<PGM世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会 北海道予選>

 15―18歳の部男子では、気温4度、雨の悪コンディションの中、鳥海颯汰(北海道・音更高3年)が4バーディー、1ボギーの3アンダー69をマークし、蝉川泰果(大阪・興国高3年)に2打差をつける1位で東日本決勝大会(4月21~22日、茨城・美浦GC)に進んだ。同女子は、佐藤光(北海道・大麻高3年)が2位に2打差の82でトップ通過した。13-14歳男子は、小村隼士(北海道・中の島中3年)が82で斎藤叶夢(北海道・札幌中央中2年)と並び、18番からのカウントバックで2年連続1位進出。同女子は高田菜桜(千葉・加曾利中3年)が82で1位となった。

 東日本決勝大会進出者は以下の通り。

15―18歳の部
【男子】 【1位】鳥海颯汰(北海道・音更高3年)=69
【2位】蝉川泰果(大阪・興国高3年)=71
【女子】 【1位】佐藤光(北海道・大麻高3年)=82
13―14歳の部
【男子】 【1位】小村隼士(北海道・中の島中3年)=82
【2位】斎藤叶夢(北海道・札幌中央中2年)=82
【3位】庄内太我(北海道・八条中2年)=85
【女子】 【1位】高田菜桜(千葉・加曽利中3年)=82
11―12歳の部
【男子】 【1位】本大志(神奈川・末吉中1年)=72
【2位】塩原琉之介(北海道・拓進小6年)=81
【女子】 【1位】田中心結(北海道・明星中1年)=83
9―10歳の部
【男子】 【1位】ゴヴォロヴスキー遼河(北海道・柏小5年)=94
【2位】佐々木康成(北海道・北海道教育大付札幌小5年)=99
【女子】 【1位】根田うの(北海道・大曲東小4年)=80
【2位】斎藤碧夏(北海道・北光小5年)=84
【3位】西本世蘭(大阪・豊川南小4年)=84
7―8歳の部
【男子】 【1位】石口寛樹(奈良・大正小3年)=75
(注)同スコアの順位は18番からのカウントバックによる
(協会広報ライター・赤坂厚)

 

【大会雑観】

15―18歳の部男子
鳥海颯汰(北海道・音更高3年)
鳥海颯汰(北海道・音更高3年)
鳥海颯汰(北海道・音更高3年)
15-18歳の部男子では、鳥海颯汰(北海道・音更高3年)が気温4度、雨の悪コンディションの中を3アンダー69の好スコアで回って2015年13-14歳の部から4年連続1位で東日本決勝大会(4月21~22日、茨城・美浦GC)に進んだ。本人は「たまたまです。というより、ラッキーだっただけでした」と振り返った。スタートの1番でいきなり左の林に曲げて出すだけだったが「3打目がOKについた」とパーで切り抜けた。2番ではピンまで15ヤードをチップインのバーディーと、確かに「ツキ」はあったのかも。終盤、16番では1メートル、18番で30センチと好ショットを見せるバーディーも奪っている。「でも内容が悪いんで。当たりもよくなかった」と口をとがらせる。3月の全国高校ゴルフ春季大会で予選落ち。「気持ちを切り替えて、ゴルフの組み立てをしっかりしようと思った」という。東日本決勝大会に向け「強い人たちが出てくる。芝も北海道とは違う。自分のスイングをして、ちゃんと組み立てていくことができれば」と、初めての世界ジュニア代表を目指す。
15―18歳の部女子
佐藤光(北海道・大麻高3年)
佐藤光(北海道・大麻高3年)
佐藤光(北海道・大麻高3年)
15-18歳の部女子では、佐藤光(北海道・大麻高3年)が苦しみながらも10オーバー82で1位となり、東日本決勝大会(4月21~22日、茨城・美浦GC)に進出した。寒さと雨の中で「今日は少し大きめのクラブ選択をしました」という。バーディーは1つだけ。インスタートで折り返した2番では、第2打で左のバンカーに入れたが10ヤードほどが直接入った。「ほとんどラッキーでした」と笑う。この日は70台を目標にしたが「いつものボギーを少なくする」という自分のゴルフができなかった。小6の冬からゴルフを始めたので、本格的なキャリアはまだ5年ぐらい。「いろいろ挑戦してみたい」と、この予選に参加した。東日本決勝大会に向けて1週間もないが「もっとショートゲームをよくしておかないと」と、意欲を見せた。
13-14歳の部男子
小村隼士(北海道・中の島中3年)
小村隼士(北海道・中の島中3年)
小村隼士(北海道・中の島中3年)
13-14歳の部男子で、小村隼士(はやと、北海道・中の島中3年)が10オーバー82の1位通過にも「パットが入らなかった。1メートル未満も入らない。トップはふさわしくないと思います」と苦笑いした。2年連続のトップ通過だが「去年より全然成長していない」と、昨年は83より1打しか縮められなかった。ただ、身長は昨年より7センチほど伸びて180センチに届こうとしている。この日は2番でカラーから10メートルぐらいを直接入れ、3番パー5では残り100ヤードの第2打を1メートルにつける連続バーディーといい出足だったが「そこから3連続ボギー。8番では池に入れて、9番ではバンカーからホームランして連続ダブルボギー。そんなゴルフでした」と振り返る。それでも2年連続のトップでの東日本決勝大会(4月21~22日、茨城・美浦GC)に出場する。「まだ今年は今日を入れて6ラウンドしかしていない。ショット、パットをしっかり練習していきたい」と、早く勘を取り戻したい。
15-18歳の部男子
蝉川泰果(大阪・興国高3年)
蝉川泰果(大阪・興国高3年)
15-18歳の部男子では、蝉川泰果(大阪・興国高3年)が後半2アンダーで回って1アンダー71で2位となり、東日本決勝大会に進んだ。「スコアよりも、攻めようという気持ちがあった。3番で池に入れてダボにしましたけど、前は池に入れたら刻んだり、逃げようという気持ちがあったけど、今日はそこから攻めていけた」と振り返る。後半は10、14番でOKにつけ、12番では奥7メートルを沈めて3バーディーを奪い「ショットはいい感じ」と笑った。4月1~4日に日本高等学校ゴルフ連盟の派遣で日韓対抗に出場し、韓国の練習環境の良さに触れ「自分ももっとやらないといけない」と感じたという。「前に世界ジュニアに出て(2011、13年)、また行きたいと思って去年から予選に出たけど、西日本決勝大会でダメだった(4位)。今年の東日本決勝大会は自分がいかにいいスイングをしていくかだと思います」と、3度目の世界代表を狙う。

