<PGM世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会 関東予選(1)>

 15―17歳の部男子は、2014年世界ジュニア13-14歳の部を制している杉原大河(徳島・生光学園高2年)が、1アンダー71の好スコアで1位となり、東日本決勝大会(4月22、23日、茨城・美浦GC)に進んだ。杉原は西日本ブロックの関西・東海予選も通過して西日本決勝大会(4月1,2日、佐賀・若木GC)にも進んでいる。同女子は岩井明愛(あきえ、埼玉・川島中2年)が1オーバー73をマークしてトップとなり、6位になった双子の妹・千怜(ちさと、埼玉・川島中2年)と世界ジュニアを目指す。13―14歳の部男子は2位に5打差の73で回った鈴木隆太(千葉・野田第一中2年)が、同女子は77で3人が並んで18番からのカウントバックで市村杏(長野・軽井沢中1年)が、それぞれ東日本決勝大会にトップで進出した。

東日本決勝大会進出者は以下の通り。

15~17歳の部
【男子】 【1位】杉原大河(徳島・生光学園高2年)=71
【2位】植木祥多(埼玉・埼玉栄高2年)=73
【3位】藤澤諒(山梨・甲府南中2年)=74
【4位】宮里拓弥(沖縄・那覇西高2年)=75
【5位】長野京介(群馬・共愛学園高1年)=76
【6位】杉田龍英(群馬・佐野日大高1年)=76
【7位】黒澤光(福島・東日本昌平高1年)=77
【8位】渋谷晃太郎(東京・代々木高1年)=77
【9位】戸村拓郎(栃木)・佐野日大高1年)=78
【10位】柚木将吾(栃木・佐野日大高2年)=80
【女子】 【1位】岩井明愛(埼玉・川島中2年)=73
【2位】吉田優利(千葉・麗澤高1年)=74
【3位】緑川瑞玲(東京・日体大荏原高1年)=76
【4位】木村朱夢(埼玉・埼玉栄高1年)=77
【5位】五月女栞雛(栃木・清陵高2年)=78
【6位】岩井千怜(埼玉・川島中2年)=78
【7位】遠藤まりの(埼玉・埼玉栄高1年)=78
【8位】山田紗楽(東京・共立第二高1年)=79
【9位】稲垣那奈子(東京・共立第二高1年)=79
13~14歳の部
【男子】 【1位】鈴木隆太(千葉・野田第一中2年)=73
【2位】宮下優輝(埼玉・埼玉栄中1年)=78
【3位】柏俣結生(埼玉・東松山南中1年)=78
【4位】小屋将一朗(群馬・共愛学園中1年)=79
【5位】春田大心(埼玉・幸手西中2年)=79
【6位】寺島諒(静岡・裾野西中2年)=80
【7位】町田竜成(東京・赤塚第二中2年)=80
【8位】小室敬偉(東京・成城学園中2年)=80
【9位】仲宗根寛瑛(神奈川・西柴中2年)=82
【女子】 【1位】市村杏(長野・軽井沢中1年)=77
【2位】山本渚月(栃木・足利北中1年)=77
【3位】越田泰羽(神奈川・岡津中1年)=77
【4位】鈴木優芽(埼玉・小針中2年)=78
【5位】横山珠々奈(栃木・氏家中1年)=81
【6位】佐藤有仁加(栃木・宇都宮大付中2年)=81
11~12歳の部
【男子】 【1位】吉沢己咲(群馬・神流小6年)=76
【2位】隅内雅人(茨城・城東小6年)=76
【3位】本大志(神奈川・末吉小5年)=77
【4位】岩井光太(埼玉・中山小6年)=77
【5位】佐藤快斗(埼玉・土合小5年)=81
【6位】末広大地(新潟・胎内小6年)=81
【7位】相原涼汰(埼玉・行田南小6年)=81
【女子】 【1位】伊藤二花(東京・花小金井小5年)=80
【2位】馬場咲希(東京・仲田小5年)=82
【3位】上田澪空(東京・東寺方小5年)=83
【4位】茶木詩央(東京・稲城第四小5年)=83
【5位】塚田こと音(千葉・小倉台小6年)=83
【6位】大塚由姫乃(茨城・斗利出小6年)=85
【7位】飯田茜(栃木・真岡東小5年)=88
9~10歳の部
【男子】 【1位】井上笑慈(群馬・あずま小4年)=88
【2位】渋井晃太郎(神奈川・瀬戸ケ谷小3年)=91
【3位】木暮凌太(千葉・旭東小3年)=91
【女子】 【1位】小林イリス(東京・聖学院小4年)=76
【2位】大原寧々(栃木・晃宝小4年)=79
【3位】花田涼奈(栃木・宝木小4年)=81
7~8歳の部
【男子】 【1位】片野貫一朗(千葉・松戸東部小1年)=80
【2位】星野煌貴(群馬・榛東北小1年)=81
【3位】島田楽生人(群馬・豊受小1年)=83
【女子】 【1位】荻原すいみ(埼玉・明戸小1年)=83
【2位】佐藤陽花(東京・栄小1年)=104
(注)同スコアの順位は18番からのカウントバックによる
【広報ライター・赤坂厚】

