<マクドナルドカップ 世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会 関東予選>

第1日は、11-12歳女子、9-10歳男女、7-8歳男女の5部門が行われた。11-12歳の部女子では、政田夢乃(北海道・新川二中1年)が、3バーディー、2ボギーの1アンダー71の好スコアをマークし、1位で決勝大会(5月10~12日、岐阜・花の木GC)に進出した。9-10歳の部女子は阿部未来(東京・東落合小5年)が76で制し、2年ぶりの世界ジュニア出場を目指す。9-10歳の部男子は、川畑京太郎(千葉・佐貫小5年)と、田中雄貴(東京・富士小5年)が3オーバー75で並び、18番からのカウントバックで川畑がメダリストとなり、7-8歳の部女子で1位となった妹・優菜(千葉・佐貫小2年)とともに兄妹で決勝大会に臨む。7-8歳の部男子は激戦で、大久保海(神奈川・伊勢原小2年)、清水蔵之介(東京・八坂小2年)、斉藤隼人(埼玉・立花小2年)がイーブンパー72で並び、大久保がトップ通過した。
第2日は、15-17歳男女、13-14歳男女、11-12歳男子の5部門が行われた。雨によるコンディション悪化のため、13-14歳、11-12歳の男子は9ホールに短縮された。15-17歳の部男子は三浦大河(東京・代々木高1年)が3バーディー、5ボギーの2オーバー74をマークし、決勝大会に進出した。1打差2位に2年ぶりの世界ジュニア出場を目指す徳嶽太(栃木・作新学院2年)が入った。同女子では永井花奈(東京・日の出学園1年)が2バーディー、3ボギーで1オーバー73の好スコアをマークし、2位に5打差をつけて1位となった。13-14歳の部女子は、新藤励(群馬・新里中1年)が4オーバー76で1位となり、決勝に進出した。9ホールでの勝負になった13-14歳の部男子は2オーバー38で3人が並び、美村凌我(神奈川・上菅田中2年)がカウントバックでトップ。同じく11-12歳の部男子では6オーバー42で5人が並び、林恭平(神奈川・日野南小5年)が1位となった。
世界ジュニアゴルフ選手権(7月16~19日、米国サンディエゴ)を目指す決勝大会進出者は以下の通り。

15~17歳の部
【男子】 ①三浦大河(東京・代々木高1年)74②徳嶽太(栃木・作新学院2年)75③石原航輝(茨城・水城高3年)77④大岩龍一(東京・堀越高1年)78⑤下田雄大(東京・堀越高2年)78⑥杉山悠司(埼玉・北本中3年)79
【女子】 ①永井花奈(東京・日の出学園1年)73②柴田香奈(栃木・文星女高2年)78③二口涼(東京・和光中3年)79④越雲みなみ(栃木・文星女高2年)80⑤高木優奈(神奈川・相洋中3年)81⑥芳崎海沙稀(神奈川・厚木北高3年)81
13~14歳の部
【男子】 ①美村凌(神奈川・上菅田中2年)38②鈴木敬太(千葉・打瀬中2年)38③武田正輝(千葉・小見川中2年)38④一ノ瀬秀都(栃木・姿川中3年)40⑤石坂友宏(神奈川・岩戸中2年)40⑥田村将人(神奈川・富岡中1年)40⑦鈴木辰海(千葉・千倉中2年)41
【女子】 ①新藤励(群馬・新里中1年)76②藤田愛(千葉・柏第二中2年)77③河野杏奈(東京・松沢中2年)77④石井理緒(新潟・本丸中2年)78⑤小林千夏(千葉・大椎中3年)79⑥土田三栞(埼玉・緑中3年)80
11~12歳の部
【男子】 ①林恭平(神奈川・日野南小5年)42②鈴木晃祐(千葉・七光台小6年)42③前田光史朗(栃木・石橋小6年)42④勝俣翔(千葉・清水谷小6年)42⑤相原諒哉(東京・芝久保小6年)42⑥豊田龍生(栃木・鹿沼北小6年)43⑦池田悠太(栃木・上戸祭小6年)44⑧中村勇貴(埼玉・安行東小6年)45
【女子】 ①政田夢乃(北海道・新川二中1年)71②増沢彩巴(栃木・山辺中1年)73③吉川くるみ(栃木・馬頭小6年)74④長野未折(東京・麗沢中1年)76⑤望月美甫(静岡・田子ノ浦小5年)77⑥大島璃々海(栃木・姿川中1年)79⑦稲垣那奈子(神奈川・日本女子大付中1年)79⑧石川聖奈(千葉・新宿中1年)79
9~10歳の部
【男子】 ①川畑京太郎(千葉・佐貫小5年)75②田中雄貴(東京・富士小5年)75③小林拳史郎(千葉・貝の花小5年)79④鈴木隆太(千葉・宮崎小5年)79⑤福住修(神奈川・南毛利小5年)81⑥浦理玖史(北海道・北広島東部小5年)83⑦鈴木雄太(千葉・MIS幕張インターナショナルスクール5年)85⑧内田航貴(神奈川・大田小5年)86⑨白石和馬(東京・慶応幼稚舎5年)87
【女子】 ①阿部未来(東京・東落合小5年)76②伊波川彩名(東京・筑波大付小5年)79③高木りおん(東京・清泉インターナショナル4年)79④市村杏(長野・軽井沢中部小4年)80⑤今井瑞穂(群馬・三郷小5年)80⑥越田泰羽(神奈川・上矢部小4年)80⑦安達有沙(神奈川・双葉小5年)81⑧森田彩音(埼玉・川柳小4年)82
7~8歳の部
【男子】 ①大久保海(神奈川・伊勢原小2年)72②清水蔵之介(東京・八坂小2年)72③斉藤隼人(埼玉・立花小3年)72
【女子】 ①川畑優菜(千葉・佐貫小2年)76②佐藤夏恋(千葉・白幡小3年)77③古谷優花(神奈川・茅ヶ崎小3年)79
(注)11-12歳および13-14歳の部男子はともに9ホールで成立。同スコアの順位は18番からのカウントバックによる

