<IMGA世界ジュニアゴルフ選手権>
PGM日本代表選抜大会を勝ち抜いた日本選手団が、2部門で首位に立った。7-8歳の部女子で清水心結(埼玉・中尾小3年)が1オーバー58でトップに立ち、1打差で長峰真央(千葉・北貝塚小2年)が続いている。6歳以下の部男子では須藤樹(東京・月島第三小1年)が3オーバー57で2位に3打差をつけて首位。その他の部門でも上位発進し、13―14歳の部女子で梶谷翼(岡山・山陽女中2年)が3アンダー69で2位、9-10歳の部男子の松井琳空海(りうら、愛媛・高津小5年)が2アンダー70で同じく2位、11-12歳の部女子で森愉生(岡山・倉敷西中1年)が2アンダー70で3位につけている。畑岡奈紗が2連覇した15-18歳の部女子では大林奈央(兵庫・相生学院高3年)が2アンダー70で3位、河野杏奈(千葉・麗澤高3年)と平岡瑠依(大阪・大阪学芸高3年)が1アンダー71で10位と好位置につけた。

【PGM日本代表成績】

▽15―17歳の部男子(パー72)
【1位】ガーナー(オーストラリア)=69
【16位】中島啓太(東京・代々木高2年)=73
【24位】中澤大樹(兵庫・滝川第二高2年)=74
【93位】河本力(愛媛・松山聖陵高3年)=78
【111位】植木祥多(埼玉・埼玉栄高3年)=79
▽15-17歳の部女子(パー72)
【1位】サソウ(フィリピン)=66
【3位】大林奈央(兵庫・相生学院高3年)=70
【10位】河野杏奈(千葉・麗澤高3年)=71
【10位】平岡瑠依(大阪・大阪学芸高3年)=71
【15位】吉田優利(千葉・麗澤高2年)=72
【60位】西郷真央(千葉・麗澤高1年)=77
【93位】小野里リア(熊本・クリスチャン・アカデミー・イン・ジャパン高熊本分校2年)=79
▽13―14歳の部男子(パー72)
【1位】ソラーノ(米国)=68
【1位】アウリリア(米国)=68
【34位】小林大河(東京・金町中2年)=73
【73位】松田正史(熊本・花陵中2年)=76
【101位】森下響(兵庫・日新中2年)=78
【118位】亥飼台(茨城・滑川中3年)=79
▽13-14歳の部女子(パー72)
【1位】アン(台湾)=68
【2位】梶谷翼(岡山・山陽女中2年)=69
【9位】比嘉里緒菜(沖縄・嘉数中3年)=70
【18位】花田華梨(栃木・宝木中2年)=73
【26位】梅津真優美(山口・マシュー・C・ペリー中2年)=74
【48位】山田萌結(長崎・山里中2年)=76
【82位】榎本杏果(東京・新宿中2年)=79

▽11―12歳の部男子(パー72)
【1位】オウヤン(米国)=65
【17位】黒田裕稀(兵庫・豊岡南中1年)=71
【17位】吉沢己咲(群馬・藤岡北中1年)=71
▽11-12歳の部女子(パー72)
【1位】ツル(米国)=66
【3位】森愉生(岡山・倉敷西中1年)=70
【12位】藤代成実(埼玉・八幡小6年)=74
【16位】川畑優菜(千葉・佐貫小6年)=75
▽9―10歳の部男子(パー72)
【1位】チャンタナヌワット(タイ)=68
【2位】松井琳空海(愛媛・高津小5年)=70
【5位】梶谷駿(岡山・総社東小4年)=72
【84位】山本大勢(福岡・西小倉小4年)=84
▽9-10歳の部女子(パー72)
【1位】クレメンテ(米国)=70
【6位】二宮佳音(群馬・笠懸北小5年)=74
【16位】荒木七海(熊本・築山小4年)=76
▽7―8歳の部男子(パー74)
【1位】アナンタセタクル(タイ)=70
【1位】パーソンズ(米国)=70
【5位】今屋大雄(東京・月島第三小3年)=74
【5位】根本悠誠(千葉・小山小2年)=74
【33位】星野煌貴(群馬・榛東北小2年)=86
▽7-8歳の部女子(パー57)
【1位】清水心結(埼玉・中尾小3年)=58
【2位】長峰真央(千葉・北貝塚小2年)=59
【8位】荻原すいみ(埼玉・明戸小2年)=64
【11位】岩永杏奈(兵庫・塚口小3年)=65
▽6歳以下の部男子(パー54)
【1位】須藤樹(東京・月島第三小1年)=57
▽6歳以下の部女子(パー54)
【1位】※須藤弥勒(群馬・未就学)=60
【5位】蕪木梨央(東京・番町小1年)=65
※は個人資格で出場したPGM日本選手団外の選手
(協会広報ライター・赤坂厚)

