第2ラウンドが行われ、最高年齢カテゴリーの15―17歳の部で健闘している。女子では畑岡奈紗(茨城・翔洋学園高2年)が71で回り、通算6アンダー138で首位タイに浮上した。この日5アンダー67マークした小倉ひまわり(東京・日出学園高2年)が通算3アンダーで4位につけている。男子は杉原大河(徳島・生光学園高1年)が2日連続のイーブンパーで粘り、首位に4打差の4位と優勝争いに絡んできた。そのほかのカテゴリーでも日本代表選手団(PGM日本代表)が上位に名を連ねた。11―12歳の部女子の梶谷翼(岡山・総社東小6年)、7-8歳の部男子の矢野仁貴(愛知・東山小3年)がトップに立ち、6歳以下の部では男子の清本貴秀(愛知・向山小1年)、女子の清水心結(埼玉・中尾小1年)が首位を守った。前日首位だった13―14歳の部男子の大石敦也(広島・井口台中2年)は8位、女子の後藤未有(福岡・沖学園中3年)は3位に後退したが、ともに首位に3打差と優勝圏内に踏みとどまっている。15―17歳の部を除く男女各5部門は16日に最終ラウンドを行う。

高橋慧(新潟・開志学園高3年)

高橋慧(新潟・開志学園高3年)

【PGM日本代表成績】

▽15―17歳の部男子(パー72)
【1位】ション(米国)=140
【4位】杉原大河(徳島・生光学園高1年)=144
【43位】西山大広(香川・香川西高3年)=151
【61位】高橋慧(新潟・開志学園高3年)=153
【81位】吉田泰基(香川・香川西高3年)=155
▽同女子(パー72)
【1位】畑岡奈紗(茨城・翔洋学園高2年)=138
【1位】タバタナキット(タイ)=138
【4位】小倉ひまわり(東京・日出学園高2年)=141
【18位】平塚新夢(茨城・明秀学園日立高1年)=149
【74位】吉田莉生(埼玉・埼玉栄高1年)=159
【82位】今綾奈(埼玉・埼玉平成高2年)=160
▽13―14歳の部男子(パー71)
【1位】レヴィット(米国)=136
【8位】大石敦也(広島・井口台中2年)=139
【11位】小木野太優(大阪・豊中第十四中2年)=141
【40位】栗原悠宇(埼玉・藤中2年)=145
▽同女子(パー72)
【1位】チェン(台湾)=139
【3位】後藤未有(福岡・沖学園中3年)=142
【23位】園田結莉亜(大分・大分中2年)=149
【55位】高木美佑(愛知・円上中3年)=154
▽11―12歳の部男子(パー72)
【1位】ヤン(米国)=142
【33位】上野麟欧(兵庫・兵庫教育大付中1年)=150
【48位】森薗大河(鹿児島・高山中1年)=153
▽同女子(パー72)
【1位】梶谷翼(岡山・総社東小6年)=139
【1位】アン(台湾)=139
【1位】キム(米国)=139
【7位】長谷川せら(岐阜・稲羽中1年)=146
【14位】平木亜莉奈(長野・御代田中1年)=151
▽9―10歳の部男子(パー62)
【1位】チョクプラジャクチャット(タイ)=119
【1位】ラオパクディー(タイ)=119
【1位】コウミコヴァ(米国)=119
【1位】ジャグラン(インド)=119
【7位】黒田裕稀(兵庫・八条小5年)=124
【19位】清水蔵之介(東京・八坂小4年)=129
【27位】吉田京介(大分・南部小5年)=131
【35位】澤田竜成(東京・第二亀戸小4年)=132
▽同女子(パー56)
【1位】パノ(米国)=108
【2位】川畑優菜(千葉・佐貫小4年)=111
【3位】佐藤夏恋(千葉・白幡小5年)=113
【3位】藤代成実(埼玉・八幡小4年)=113
【11位】森愉生(岡山・老松小5年)=119
▽7―8歳の部男子(パー63)
【1位】矢野仁貴(愛知・東山小3年)=120
【11位】梶谷駿(岡山・総社東小2年)=132
【17位】橋本拓英(三重・南が丘小3年)=136
▽同女子(パー57)
【1位】コベレスキー(米国)=114
【3位】山本実希(栃木・北郷小3年)=122
【5位】酒井理琴(大阪・西淡路小3年)=126
【14位】松原柊亜(栃木・鹿沼東小3年)=131
▽6歳以下の部男子(パー54)
【1位】清本貴秀(愛知・向山小1年)=114
▽同女子(パー54)
【1位】清水心結(埼玉・中尾小1年)=117
【協会広報ライター・赤坂厚】

雑観

畑岡奈紗(茨城・翔洋学園高2年)

畑岡奈紗(茨城・翔洋学園高2年)

15―17歳の部女子で畑岡奈紗(茨城・翔洋学園高2年)が首位タイに浮上した。昨年は初出場でシード権はとったものの、優勝争いから最後に脱落して8位に終わった。今年の目標はもちろん世界一に置いている。第1日は午後スタートの強風の中を5アンダー67で回って2位につけ、午前スタートのこの日はこらえた。「朝の練習で昨日よりショットが良くないとわかっていたんですけど、パットが入ってくれた」と、インスタートで10番をボギーにするなど3ボギーも、3メートルのバーディーを2つ決めて折り返した。アウトに入ると「ショットが良くなってきた」と、4番で3メートル、最終9番パー5では205ヤードを2オンし、バーディーで締めて通算6アンダーに伸ばした。強風の影響もあって午後からスタートした選手たちが伸びず、終わってみれば首位に立っていた。「ポイントはティーショットとグリーン周りのラフの処理。はまれば5アンダーぐらいは出るコース。優勝を狙う」と気持ちを高めていた。