 

【大会雑観】

15―17歳の部男子
杉原大河(徳島・生光学園高2年)
杉原大河(徳島・生光学園高2年)
杉原大河(徳島・生光学園高2年)
15―17歳の部男子では、杉原大河(徳島・生光学園高2年)がただ1人、アンダーパーの1アンダー71をマークして、東日本決勝大会(4月22、23日、茨城・美浦GC)に進んだ。前半は2オーバーだったが、後半スタートの10番パー5(521ヤード)で残り230ヤードの第2打を3番ウッドで2オンさせるバーディー。11番では2メートルを沈めて連続バーディーと調子を上げた。最終18番パー5(509ヤード)では「フォローだったけどドライバーが300ヤード以上飛びました」と、これも2オンに成功し、バーディーで締めた。2014年世界ジュニアの13―14歳の部で優勝した。15年の15―17歳の部では3日目最終組で回るなど優勝争いをしたが、11位に終わり、昨年は胸部の筋肉を痛めて出場を断念。「何としてももう1回、世界ジュニアの舞台に立ちたい」と、今年は予選から挑戦している。東西ブロックの予選にダブルエントリーできるため、すでに関西・東海予選で西日本決勝大会進出も決めている。「世界ジュニアは、今年が最後なので絶対に出たい。1つ目のチャンスの西日本決勝大会で優勝したい」と、意気込んでいる。
15―17歳の部女子
岩井明愛(あきえ、埼玉・川島中2年)
岩井明愛(あきえ、埼玉・川島中2年)
岩井明愛(左)と千怜の双子姉妹
岩井明愛(左)と千怜の双子姉妹
15―17歳の部女子は、岩井明愛(あきえ、埼玉・川島中2年)が1オーバー73で、吉田優利(千葉・麗澤高1年)を1打振り切って、東日本決勝大会(4月22、23日、茨城・美浦GC)にトップで進出した。「風がある中でセカンドショットがうまくいってくれた」と、2番パー5(464ヤード)で2オンに成功するなど3バーディーを奪った。「チャンスはほかにもあったので、もう少しスコアを出せたかもしれませんでした」と、ちょっと残念そう。それでも、双子の妹、千怜(ちさと)に勝ってのトップにうれしそう。昨年の関東予選では13―14歳の部で妹が優勝し、自分は決勝進出を逃した。「妹と一緒に世界ジュニアに出る」のが夢だという。千怜は6位で通過し「(姉の)73はすごいと思う。今日はパットが入らず悔しかった」と振り返った。東日本決勝大会での自信を別々に聞くと「ちょっと自信ないかな」と同じ答えが返ってきたが、2人で競い合えば「双子同時出場」も夢ではない。
13―14歳の部男子
鈴木隆太(千葉・野田第一中2年)
鈴木隆太(千葉・野田第一中2年)
鈴木隆太(千葉・野田第一中2年)
13―14歳の部男子の鈴木隆太(千葉・野田第一中2年)が、同世代が風と難しいグリーンに苦しむ中、2位に5打差をつける1オーバー73の好スコアをマークして1位になった。「ショットが悪かったけど、いいパーパットが決まってくれました」と振り返る。スタートの1番でいきなり3メートルのパーパットを残したが、パーで切り抜けた。4番では右隣のホールに打ち込み、第3打でやっとグリーンに乗せただけだったが、7メートルのパーパットをねじ込んだ。バーディーは9番の1つだったが、粘りのゴルフをみせた。世界ジュニア出場を目標に、英語の塾に通っている。「世界ジュニアに出れば将来に役立つと思うし、外国人とコミュニケーションをとってみたい」という。東日本決勝大会に向けて「ドライバーが曲がるので修正したい。世界に行く自信はあります」と、世界舞台を引き寄せたい。
13―14歳の部女子
市村杏(長野・軽井沢中1年)
市村杏(長野・軽井沢中1年)
市村杏(長野・軽井沢中1年)
13―14歳の部女子では、市村杏(長野・軽井沢中1年)が山本渚月(栃木・足利北中1年)、越田泰羽(神奈川・岡津中1年)と5オーバー77で並んだが、18番からのカウントバックでメダリストとなって、東日本決勝大会に進んだ。インスタートの17番で20メートルのバーディーパットを「そこまで5ボギーだったのでこのままじゃ最下位かなと思ってポーンと打った」のが入って気持ちが変わった。18番では1メートル弱につけ、休憩をはさんだアウトでも1番で左ラフから木の間を打っていって4メートル、2番では「カップ5個ぐらい外す」フックラインの8メートルを沈めて4連続バーディーを奪った。小3の時に米国の大会に出場したが「英語が話せず残念だった」と今は英語の授業を一生懸命聞いて、だいぶ話せるようになってきたという。「世界ジュニアに行ったら10分の1ぐらいしかわからないかもしれないけど、ゴルフも英語も経験したい」と、意欲を見せていた。
11―12歳の部女子
伊藤二花(東京・花小金井小5年)
伊藤二花(東京・花小金井小5年)
11―12歳の部女子で、伊藤二花(東京・花小金井小5年)がトリプルボギーから立て直して、8オーバー80で東日本決勝大会にトップで進出した。7番でバンカーに入れてからミスを連発して最後は3パットでトリプルボギーをたたいた。それでも、折り返した7番では1・5メートルにつけるこの日初バーディーを奪い、なんとかしのいだ。自分のゴルフの目標は「見ている人を楽しませて、いろんな人にゴルフを伝えていきたい」と、しっかりした考えを持っている。きょうは入ってくれた」というパッティングだが「地味だから練習は嫌い」と笑う。それでも、世界ジュニアの舞台に立つチャンスが来たことで「東日本決勝大会までに、アプローチと3メート以内のパットの練習をしっかりやりたい」と、課題を挙げていた。