 

【大会コメント】

高田菜桜(千葉・加曽利中3年)
高田菜桜(千葉・加曽利中3年)
◇13-14歳女子1位の高田菜桜(千葉・加曽利中3年)◇
「雨でグリーンが難しかった。千葉から来たので寒さにも慣れていなくて、私だけ厚着しているみたいだった。最終ホール(9番)で手前のカラーから20メートルぐらいを入れて、ヨシッ、みたいな。去年、大会に70台で優勝できるように家の近くの神社のお守りをもらったけど達成できなかったので、今年は東日本決勝大会でできればいいと思います」
本大志(神奈川・末吉中1年)
本大志(神奈川・末吉中1年)
◇11-12歳の部男子1位の本大志(神奈川・末吉中1年)◇
「バーディー3つ、ボギー3つのゴルフだった。ショットが納得いかなかった。ダフってアプローチも寄らなかった。洋芝だからちょっと手前に入ったらダフってしまう。東日本決勝大会では、あきらめずに自分のゴルフをしたい。ロングアイアンとかでギリギリのところを狙っていくのが得意なんで」
田中心結(北海道・明星中1年)
田中心結(北海道・明星中1年)
◇11-12歳の部女子1位の田中心結(北海道・明星中1年)◇
「全然だめだった。アウト、インの最終ホールでどっちも3パットしてダブルボギーだったし、スタートの10番で第2打をトップしてボギーにした。ショットも安定しなかった。予選は2回目で、前は決勝大会に行けなかった。今度の東日本決勝大会までに、もう少しスイングを固めて、3パットしないように練習する」
ゴヴォロヴスキー遼河(北海道・柏小5年)
ゴヴォロヴスキー遼河(北海道・柏小5年)
◇9-10歳の部男子1位のゴヴォロヴスキー遼河(北海道・柏小5年)◇
「前半(イン)はよかったけど、後半のスタート(1番)でトリプルボギーをたたいた。バーディーは1個だったけど、8番でグリーンオーバーしてアプローチが入った。苦手のバンカーに1回しか入らなかったのがよかった。寒くてショットがうまくいかなかった」
根田うの(北海道・大曲東小4年)
根田うの(北海道・大曲東小4年)
◇9-10歳の部女子1位の根田うの(北海道・大曲東小4年)◇
「バーディーが1個(15番、80センチ)しか取れなかった。アイアンがベタピンにつかなかった。ドライバーはよかったかな。去年、東日本決勝大会は2位で悔しかった。アプローチとか、うまくなっていると思うから、今年は優勝したい。練習をいっぱいして、楽しめるようにしたい」
石口寛樹(奈良・大正小3年)
石口寛樹(奈良・大正小3年)
◇7-8歳の部男子1位の石口寛樹(奈良・大正小3年)◇
「ドライバーが当たったし飛んだから、まあまあのスコア(75)が出た。アプローチとピッチングウエッジがピンの根元に行った。朝から練習したからヌクヌクしていて、寒くなかった。西日本決勝大会に出たけど3位で代表になれなかったから、今度は東日本決勝大会で頑張る」