<PGM世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会 東日本決勝大会 初日>
◇第1日◇4月26日◇茨城・美浦GC(15-18歳の部男子6960ヤードほかカテゴリー別、パー72)◇曇り◇出場162人◇主催・国際ジュニアゴルフ育成協会、株式会社ビーエスフジ、特別協賛・パシフィックゴルフマネージメント
15-18歳の部男子は、田口瑞樹(神奈川・日体大1年)が1アンダー71をマークして首位に立った。1打差で林田遼汰(栃木・佐野日大高1年)が追走している。同女子は田村萌来美(茨城・ルネサンス高3年)が1アンダー71で首位に立ち、1打差2位には西澤美李(東京・共立女子第二高3年)と鈴木みなみ(埼玉・埼玉栄高2年)が並んでいる。
13-14歳の部男子は、高柳大河(愛知・鳴海中2年)と織田瑛太(宮城・宮城教育大付中3年)が4オーバー76で首位を並走し、1打差で3人が追う展開。同女子は海老澤愛泉(埼玉・桜中3年)と飯田柚月(千葉・御滝中3年)が2オーバー74で並び、山下萌寧(兵庫・甲子園学院中3年)と稲村かぐや(埼玉・安行東中3年)が1打差につけている。
その他の部門は、11-12歳の部男子は稲葉輝海(東京・霞台中1年)が2オーバー74、同女子は本村彩歌(兵庫・宝塚中1年)が2オーバー74、9-10歳の部男子は額賀大雅(茨城・学園の森義務教育学校5年)が11オーバー83、同女子は木村帆月(愛知・長久手南小5年)が4オーバー76、7-8歳の部男子は清水奏雅(愛知・西陵小3年)がイーブンパー72、同女子は大竹紗楽(愛知・長久手東小3年)が4オーバー76で、それぞれ首位に立っている。
東日本決勝大会は東ブロック各地区予選突破者と、昨年のIMGA世界ジュニアで本戦シード権を取れなかった選手がシード選手として出場している。2日間36ホールの合計ストロークで争い、15―18歳、13―14歳の部男女は各2人、11―12歳の部以下の男女各3部門は各1人が日本代表に選抜され、IMGA世界ジュニアゴルフ選手権(7月8~10日、米カリフォルニア州サンディエゴ)に出場する。
(協会広報ライター・赤坂厚)
雑観
15―18歳の部男子
大学生の田口瑞樹(神奈川・日体大1年)が1アンダー71をマークして首位に立った。
「4つのパー5で3つ2オンして、イーグルもとれたのがよかった」と振り返った。まず2番で残り245ヤードを5ウッドで10メートルに2オンしてバーディー。6番では5ウッドで奥6メートルに2オンし「たまたまでしたけど」と入ってイーグル。最終18番でも5番ウッドで5メートルに乗せてバーディーフィニッシュした。1イーグル、4バーディー、3ボギー、1ダブルボギーと出入りの激しいゴルフながら、このカテゴリーでただ1人アンダーパーをマークした。
「ドライバーがよくなかったんですけど、シャフトを替えてきたら、飛んでいてよかった。グリーンを狙えるところにボールを置けた」と、平均280~290ヤードのドライバーがよかったのが好スコアの要因になった。
「3、4回(予選に)挑戦してきましたが、決勝大会に出るのは初めてなんです。さすがに予選を勝ち抜いた人がでていて緊張感があったけど、緊張した方が集中力が出るんでいいかなと思いました」という。18歳の大学生で、最初で最後の世界ジュニア出場のチャンスとなる。「最後なので1、2位を取りに行きます。明日もドライバーがよければ」と意気込んでいる。
15―18歳の部女子
15―18歳の部女子は、田村萌来美(もなみ、茨城・ルネサンス高3年)が5バーディー、4ボギーの1アンダー71で首位に立った。
インスタートの10番でボギー発進し「シンに当らなかったり、無理に狙ったりして」と前半を2オーバー。後半は「アンダーで」と思ったが1番でいきなりボギーにして「逆に気合が入って燃えました」と振り返った。2番パー5で第3打を1メートルにつけ、3番でも1メートル弱について連続バーディー。6、7番でもバーディーとし、最終9番では第1打を左に曲げ、2.5メートルのパーパットを残したが、これを決めてアンダーパーとなった。
大会が続いた春休みに、アプローチの距離感がわからなくなっていたが、この日の後半は4バーディーやきわどいパーも含めて12パットで収めて、自信が戻った。「風が強かったので、イーブンでもいいと思ったんですけど、アンダーになってよかった」と話した。
関東予選②を「あと1打で落ちていた」とギリギリで通っての決勝大会。パッティングの練習に力を入れてきた。最終日は「イーブンパーを目指して、周りに乱されないプレーをしたいです。今日の前半みたいなゴルフをせず、ピンを無理に狙わず、安全に乗せていきたい」と話した。
13―14歳の部女子
13―14歳の部女子は、海老澤愛泉(あずみ、埼玉・桜中3年)と飯田柚月(千葉・御滝中3年)が2オーバー74で並んで首位に立ち、1打差で2人が続くなど4打差以内に9人がひしめく大混戦になった。
最終9番でボギーにして後退しての首位の海老澤は「パーオン率はある程度よかったんですけど、なかなかチャンスに寄らなかった」と振り返った。バーディーはインスタートの後半5番で6メートル、6番で4メートルといいパットが決まった。
これまで出場した4回はすべて予選通過しているが決勝大会ではうまくいかなかった。「今日のスコアは明日につながったと思います。チャンスはありそう。周りに惑わされず、ベストを尽くしたい」と、今度こそ世界ジュニアをつかみたい。