 

【大会コメント】

植木祥多(埼玉・埼玉栄高2年)
植木祥多(埼玉・埼玉栄高2年)
◇男子15-17歳の部2位の植木祥多(埼玉・埼玉栄高2年)◇
「ショットが良くなくて、前半はドライバーが曲がり、アイアンも乗らず、アプローチも寄らずって感じでした。後半は長いパーパットが入ったりして流れがよくなったけど、チャンスはあまりなかったです。去年は決勝で悔しい思いをしたけど、今年はよりパターがよくなって、スコアが安定してきているので、世界ジュニアを狙える手ごたえはあります」
吉沢己咲(群馬・神流小6年)
吉沢己咲(群馬・神流小6年)
◇11―12歳の部男子で1位の吉沢己咲(群馬・神流小6年)◇
「ボギーが多かったけど、バーディーが3つ取れたのでまあまあかな。8番では10メートルぐらいのが入った。今日は前半よかったので65点の出来でした。(この予選大会は)2回目だけど、1回目は予選落ちしたので、今回は頑張って優勝して世界ジュニアに行きたい。ショットの距離感が今日は合わなかったので合わせられるようにしたい」
井上笑慈(群馬・あずま小4年)
井上笑慈(群馬・あずま小4年)
◇9-10歳の部男子1位の井上笑慈(群馬・あずま小4年)◇
「今日はドライバーがよかったです。後半伸びなかったけど、もっといいスコア(88)で回れたと思います。でも全体的にはうまくいった。得意なのはパターです。最初に決勝大会に行ったとき、18番までトップだったのに最後で2位になって世界ジュニアに行けなかった。今度は1位になりたい」
小林イリス(東京・聖学院小4年)
小林イリス(東京・聖学院小4年)
◇9-10歳の部女子1位の小林イリス(東京・聖学院小4年)◇
「今日はパターが全部強かった。1番で1メートルを入れて、2番(パー5)で2オンしてバーディーが取れたのがよかった。世界ジュニアに行ったらいろいろ経験できると思います。東日本決勝大会までに得意なパターを練習していく。悪くなった時でもリズムを崩さないで、チャンスでバーディーを取れるようにしたい」
片野貫一朗(千葉・松戸東部小1年)
片野貫一朗(千葉・松戸東部小1年)
◇7-8歳の部男子1位の片野貫一朗(千葉・松戸東部小1年)◇
「前半は歯(右上前歯)がグラグラしていて、気になって集中できなかった。休憩の時に抜いて、後半は集中できるようになった。5番でセカンドがピンに当たってそのまま入って、初めてイーグルが取れた。去年は予選落ちだったけど、今年は東日本決勝大会で優勝したい。パターが得意だけど、決勝大会までに全部練習して、全部うまくなりたい」
荻原すいみ(埼玉・明戸小1年)
荻原すいみ(埼玉・明戸小1年)
◇7-8歳の部女子1位の荻原すいみ(埼玉・明戸小1年)◇
「83は自己最高だったので、楽しかった。パーをいっぱい取りました。アプローチが得意で、きょうもよかった。ゴルフは4歳から始めました。練習いっぱいしたので小指(左手)が腫れちゃったけど、世界ジュニアに行きたいです。ハンバーグがおいしいから、東日本決勝大会で頑張って、米国に行きたいです」