<キャロウェイ世界ジュニアゴルフ選手権>

◇初日◇16日◇米国・サンディエゴ周辺11コース◇男女各6カテゴリー

 日本勢の女子が第1ラウンドで各カテゴリーの上位につけた。15-17歳の部では 野口彩未(熊本・熊本国府高3年)が5バーディー、3ボギーの2アンダー70で回り、首位に1打差の2位と好発進。13-14歳の部では廣田真優(東京・杉並学院中2年)が4アンダー68をマークして同じく2位につけた。11-12歳の部でも長野未祈(千葉・麗澤中1年)と手束雅(徳島・坂野中1年 )がともに1アンダー72でこちらも2位と、高年齢層で好スコアが飛び出した。男子では、7―8歳の部で清水蔵之介(東京・八坂小2年)が3位、6歳以下の部で矢野仁貴(愛知・東山小1年)が2位と低年齢層が力を見せるなど、各部門で初日から日本代表チームが活躍した。
【IJGA広報ライター・赤坂厚】

<マクドナルドカップ日本代表チーム第1ラウンド成績>
 
▽15~17歳の部男子(パー72)(1)メンデス(コスタリカ)ホイ(米国)レブリーヤ(メキシコ)68(19)下田雄大(東京・堀越高2年)72(135)金子優将(栃木・作新学院高2年)78(184)佐々木魁斗(宮城・仙台育英高3年)82
 
▽同女子(パー72)(1)マツオカ(米国)69(2)野口彩未(熊本・熊本国府高3年)70(14)永井花奈(東京・日出高1年)73(22)蛭田みな美(福島・学法石川高1年)74
 
▽13~14歳の部男子(パー71)(1)グリーン(マレーシア)67(14)◎杉原大河(徳島・南部中2年)71 (21)内田直輝(神奈川・伊勢原中2年)72 (31)美村凌我(神奈川・上菅田中2年)73(106)芹澤慈眼(大分・庄内中2年)78
 
▽同女子(パー72)(1)ムーア(米国)66(2)☆廣田真優(東京・杉並学院中2年)68(11)吉本ひかる(滋賀・湖西中3年)72(11)石井理緒(新潟・本丸中2年)72(20)河野杏奈(東京・松沢中2年)74(20)◎大田紗羅(福島・小名浜第二中1年)74
 
▽11~12歳の部男子(パー72)(1)パク(米国)66(5)蝉川泰果(兵庫・兵庫教育大付中1年)69(7)中尾亮太(京都・同志社中1年)70
 
▽同女子(パー73)(1)フォルツナ(フィリピン)70(2)長野未祈(千葉・麗澤中1年)72(2)手束雅(徳島・坂野中1年 )72(31)◎八木涼風(大阪・箕面自由学園小6年)80
 
▽9~10歳の部男子(パー62)(1)シン(米国)56(45)久常涼(岡山・広野小5)68(51)小林大河(東京・半田小4年)69
 
▽同女子(パー56)(1)パーク(米国)54(5)阿部未来(東京・東落合小5年)57(8)◎大久保柚季(大阪・茨田北小4年)58(10)◎梶谷翼(岡山・総社東小4年)59(12)長谷川せら(岐阜・稲羽西小5年)61
 
▽7~8歳の部男子(パー62)(1)ジャグラン(インド)60(3)清水蔵之介(東京・八坂小2年)62(8)斉藤隼人(埼玉・立花小3年)65(12)◎清水拳斗(埼玉・中尾小2年)67(12)◎澤田竜成(東京・第二亀戸小2年)67(12)☆柴田憲(マニラ日本人学校3年)67
 
▽同女子(パー57)(1)パノ(米国)58(3)◎飯島早織(栃木・矢板小2年)60(4)川畑優菜(千葉・佐貫小2年)61(13)森愉生(大分・大分大付小3年)65(22)◎石川成実(埼玉・八幡小2年)69
 