飯田はインスタートの13番で1メートル、16番では「残り86ヤードが10センチについた」といずれもボギーの直後にバーディーを奪うなどイーブンパーで折り返した。「苦手」というアウトでは「アプローチで1メートル、1.5メートルに寄せても、フックラインがいつもつよくてカップの右に外れた」という3ボギー(1バーディー)に抑えての首位となった。
最終日は「今日のボギーをできるだけパーにしたい。ダブルボギーは打たないこと。このコースは何があるかわからないので、やるべきことをやり切りたい」と、2019年7―8歳の部以来の世界ジュニア出場を目指す。
13―14歳の部男子
13―14歳の部男子は、高柳大河(愛知・鳴海中2年)と織田瑛太(宮城・宮城教育大付中3年)が4オーバー76で首位を並走している。
高柳は「よかったと思います」と笑顔を見せた。「アイアン系が結構よくて、ウッドとかもいつも通りに打てた。12番パー3でカップのすぐ横を通りすぎて、もう少しでホールインワンだった。グリーンが固くて速くて止まらないので、スコアは70台の真ん中へんと思っていました。予定通りです」と振り返った。
17番で池に入れてボギーにして、18番パー5では第1打を木の下に打ち込んで出すだけで、200ヤードの第3打をグリーンに乗せた。「最後乱れなくてよかった」と、最終日につなげた。
織田は「耐えるところは耐えていたけど、風がわからないところでミスがあって、ダブルボギー2つあった。バーディーは3つ取れたから。何とかスコアをまとめられた」と話した。
ショットは安定しているが、ショートゲームが「よくない」という。西日本決勝大会では第1日80で出遅れたのが響いた。今回は不満はあっても順位的には好発進。「ショートゲームを減らすために、ティーショットをフェアウエーに置いてパーオンを続けて行きたい。でも、トップで守って逃げるより、後ろから追いかける方が好きなんですけど。だんごレースなので危機感持ってやります」と気を引き締めた。
コメント
▽15-18歳の部男子2位の林田遼汰(栃木・佐野日大高1年)
「前半2オーバーに行って苦しかった。アイアンが引っかかる悪い癖が出てしまってショットがぶれました。9番のバーディーが後半につながったと思います。15番で池に入れたんですが、3メートルぐらいのパットを入れてボギーにしたのがよかった。16番で2メートルのバーディーを取れた。明日はアイアンがどうなるか。これから練習します。原因は力が入ったり、考えたりしているとわかっているんですけど」
▽15―18歳の部女子2位の西澤美李(東京・共立女子第二高3年)
「ドライバーがけっこう飛んで、ショートアイアンでグリーンを狙えたので安定したゴルフができました。ジャンボさん(尾崎将司)のところで素振りとかしっかりやらされるので、ヘッドスピードがついてきたんだと思います。この2年ぐらいで20ヤードぐらい伸びて、250ヤードぐらい。ただ、ミドルは短くなったんですけど、ロングは3打目が苦手な50ヤードぐらいが残るので、明日は好きな距離、120~130ヤードを残すようにしてやりたい。2日目はいつも大たたきしたり失敗するので、1ホールでも長く(優勝争いの)ピリピリ感を味わいたいです」
▽15―18歳の部女子2位の鈴木みなみ(埼玉・埼玉栄高2年)
「最近調子が悪くて、パットも入らない、ショットもよくなくて、どうなるかと思ったんですが、3回バンカーに入れても1パットでパーを取ったり、耐えて耐えてやりました。新しいパターが届いたので、使っちゃえと思って使って、長いパーパットが入ったりしてよかった。今までピン型でしたが、今度のはマレット型です。明日はセカンドでチャンスにつけて、バーディーを狙っていきたい。頑張れそうな気がします」
▽11-12歳の部男子1位の稲葉輝海(東京・霞台中1年)
「うまくいったと思いますけど、後半は5メートル以内のバーディーパットをいくつか外しました。ちょっと悔いが残るプレーでした。スコアメークは悪くなかったと思います。今日は伸び伸びとプレーするのが目標でした。グリーンが練習ラウンドより速くて、ちょっとオーバーしちゃう。明日はそれがないようにしたい。代表になりたいので、明日は慌てず、焦らず、やりたいです」
▽11―12歳の部女子1位の本村彩歌(兵庫・宝塚中1年)
「4番ホールまでよかった。1番でタッチが合って4メートルが入って、3番で木の下に行ったけど、低く出したら1メートルぐらいについてバーディーになった。でも、5番で距離が合わなくてバンカーに入れて、3パットしてダブルボギーにしてしまった。最後(18番)でもピンチだったけど、1メートルがギリギリ入った。明日はノーボギーで回りたい。バーディーは4つ取って、68を狙いたい」
▽11―12歳の部女子2位の阿部歩望(神奈川・東海大相模中1年)
「全体的に調子よくなくて、基本耐えるゴルフでした。チャンスにもついたんですけど、ライン間違いやタッチのミスで入らなかった。もう少しスコア(75)を伸ばせたと思います。このコースは距離が短いので、アイアンとパットの練習してきて、アイアンは良かったけど、パットがちょっとだめだった。明日は集中して耐えたい。取れるホールではビシバシいく。パー5は取りたいし、パー4も半分ぐらいチャンスがあると思う。パー3が耐えるホールです」