<PGM世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会 九州・沖縄予選>

 15―18歳の部男子は、吉田京介(東京・代々木高2年)が上がり3ホール連続バーディーなど3アンダー69の好スコアをマークして、西日本決勝大会(3月26、27日、滋賀・滋賀GC)にトップで進んだ。同女子は藤本愛菜(福岡・沖学園中3年)が安定したゴルフをみせてパープレー72で回り、首位通過を果たした。13-14歳の部では、男子は吉永匡一郎(福岡・洞北中2年)が2アンダー70で1位。女子は仲村梓(沖縄・沖縄東中2年)と叶結衣(福岡・沖学園中2年)が1アンダー71でトップに並び、カウントバックで仲村が1位通過した。

 西日本決勝大会でIMGA世界ジュニアゴルフ選手権(7月、米国サンディエゴ)の西日本エリアの日本代表が決まる。

 西日本決勝大会進出者は以下の通り。

▽15-18歳男子
 【1位】吉田京介(東京・代々木高2年)=69
 【2位】木村智哉(福岡・志賀中3年)=72
 【3位】會津誠之輔(福岡・沖学園中3年)=72
 【4位】三宅琉心(熊本・国府高2年)=73
 【5位】豊田真太郎(熊本・国府高2年)=73
 【6位】小野翼(福岡・沖学園中3年)=74
 ▽同女子
 【1位】藤本愛菜(福岡・沖学園中3年)=72
 【2位】三明桜子(福岡・沖学園高1年)=74
 【3位】宮城杏(沖縄・興南高3年)=74
 【4位】井ノ下愛華(広島・松賀中3年)=75
 【5位】畠田瑠(福岡・吉塚中2年)=75
 【6位】山中梨緒(佐賀・佐賀龍谷高2年)=76
 ▽13-14歳男子
 【1位】吉永匡一郎(福岡・洞北中2年)=70
 【2位】外岩戸晟士(鹿児島・志布志中2年)=75
 【3位】長崎煌心(宮崎・日章学園中2年)=77
 【4位】黒木愛斗(宮崎・平岩中1年)=78
 【5位】平田兼慎(宮崎・尚学館小6年)=79
 【6位】外輪獅童(長崎・小島中2年)=79
 【7位】三明蓮(福岡・玄洋中2年)=80
 ▽同女子
 【1位】仲村梓(沖縄・沖縄東中2年)=71
 【2位】叶結衣(福岡・沖学園中2年)=71
 【3位】宮内美空(山口・高千帆中2年)=74
 【4位】片岡彩実里(宮崎・大塚中1年)=75
 【5位】本田夢麗(熊本・長嶺中2年)=77
 【6位】西川真穂(福岡・城南中2年)=78
 ▽11-12歳男子
 【1位】沖田雫(千葉・井野小6年)=72
 【2位】長崎大星(宮崎・住吉南小6年)=73
 【3位】廣木直翔(佐賀・神崎小5年)=75
 【4位】井上大鳳(福岡・上陽北汭学園小5年)=77
 【5位】大町晋太郎(福岡・舞鶴小6年)=78
 ▽同女子
 【1位】廣吉優梨菜(福岡・折尾東小6年)=72
 【2位】川部日向(大分・鴛野小6年)=74
 【3位】永山藍生(福岡・池田小6年)=79
 【4位】佐藤夕葵(岡山・出部小5年)=81
 【5位】佐々木花虹(岡山・御津南小5年)=83
 ▽9-10歳男子
 【1位】三瀬瑛大(岡山・御北小4年)=79
 【2位】田村比呂(福岡・福岡教育大付福岡小4年)=80
 【3位】廣橋璃人(宮城・上杉山通小3年)=89
 【4位】田中大貴(福岡・鳴水小3年)=98
▽同女子
 【1位】川崎依知花(岡山・邑久小4年)=81
 【2位】湯浅穂花(福岡・大谷小3年)=83
 【3位】大栗愛珠(東京・品川インターナショナルスクール3年)=85
▽7-8歳男子
 【1位】園和真(佐賀・鳥栖北小2年)=76
(注)同スコアの順位は18番からのカウントバックによる

【協会広報ライター・赤坂厚】

 