▽6歳以下の部男子(パー54)(1)カウプブーン(タイ)57(2)矢野仁貴(愛知・東山小1年)58
 
▽同女子(パー54)(1)チャイシルプラングラン(タイ)59(3)山本実希(栃木・北郷小1年)66

※◎はシード選手、☆は日本以外で出場資格を獲得した選手で、マクドナルドカップ日本代表チームに合流

【大会雑観:初日】

廣田真優
13-14歳の部女子で廣田真優(東京・杉並学院中2年)が5バーディー、1ボギーの4アンダー68をマークし、首位に2打差の2位につけた。「緊張はしていなかった」と、インスタートの10番で右4メートルを決めてバーディー発進。2つのパー5では14番左4メートル、15番は7メートルに2オンしてバーディー。17番も取ってイン4アンダーに「前半は出来すぎだった」と振り返り、練習ラウンドでは出なかったアンダーパーを本番でマークした。昨年初出場も「他国の選手のマナーにイライラしたり、技術が足りなかった」と20位に終わった。今年は「英語の勉強もかねて」と3月にテキサス州の予選にでて1位通過。「話せるところまでいっていないけど、英語が聞き取れるようになった」と、ストレスも減って好スコアにつながった。(CCランチョ・バーナード=5814ヤード、パー72)
野口彩未
15-17歳の部女子の野口彩未(熊本・熊本国府高3年)が後半にバーディーラッシュをみせた。1オーバーで折り返し、12番パー3(168ヤード)で7番ウッドの第1打を20センチにつけるバーディーで波に乗り、17番までに4バーディーを奪った。「今日はパターのタッチが合っていて、全部狙いにいった。世界大会に来てショートはしたくないと思って、全部カップをオーバーさせた」と振り返った。初めての海外で「食事でチャレンジしたくなくて」と、日本から梅干やインスタント食品などを持ち込んできた。このカテゴリーは2006年の宮里美香以来、日本人優勝が出ていない。「明日はバーディーが5つも来ないと思うので、ボギーを打たないようなゴルフをして、少しでも伸ばしたい」と意気込んでいた。(トーリーパインズGCノースC=6228ヤード、パー72)
手束雅
11-12歳の部女子で、手束雅(徳島・坂野中1年 )がカート道の「助け」で1アンダー72で回り、首位に2打差2位の好スタートを切った。「もう少し伸ばせたのに、しょうもないボギーが多かった」と5バーディー、4ボギーの一日を振り返った。9番(242ヤード)では5番ウッドでの第1打がカート道に跳ねて「グリーンまで20ヤードぐらいのところにいった」といい、10番(302ヤード)では「またカート道に当たって、今度は60ヤードぐらいのところまで行った」と、運もあって、連続バーディーに結びつけた。「首位と2打差なんで、明日は3アンダーは出したい」と、話していた。(ランチョ・バーナード・イン=5567ヤード、パー73)
長野未祈
11-12歳の部女子の長野未祈(千葉・麗澤中1年)が1アンダー72で2位を好スタートを切った。「練習ラウンドではでていた5アンダーが目標だった。1メートルを2回、1・5メートルを2回外したのがもったいなかった」と、残念そうに振り返った。スタート1番で「カート道に跳ねてOBまで行ってしまった」とダブルボギーだったが、2番ですぐに1メートルにつけて取り返した。10番では10メートルのロングパットを決めるなど、4バーディー、1ダブルボギー、1ボギーの内容。初の海外だが「単語をつなげて、けっこう話した」と同伴競技者にも積極的に話しかけていたという。「明日はお父さんから『ノーボギーの8アンダーで回れ』って言われているんです。頑張れば出来るかも」と気合を入れていた。(ランチョ・バーナード・イン=5567ヤード、パー73)
蝉川泰果
11-12歳の部男子で蝉川泰果(兵庫・兵庫教育大付中1年)が後半の爆発で3アンダー69をマークし、5位発進した。インスタートで折り返した1番のボギーで2オーバー。「でも、ここからショットが良くなって」と、2番で4メートルをいれ、5番では置くから10メートルのパットを沈めるなど8ホールで5バーディー。前日、左ひざを打撲するアクシデントで薬を飲み、テーピングをして出場。「かがむと痛いので中腰でラインを読んでいた」というが、気力で乗り切った。「最低でもイーブンと思っていたけど、ドライバーの飛距離(平均250ヤード)も落ちていなかったし、ショットへの影響はほとんどなかったです。このペースで行けば優勝できると思う」と、災い転じて福としたい。(シキュアンリゾート・オークグレンC=6041ヤード、パー72)

 

【大会コメント】

☆佐々木魁斗
(宮城・仙台育英高3年=15-17歳の部男子)

「全部がうまくいっていない。一緒に回った選手がどんどんバーディーを取るので飲まれた感じ。パターで手にプルッと震えが来てしまって」

☆杉原大河
(徳島・南部中2年=13-14歳の部男子)

「2メートル以内のパターを決め切れなかった。目標はアンダーだったから、イーブンは最低ラインです。機能練習で6アンダー。練習がいいと本番が悪いジンクスがあるんで、やばいなあと思っていました。1日で終わらせたい」

☆大田紗羅
(福島・小名浜第二中1年=13-14歳の部女子)

「(インスタートで)17番まで3アンダーだったけど、18番でバンカーの目玉になっていてダボ。最後の9番では3パットのダボ。前半は普通に全部良かったけど、ひどいゴルフになってしまった」

☆大久保柚季
(大阪・茨田北小4年=9-10歳の部女子)

「(11,12番で7メートルを入れて)ちょっとだけパターが良かった。あとはよくなかった。3バーディーでも、あんまりうれしくない。明日はアンダーで回りたい」

☆長谷川せら
(岐阜・稲羽西小5年=9-10歳の部女子)

「よかったところはなかった。緊張した。カップを買ってホテルでパター練習してるんで、パターが入ってくれたらいいな」

☆斉藤隼人
(埼玉・立花小3年=7-8歳の部男子)

「パットは良かったんだけど、ショットが右左に行っちゃう。練習場で直してきた。まっすぐ行くようになったら、優勝争いしたい」

☆清水拳斗
(埼玉・中尾小2年=7-8歳の部男子)

「いつもいい前半が悪くて、悪い後半が良かった。バーディーは1個(17番)。1・5メートルぐらいだったよ。一緒に回ったタイの選手は旗を持たないし、最低だった」

☆森愉生
(大分・大分大教育福祉科学部付小3年=7-8歳の部女子)

「暑かったし、疲れちゃった。ドライバーとパターは良かったけど、悪かったのはアプローチ。バーディーは2つ取れた」

☆石川成実
(埼玉・八幡小2年=7-8歳の部女子)

「ショットがトップばっかりしちゃった」