小倉ひまわり(東京・日出学園高2年)

小倉ひまわり(東京・日出学園高2年)

15―17歳の部女子の小倉ひまわり(東京・日出学園高2年)が、5アンダー67をたたき出して通算3アンダーとし、一気に首位に3打差の4位につけた。今回は日本代表選手団の女子主将で、この日首位に立った畑岡と組んで団体戦にエントリーしている。「きのうは奈紗ちゃん(5アンダー67)に2つ借りた(2オーバー74)ので、なんとか返したいと思った」と、スタートから飛ばした。インで3つ伸ばし、アウトに入って2番から3連続バーディー。6番で左に曲げてボギーにしたが、畑岡の第1日と同じ67で「返せてホッとした」と笑顔を見せた。「フェアウエーに置けばいいリズムで回れて、3つぐらいパットが入ったらどんどん入る気がする」という。個人戦はもちろん、去年(蛭田みなみ、永井花奈)に続く団体戦の連覇も「意識しています」。昨年はシード権にあと一歩及ばず14位。雪辱を期している。

梶谷翼(岡山・総社東小6年)

梶谷翼(岡山・総社東小6年)

11―12歳の部女子の梶谷翼(岡山・総社東小6年)が、2012年7-8歳の部以来3年ぶり2度目の「世界一」に近づいた。インスタートで13番で1メートル、14番では3メートルを沈めた。折り返して2番でバーディーを取った後から「守りに入ってしまった」と2つボギーをたたいたことを反省した。それでも首位タイ(3人)に入って、世界一のチャンスを作った。7―8歳で優勝後、9―10歳の部では優勝争いに絡みながらも逸してきた。昨年は初日5アンダーで飛び出しながらズルズル後退。「去年は気持ちで負けてしまった。相手のプレーで焦ってしまった」と悔しい思いをした。優勝した時より身長も20センチ近く伸び、ドライバー飛距離も240ヤードまで来ている。「首位タイの選手が2人いるけど、1点でも勝てば優勝」と、久々の世界一をつかみたい。

杉原大河(徳島・生光学園高1年)

杉原大河(徳島・生光学園高1年)

15―17歳の部男子で杉原大河(徳島・生光学園高1年)が粘りのゴルフで首位に4打差の4位に浮上した。「この2日間でバーディー8つ、イーグル1つなんですけど、ボギーも8つ、ダボが1つ。全く同じなんです」と、通算イーブンパーに収めてきた。この日も出入りの激しいゴルフ。2番で1メートルにつけ、4番では奥のカラーから6メートルを直接入れてバーディーが先行。「乗ったかなと思ったら違った」と、5番でバンカーに入れてボギー。9番パー5では左の木の近くに打ち込み、第2打が木に当たって「左に行って、石の上に止まってしまった」という。3番アイアンで打ったが飛ばず、クラブにも傷が付いた。ここをダブルボギーにして、1つスコアを落とした。それでも「後半はいいパットが決まった」と、11番で左6メートルを沈めるなど3バーディー(?ボギー)でイーブンパーを守った形になった。昨年は13―14歳の部で優勝し、今回で世界ジュニアは7回目の出場と「申し子」的存在。「去年もうれしかったですけど、やはり15―17歳の部で優勝することに意味があると思います。世界のトップクラスの中で勝てれば今後に自信がつく」と、2年連続「世界一」を目指す。

コメント

☆後藤未有(福岡・沖学園中3年=13―14歳の部女子3位)
「65を狙ったけど程遠いゴルフになってしまった。パターの入らなさが増した感じです。朝のショット練習の時に、昨日より良くないなと思っていた。昨日の夜はホテルでパット練習して、入ればいけるかなと思ったんですけど。(首位と3打差に)明日は相手に3つバーディーを上げていると思って頑張ります。スコアは出そうな気がします」
後藤未有(福岡・沖学園中3年)

☆大石敦也(広島・井口台中2年=13―14歳の部8位)
「前半(イン)は2つバーディーとって調子良かったんですけど、後半ダボ2つをやってしまった。4番は奥7メートルから行ったrきたりで4パットした。6番はロストボールにしてしまった。でも(首位と)3打差なのであきらめたらだめ。ポイントはパー5で4つバーディーをとること。あとは耐えていく。最低4アンダーで回りたい」

☆上野麟欧(兵庫・兵庫教育大付中1年=11―12歳の部男子33位)
「18番のイーグルがよかった。残り240ヤードを届かないと思って3番ウッドで打ったら、飛びすぎてしまって、ダッシュで謝りに行きました。13番でもワンオンした。290ヤードぐらい飛んだかも。ボールが飛ぶみたいです。やっとパープレー(72)だったけど、調子が出るのが遅い。明日はアンダーパーで回る」
上野麟欧(兵庫・兵庫教育大付中1年)

☆佐藤夏恋(千葉・白幡小5年=9―10歳女子3位)
「アイアンが全部でかくて、ピンをオーバーしてしまったので、パットが全部下りで難しくてバーディーが取れなかった。18番は、右のバンカーから直接入ってバーディーが取れて気持ちよかった。(首位と5打差に)明日はクラブを小さめにして、バーディーパットを上りにしたら、よくなると思います」
佐藤夏恋(千葉・白幡小5年)