【大会雑観】

15―18歳の部男子
吉田京介(東京・代々木高2年)
吉田京介(東京・代々木高2年)
 15―18歳の部男子は、吉田京介(東京・代々木高2年)が、出入りの激しいゴルフながら3アンダー69をマークし、トップで西日本決勝大会に進んだ。
 前半4アンダーをマークして独走かと思われたが、11番でボギーの後、13番から3連続ボギーをたたいて通算イーブンパーに後退。追走していた木村智哉(福岡・志賀中3年)、會津誠之輔(福岡・沖学園中3年)に一時並ばれた。「やばいと思いました。イーブンになって(首位に)並ばれたんじゃないかと感じました。ポジティブに『これからだ、自分ならできる』と気を入れ直しました」と振り返る。
 16番で2メートルを入れてまた単独首位に抜け出した。17番では1メートル弱につけてバーディー。最終18番では残り50ヤードから2メートルにつけての3連続バーディーで盛り返し、終わってみれば2位に3打差の首位通過となった。
 「こんなゴルフは初めてです。いつもならボギーが続くとそのまま行くのに、今日は出直せたのは成長だと思います」と笑顔を見せた。
15―18歳の部女子
藤本愛菜(福岡・沖学園中3年)
藤本愛菜(福岡・沖学園中3年)
 15―18歳の部女子は、藤本愛菜(福岡・沖学園中3年)が、自ら15歳の誕生日を祝うトップ通過を果たした。「誕生日だったんですけど、そんなにいいプレーじゃなかった」という。いいこともあったのでは?「あ、チップインしました。15番でグリーンの手前から20ヤードぐらい。なんか、入る予感がしたんですよね」と笑った。アプローチが「一番得意」というだけのことはある。
 「試合では常にアンダーパーを狙っています。でも、練習ラウンドではアンダーパーとか出そうもない感じだったんです。私の場合、試合になると『アンダーで回ろう』とガツガツいくんで、今日はそれができました」と、振り返った。同組で回った2位三明桜子(福岡・沖学園高1年)、3位宮城杏(沖縄・興南高3年)と競り合いをしたのも好結果を生んだ様子。
トップで西日本決勝大会にコマを進めた。「決勝大会もアンダーで」という。その先にある世界ジュニアへは「ちょっとずつ世界に名を残したいので、出てみたいです」と意気込みを見せていた。
13―14歳の部男子
吉永匡一郎(福岡・洞北中2年)
吉永匡一郎(福岡・洞北中2年)
 13―14歳の部男子は、吉永匡一郎(福岡・洞北中2年)が4バーディー、2ボギーの2アンダー70で回り、2位外岩戸晟士(鹿児島・志布志中2年)に5打差をつける会心の1位通過を果たした。
 前半、7番で残り110ヤードの第2打を1メートルにつけ、続く8番でも140ヤードを8番アイアンで1メートルと、ショットの切れで連続バーディー。波に乗った。12番ではグリーンを外して20ヤードほどのアプローチを「狙った落としどころに完ぺきに落とせた」とチップインバーディーを奪った。
 「ボギーをたたかないゴルフ」が目標という。「小5ぐらいから周りに言われていて。どうしても狙ってしまう癖があるので、3パットとかすぐしちゃっていた。3パットをしない練習を遊びのような感じでやっていました」という。この日は2ボギーが余計だった?「でも、(ダブルボギーになるかもしれない)危ないボギーだったんで」と納得。決勝大会にむけては「今日みたいに安定したゴルフが出来たら」と話していた。
13―14歳の部女子
仲村梓(沖縄・沖縄東中2年)
仲村梓(沖縄・沖縄東中2年)
叶結衣(福岡・沖学園中2年)
叶結衣(福岡・沖学園中2年)
 13―14歳の部女子は、仲村梓(沖縄・沖縄東中2年)と叶結衣(福岡・沖学園中2年)が1アンダー71で1位を分け、カウントバックで仲村1位、叶2位で西日本決勝大会に進んだ。
 仲村はインスタートの14番で3メートルのバーディーを入れ、16、17番連続バーディーと好調だったが「後半になってショットが乱れてしまって、アプローチ、パターでどうにかスコアをまとめられました」と振り返った。
 「バーディーが取れる時はいいけど、取れない時は全然ダメ」と波のあるゴルフをしているそうだが、この日は「スコアを守りながらボギーを打たない安全なゴルフができた」と、成長をみせた。決勝大会には「去年も出たのですが全然だめだった。今年は上位に行きたい」と話した。
 叶は3バーディー、2ボギーのゴルフに「(持ち球が)ドローなのに今日はフェードが出たり、右に抜けたりあって」と不満そうな顔をした。11番で9番アイアンのハーフショットを1.5メートルにつけてバーディーが先行したが、その後は伸び悩んだ。
 153センチと小柄だが「小さい割には飛ぶ方だと思います」と、ドライバー飛距離は230ヤードほどある。普段の練習ではアプローチ練習を重視し「左右の片手打ちとか、看板を狙って打つとか、精度を高めています」という。決勝大会に向け「ドライバーのフェアウエーキープを70%ぐらいにはしたい。ショートアイアンで5メートル以内につけられるように精度を高めたい」と話していた。

 