<開催概要>
日程: 4月1日(月)・2日(火)
場所: 栃木・サンヒルズCC(15~17歳男子6844ヤードほかカテゴリー別)
出場: 1日目179人 2日目163人
主催: 一般社団法人国際ジュニアゴルフ育成協会(IJGA)ほか
特別協賛: 日本マクドナルド株式会社

 

【大会雑観】

11-12歳の部女子
ただ一人アンダーパーをマークした政田のティーショット
ただ一人アンダーパーをマークした政田のティーショット
政田夢乃(北海道・新川二中1年)が、今の持ち球を有効活用してトップで決勝大会(5月10~12日、岐阜・花の木GC)に進んだ。インスタートの10番でグリーン手前にはずしたが、25ヤードを直接放り込むバーディーで気をよくした。「最近は70台後半から80台のスコアしか出なかったので、自分でもいいスコアだと思います」と笑顔を見せた。ストレートだったドライバーの球筋が「スライスになって直らなくなった。今回はその球を利用していこうと思った」と、目標をいつもより左めに置いて、スライスでフェアウエーを捕らえる作戦がうまくいったという。北海道では冬は室内でしか練習できないが、茨城県内の祖母宅にきて芝に慣れ、この日で「今年10ラウンド目ぐらい」という。決勝大会へ向け「ネットで探してこの大会に出たので、世界に行きたい。決勝までにドライバーをストレートに戻したい」と意気込んでいた。
9-10歳の部男子
トップ通過のメダルを掲げる京太郎(左)、優菜の川畑兄妹
トップ通過のメダルを掲げる京太郎(左)、優菜の川畑兄妹
川畑京太郎(千葉・佐貫小5年)が粘りのゴルフで首位通過を果たし、7-8歳の部女子で1位の妹・優菜(千葉・佐貫小2年)とともに決勝大会(5月10~12日、岐阜・花の木GC)に進んだ。「ショットが悪かった」と、ボギーが先行してアウトを39で折り返した。インに入っても13番でボギーをたたいたが、14番で3メートルを沈め、14番では「ユーティリティーの6番で打ったら、30センチについた」と連続バーディーで浮上。「2~3メートルのパーパットがいっぱい入った」と、75でホールアウト。田中雄貴と並んだが、18番からのカウントバックで、16番でのパーセーブが利いてトップ通過になった。昨年のこの予選では「ボロボロだった」と、悔しい思いをした。体力をつけるために週2回水泳に通っている。パット練習も毎日2時間。そんな努力で今回は堂々と決勝大会(5月10~12日、岐阜・花の木GC)に駒を進めた。「パターとアプローチをしっかり練習して、日本代表になりたい」と気を引き締めていた。妹の優菜は「毎日お兄ちゃんと一緒に練習して、米国に行きたい」とやる気を見せていた。
9-10歳の部女子
一段と力強くなった阿部のティーショット
一段と力強くなった阿部のティーショット
11年世界ジュニア代表(7-8歳の部)の阿部未来(東京・東落合小5年)が、トップで2度目の出場に前進した。「前半ダメだったけど。後半持ち直しました」と、アウト40だったが、インでは14番でバーディーを奪い、最終18番では4メートルを入れてイーブンパー36とし、4オーバー76で2位に3打差をつけた。連続出場を狙った昨年は決勝大会で沈み、アプローチ練習を主体にして今年に備えてきたという。身長もこの1年で5センチ伸びて137センチ、ドライバーの平均飛距離も10ヤード伸びて180ヤードになった。「今年は頑張って(世界ジュニアに)出たい」と、決勝大会(5月10~12日、岐阜・花の木GC)に臨む。
15-17歳の部女子
2位以下を引き離してトップ通過で笑顔の永井
2位以下を引き離してトップ通過で笑顔の永井
永井花奈(東京・日の出学園1年)が、雨による悪コンディションの中、73の好スコアでトップ通過を果たした。インスタートで12番で10メートルのバーディパットが「入ってしまって、超ラッキーでした」と、笑顔。前半はただ一人アンダーパーの1アンダー35をマークした。「雨は嫌いじゃないけど、後半に連続ボギー(7、8番)がでて、粘れなかったのが課題です」と振り返った。寒さ対策に「おなかと腰にカイロを2枚張っていった」と、厳しい条件だったが、2位以下を大きく引き離しての決勝大会(5月10~12日、岐阜・花の木GC)進出。「全体的には悪くなかったので、決勝ではコースマネージメントをしっかりやっていきたい」と話した。昨年は米国での試合を2試合経験し「芝が違ったり、楽しかった。世界ジュニアに出たい」と意欲を見せた。