雑観

大林奈央(兵庫・相生学院高3年)

大林奈央(兵庫・相生学院高3年)

15―18歳の部女子で、日本勢3連覇に向けて好スタートした。大林奈央(兵庫・相生学院高3年)が2アンダー3位、河野杏奈(千葉・麗澤高3年)平岡瑠依(大阪・大阪学芸高3年)が1アンダー10位、吉田優利(千葉・麗澤高2年)がイーブンパー15位と上位に名を連ねた。

 首位に4打差の大林はインスタートの10番で第2打を30センチにつけてバーディー発進。18番で3メートル、折り返した1番で7ヤードをチップインと連続バーディーを奪った。初出場だが「意外と緊張しなくて、やりやすかった。プレッシャーに固まる感じもなかった」と振り返る。「静かな組やったし、言葉もできけんから吹っ切れてやれていたのかな」と笑う。「もうちょっとスコアを出せたと思う。今日ミスした部分、つかみきれなかった部分を解消していけば、明日からもう少しスコアを出せると思う」と、自信をつかんだ様子だ。2015、16年畑岡奈紗の連覇を受け継いでいく期待が十分にある。

清水心結(みゆ、埼玉・中尾小3年)

清水心結(みゆ、埼玉・中尾小3年)

長峰真央(千葉・北貝塚小2年)

長峰真央(千葉・北貝塚小2年)


 7―8歳の部女子では、2人の「世界一」が1、2位で終えた。2015年6歳以下の部覇者の清水心結(みゆ、埼玉・中尾小3年)が1オーバー58で首位に立った。前半に3パット3回など崩れかけたが、後半は11番で1・5メートルを決めるなど2バーディー、3ボギー。「パターが悪かった。昨日の公式練習でオーバーばっかりしていたけど、今日はショートばかりだった」と口を尖らせた。2カテゴリーでの世界一に「勝てそう」といい、そのためには「ショットがまっすぐ飛んで、アプローチとパットを入れるように頑張る」と目標は大きい。
 1打差2位につけたのが、2016年6歳以下の部優勝の長峰真央(千葉・北貝塚小2年)。「楽しかった」といいながらも、結構緊張した様子。17番で3メートルのバーディーを奪った際には「カエルの死骸をマーカーと間違えてボールを置きそうになった」とコロコロ笑った。清水とは逆に「今日はパットが全部強かった」のが反省点だという。こちらも2つ目の世界一へ「明日はバーディーをもっと取る」と意気込む。最終的に世界王者同士の対決になる可能性が高そうだ。

須藤樹(東京・月島第三小1年)

須藤樹(東京・月島第三小1年)

6歳以下の部男子の須藤樹(東京・月島第三小1年)が、3オーバー57で2位に3打差をつけてトップに立った。「楽しかった」とニコニコし「でも最初はパターがよくて、パーもバーディーも取れたけど、後からパットもショットも全部悪くなった」と、4バーディー、5ボギー、1ダブルボギーのゴルフにちょっぴり不満も。3アンダーをだせば、宿舎のプール遊びができると父と約束していたが残念ながら達成できず、そっちの方が残念そう。また、前日10日の公式練習でホールインワンを達成した16番でこの日はボギーにしたのも悔しそう。「もっと頑張る。5アンダー、6アンダーを出す。優勝する」と、意気込んでいた。

松井琳空海(りうら、愛媛・高津小5年)

松井琳空海(りうら、愛媛・高津小5年)

二宮佳音(かのん、群馬・笠懸北小5年)

二宮佳音(かのん、群馬・笠懸北小5年)


 9―10歳の部では、男子松井琳空海(りうら、愛媛・高津小5年)、女子二宮佳音(かのん、群馬・笠懸北小5年)が好スタートを切った。
松井はインスタートから1オーバーで来た18番パー5では、ドライバーで22ヤードを飛ばす力を生かして第2打を1・5メートルに2オン。これを沈めて「ガッツポーズしたよ」とイーグルを奪って1アンダーに。折り返した1番では左8メートルを「入らないと思ったら入った」と、2アンダーに伸ばして首位に2打差2位につけた。「でも今日はダメだった。パットが入らなかった。2メートルぐらいのバーディーチャンスを7回外した。納得いかない。余裕の2アンダーだったから」と悔しがる。「明日はもっと集中したい」と話した。

