。外に引いて右に押し出してしまった。原因が分かりません。修正もできませんでした。後半は集中力が切れてしまって、頭を下げないように注意していたのも忘れてしまった。決勝大会はグリーンも難しくなるし、3日間70台で回れるように、今日みたいなことがないようにしたい」
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内海理子(宮城・蛇田中1年)
◇11―12歳の部女子で1位通過の内海理子(宮城・蛇田中1年)◇
「納得のいくゴルフができました。ドライバーがよくて、アイアンで乗せられて、パターが入って、ベストスコア(78)になった。決勝大会までにはドライバーがたまに思いっきり右にいくことがあるので、直したい。アプローチと、少し長い距離のパターを入れられるように練習していく。80を切るゴルフをしたい」