【大会コメント】

木村智哉(福岡・志賀中3年)
木村智哉(福岡・志賀中3年)
◇15-18歳男子2位の木村智哉(福岡・志賀中3年)◇
「今日は微妙な距離のパットを入れられました。パットは嫌だと思っていたんですけど、練習器具を使ってよくなった。(4バーディーに)バーディーは順調に取れたんですけど、ボギーはツキがなくて。6番でバンカーレーキに跳ねてカート道の方に行ったりしました。ゴルフは4歳からですけど本格的には去年からです。今日は右に行くショットがあったので、決勝大会までに修正したい」
會津誠之輔(福岡・沖学園中3年)
會津誠之輔(福岡・沖学園中3年)
◇15-18歳の部男子3位の會津誠之輔(福岡・沖学園中3年)◇
「前半2位タイだったんですけど、下も1打差だったんで、こらえて予選を通ろうと思ってプレーしました。ドライバーがまっすぐ行って、ほぼフェアウエーから打てたのがよかった。決勝大会はドライバーが曲がったら不利になる。耐えるところは耐えて、攻めるところは攻めていきたい。世界に行けるのはこの大会しかないので、優勝して世界ジュニアに出たいです」
三明桜子(福岡・沖学園高1年)
三明桜子(福岡・沖学園高1年)
◇15-18歳の部女子2位の三明桜子(福岡・沖学園高1年)◇
「今日はメチャ悪かったです。ショット悪くて、3パットもした。バーディーパットは2回しか入らなかった。後半は距離が短くてウエッジで打てた。60~100ヤードは大丈夫なので、その距離が残ったからよかったですけど。決勝大会までは、たくさん食べてもう少し体力をつけて、ショットを修正して自信をつけて行きたい」
宮城杏(沖縄・興南高3年)
宮城杏(沖縄・興南高3年)
◇15-18歳の部3位の宮城杏(沖縄・興南高3年)◇
「納得できませんでした。前半はドライバーがまっすぐ行ったんですけど、セカンドショットが寄らず、パーオン8回で安定のパーという感じでした。(沖縄から来て)寒さに耐えられなかった。カイロを張るなんてないです。3枚張りました。後半はパーオンが4、5回だったけど、2つバーディーになった。決勝大会は去年だめでした。滋賀GCはトリッキーなので、マネージメントをしっかりして、ミスした時にリカバリーできるようにしたい」
外岩戸晟士(鹿児島・志布志中2年)
外岩戸晟士(鹿児島・志布志中2年)
◇13-14歳男子2位の外岩戸晟士(鹿児島・志布志中2年)◇
「前半寒くて思うようなプレーができませんでした。後半はいい感じ(11、13番バーディー)だったけど、15番で4パットしてしまってダブルボギーにして、それを引きずってしまった。気持ちの切り替えがスムーズにできなかった。世界ジュニアに行くのがゴールではないですが、トレーニングをしっかりして自分を追い込んで、決勝大会でいい結果を出したい」
沖田雫(千葉・井野小6年)
沖田雫(千葉・井野小6年)
◇11-12歳男子1位の沖田雫(千葉・井野小6年)◇
「最初(10番)ボギーを打ったけど、リズムを崩さずスコアを戻せた。打ち方をもう1度しっかり確認した。手から上げていたので、それを直したらまっすぐ行くようになった。決勝大会は大荒れのゴルフはしたくない。安定したゴルフをしたい」
廣吉優梨菜(福岡・折尾東小6年)
廣吉優梨菜(福岡・折尾東小6年)
◇11-12歳の部女子1位の廣吉優梨菜(福岡・折尾東小6年)◇
「最後、15番でボギーにした後の16番でバーディーが取れた。ショットはまあまあで、パットが良かった。アイアンが得意です。決勝大会は、初めて出ます。2日間まとまったゴルフをしたい。それまでにショットとパターをよくして、バーディーを取れるようにしたい。自信はまあまああります」
三瀬瑛大(岡山・御北小4年)
三瀬瑛大(岡山・御北小4年)
◇9-10歳男子1位の三瀬瑛大(岡山・御北小4年)◇
「アイアンがよくなくて、納得いかない。風の計算がうまくいかなかった。バーディーなしが悔しいです。1ラウンドで基本、2バーディーは取れる。ボギーも多かった。いつも悪いパターはよかった。決勝大会では、スコアは悪くても、バーディーをいっぱい取りたい」
川崎依知花(岡山・邑久小4年)
川崎依知花(岡山・邑久小4年)
◇9-10歳の部女子1位の川崎依知花(岡山・邑久小4年)◇
「パターの距離感があって入った。セカンドはちょっとグリーンを外したけど、アプローチで入れた。81はベストスコアでうれしいです。90を切れるかなと思っていたんで。お父さん(健司さん)が最後(選手の年齢制限)のキャディーだったので、楽しもうと思った。九州・沖縄予選を取れたので、いい経験ができた。決勝大会もお父さんと一緒に頑張って、楽しみたい」
園和真(佐賀・鳥栖北小2年)
園和真(佐賀・鳥栖北小2年)
◇7-8歳の部男子1位の園和真(佐賀・鳥栖北小2年)◇
「ちょっと悪いところがあったけど、よかったと思います。パターとかも入ったし、それがよかった。アイアンを打つのが楽しい。曲がったりしたけど、乗ったりもした。決勝大会では、今日の76よりもいい成績を出したい」