 二宮は「今日はうまくいったと思う。一緒に回った子も楽しかった」と、初出場でも物おじせずに、2オーバー74で回って首位に4打差6位。スタート1番パー5で8メートルに2オンしてバーディーを奪って流れをつかみ、父将之さんがレンジで温めるご飯で握ってくれたおにぎりをほおばりながら、4バーディー、6ボギー。「朝の練習が絶好調でみんながこっちを見る感じで気持ちよかった」のがスコアにつながった。ホールアウト後は「忍者とお寿司とかのマグネットをおばさんからもらってきた」というお土産を同組選手たちにプレゼントして大喜びされていた。

コメント

☆15-18歳の部男子16位の中島啓太(東京・代々木高2年)
15-18歳の部男子16位の中島啓太(東京・代々木高2年)「流れが悪かった。ショットの調子はかなりいいんですけど、パッティングの調子がずっと悪くて1メートルぐらいを3回外した。グリーンは読めていると思うんですが、転がりや距離感が悪い。無理に攻めていることはないし、まだ頑張れる限界じゃないと思う」


☆15-18歳の部女子10位の河野杏奈(千葉・麗澤高3年)
15-18歳の部女子10位の河野杏奈(千葉・麗澤高3年)「(最終9番で3メートルのバーディーに)グリーンサイドにみんなが待っていたんで、早く上がって話したくて何も考えずに打ったら入った。世界ジュニアでアンダーは初めて。フェアウエーキープ6回しかなかったけど、手前から攻めていくのがよかった。ショットがまっすぐ、パットが入れば66ぐらい出ると思うけどそれができないから苦労しています」


☆15-18歳の部女子10位の平岡瑠依(大阪・大阪学芸高3年)
15-18歳の部女子10位の平岡瑠依(大阪・大阪学芸高3年)「1番から右に曲げたんですけど、5番でセカンドが入りかけてバーディーになり、6番ぐらいからドライバーがよくなってきた。周りから『去年よりいい結果で』と応援されるんですけど、去年(2位)よりいいのは有鬚尾しかないですよね。(吉田優利との)団体戦も足引っ張っちゃいけないし、頑張らないと」


☆13-14歳の部女子9位の比嘉里緒菜(沖縄・嘉数中3年)
13-14歳の部女子9位の比嘉里緒菜(沖縄・嘉数中3年)「スタート(10番)でバーディーを取っていいスタートが切れたと思いましたが、気持ちが高ぶらないように抑えて、周りの人にポーカーフェイスでいられるようにしました。パターがもっと入ったらと思いました。ちょっと読みが悪いです。ショットはいいのでこのまま続けていけば、あとはパッティングの調整だと思います」


☆11-12歳の部女子3位の森愉生(岡山・倉敷西中1年)
11-12歳の部女子3位の森愉生(岡山・倉敷西中1年)「普通に回ったら意外とボギーをたたいていなかった(2ボギー)。今まで(7-8歳、9-10歳の部)はショートコースだったので、ドライバーが打てる。パー5も楽々2オンできるところもある。緊張しなかったし、調子は悪くないので66ぐらい出せるかも。チャンスをちゃんと入れないとだめです」


☆7-8歳の部男子5位の今屋大雄(東京・月島第三小3年)
7-8歳の部男子5位の今屋大雄(東京・月島第三小3年)「楽しかった。今回の目標は①楽しむ②今後につながる経験をする③チーム『マー坊』を信じる、の3つ。公式練習では13オーバーだったから、今日はよかった。9番で2段グリーンの下から15ヤードぐらいがビーン、ガーン、ドンって入った。アンダーパーを出したい」


☆7-8歳の部男子5位の根本悠誠(千葉・小山小2年)
7-8歳の部男子5位の根本悠誠(千葉・小山小2年)「ドライバーとパターと7番アイアンがダメだった。練習ラウンドでは2アンダーとか出ていたのに、今日は苦しい寄せワンばっかりだった。チャンスもあったけど。明日からパットを入れる、ドライバーをまっすぐ打てば、2アンダーは出せる自信はある」