マクドナルドジュニアゴルフキャンプが7月29日、千葉・山武グリーンCCで開催され、年長から中学3年生までの44人が参加した。

開会式の後、参加者はまずインストラクターらからパターとショットの指導を受け、ゴルフ経験者は9ホール、初心者は3~6ホールのラウンドレッスンを受けた。あいにくの雨の中だったが、元気にコースに出た。

午後からは、雨もほとんど上がり、1番ホールで深堀圭一郎プロとドナルドによる、レッスンとエキシビション。特性の真っ赤なヘッドの「マックドライバー」を手に登場したドナルドが参加者や保護者の前で始球式を披露。球は大きく右の林に消えたが、和やかなムードで始まった。

参加者が目を輝かせたのが、深堀プロによるデモンストレーション。「プロは何ヤード飛ぶと思う?」と聞かれた参加者から「280ヤード」の声。「今の男子ツアーの平均はだいたい280ヤード。僕は282ヤードでちょっと飛ぶんです」と笑わせた深堀プロのドライバーショットの音と迫力に、子供たちは歓声を上げた。計測すると296ヤード。深堀プロもご満悦だった。ここでヘッドスピード計測にも挑戦し、たたき出した数字は「50.3キロ」。「いまのはいつもの振り方。今度はもっと振ったらどうなるか、もう1回やらせて」と2度目の挑戦は「50.5キロ」だった。

続いてショットの打ち分けを披露。「どんなショットが見たい?」に「ドロー」「じかドラ」「消える魔球」…ムチャ振りに深堀プロも苦笑いしながらも、じかドラ(ティーアップせずにドライバーを打つ)や、ドロー、スライスの打ち分けを披露。一打ごとに驚きの声も上がった。深堀プロはそのたびに打ち方を指導。「練習するとみんな打てるようになる。どうやったら打てるかなと考えながらやってみてね」と話した。また、4番アイアンで高い球、低い球の打ち方もみせ「高い球はボールを少し左において打った後にすぐクラブが上に上がるように。低い球はボールを右において、クラブを短くもって体重移動をあまりしないで打ってやる」と、解説した。最後はロブショットを披露して締めた。

参加者のマクドナルドカップ世界ジュニア7-8歳の部男子代表の斉藤隼人くんは「1回目のロブショットでちょっとしか飛ばさないのがすごかった。たぶん、大きく打つより難しいと思う。僕もやってみたい」といい「、同じく同代表の澤田竜成くんは「人の頭ぐらいの低い球がすごかった。自分でも打てるようになりたい」と、刺激になった様子だ。

参加者のお楽しみはドラコン、ニアピン大会。小6~中3がドラコン、小5が100ヤード、小4が50ヤード、小3,2が30ヤード、以下はロングパットのニアピンに挑戦。フェアウエーに飛ばすと、深堀プロからマックカードのプレゼントがもらえるとあって、真剣に挑んだ。目標のマクドナルドの旗に当てる参加者も出るなど白熱した。257ヤードで男子ドラコンを制した斉藤勇作くん(中3)は「このキャンプは3回目。深堀プロの体の使い方とか、スイングの軌道が参考になりました」といい、213ヤードで女子を制した佐々木莉奈さん(中2)は「ショットの打ち分けを練習して、試合でも使ってみようと思った。自分の業にしてもっといいスコアを目指したい」と話した。

キャンプの最後は、クラブハウス内で今年のキャロウェイ世界ジュニアゴルフ選手権をスライドで報告。井上透IJGA代表理事がマクドナルドカップ日本代表チームの戦いぶりや、世界のレベルなどを話した。また、同席している保護者にも、ジュニアゴルファーの育成についての注意点なども指導。深堀プロのサイン入りヘッドカバー争奪のジャンケン大会で盛り上がり、プロからサイン入りキャップ、ザンバイザーのプレゼントを全員が受け取って終了した。

ゴルフ経験者には今後の自分の進み方を、初心者にとってはまずゴルフの楽しさに触れることを、しっかり実感できたイベントになったよう。井上代表理事も「トッププロの技術を間近に見て、そうなるには基礎が大切で、基礎からの延長として練習してもらえば、上達してくるとおもいます。こうした機会を今後を続けていきたい」と話していた。

▼深堀圭一郎プロの話
マクドナルドゴルフキャンプでは、ジュニアの中でもゴルフを楽しく、前に向かっていく子供たちが多いので、僕自身も楽しいイベントでした。僕の息子も6歳になってゴルフを始めさせているときなのですが、みんなの腕前を見て、すごく練習している、親御さんが協力してやっているということを感じました。家族の支援が大切だとあらためて認識しましたし、親子関係を強くするとも思いました。ジュニアゴルフで知り合った友達は、それぞれに先の目標はあるけれども、将来にもいい関係を作っていけます。僕は3歳からゴルフを始めましたが、当時はまだまだ環境が整っていなくて、こうした機会も少なかった。チャンスをもらえるのはいい時代になったと思います。僕もジュニアの育成には関心があり、できれば厳しくよりも楽しく、創作活動の延長で何かを発見して芽生えていくような、育成の手伝いをしたいと思っています。今回、デモンストレーションでいろいろなショットを打ちましたが、音やスピード、どれだけ飛んだかとかを見てもらって、自分たちでもやってみようとしてくれたらいいですね。我々はプロゴルフ界は先輩たちがつくったものを引き継いできているけど、次につなげていく義務がある。僕はトーナメントプレーヤーとしての位置でこうしたイベントに参加していますが、トーナメントで戦っている姿をみなさんに見せることに大きな責任があると思っています。

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