15-17歳の部男子
ティーショットの行方を見つめる三浦
ティーショットの行方を見つめる三浦
三浦大河(東京・代々木高1年)が「2日連続優勝」を果たした。前日1日に神奈川県アマ15-17歳の部で優勝し、この日は朝4時に神奈川県内の自宅を出てコース入りし、雨の中をスタート。3バーディー、5ボギーの2オーバー74をマークし、1位で決勝大会(5月10~12日、岐阜・花の木GC)に駒を進めた。「調子の持続ができていた。ショットはほとんどパーオンできた。でも、グリーンに乗らなかったホールが全部ボギー。ダフったりしてショートゲームがだめだった」と、反省も。世界ジュニアの予選を知らなかったが「知り合いに聞いて知ったので、米国に行ったことがないので世界ジュニアに出たくて初めて出ました」という。決勝大会に向けて「アプローチがあまり得意じゃないので、課題だと思います。もっと練習したい」と話していた。
13-14歳の部女子
表彰式でメダルを受け取ってはにかむ新藤
表彰式でメダルを受け取ってはにかむ新藤
新藤励(群馬・新里中1年)が自身初めての「優勝」を飾った。「雨で寒くて大変でした。なんとか70台で回ろうと思ってスタートした」というが、1バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの4オーバー76。「いつもよりはドライバーでフェアウエーをキープできました。それと、ショートパットがいつもより入りました」と、納得のスコアだった。小3から兄と一緒にゴルフを始めた。こうした規模の大会では初めて1位となり、メダルをもらって「うれしいです」とはにかんだ。昨年のこの大会では2位になっている。「決勝大会までに、アプローチとパターをもっと練習しないといけないと思います」と、決勝大会(5月10~12日、岐阜・花の木GC)を目指す。
15-17歳の部男子
スタート前に2年前の世界ジュニアに一緒に行った7-8歳の部男子斉藤隼人(左)と談笑する徳嶽
スタート前に2年前の世界ジュニアに一緒に行った7-8歳の部男子斉藤隼人(左)と談笑する徳嶽
15-17歳男子の部で、2011年世界ジュニア代表(13-14歳の部)の徳嶽太(栃木・作新学院2年)が、予選落ちピンチから盛り返して、トップの三浦大河に1打差の2位で決勝大会(5月10~12日、岐阜・花の木GC)に進んだ。「前半は雨で集中力を欠いてしまった」と、インスタートの10番でボギーとし、15番でのダブルボギーを含めて41をたたいた。「気持ちを切り替えたつもりが、空回りした」と折り返した1番でもボギーで予選落ちも頭をよぎった。2番で5メートルのバーディーパットが入って「冷静になれた。やっと気持ちが楽になった」。本来のゴルフを取り戻し、6、9番でも取って3オーバー75。一緒に回った三浦の背中に迫った。2年前の世界ジュニアの開会式で15-17歳の部男子のコース、米国サンディエゴのトーリー・パインズを見た。「あのコースでやりたいあこがれがあります。決勝で頑張りたい」と、目を輝かせていた。

 

【大会コメント】

◇13-14歳の部男子◇
1位・美村凌我(神奈川・上菅田中2年)
「もったいないところもあったけど、しのげたところもあった。雨は気にするほどじゃなかった。2メートルぐらいの危ないパットが2発沈められた」

◇11-12歳の部男子◇

1位・林恭平(神奈川・日野南小5年)
「アプローチをダフったり、1メートルぐらいのショートパットを外したり、そんなにいい方じゃなかった。手が滑ったり力んだりしてしまった。去年は決勝で8位だったので、この都はもっと練習して米国に行きたい」

◇15-17歳の部男子◇

14番から4連続バーディーで5位の下田雄大(東京・堀越高2年)
「そのときは楽しかった。10番でダボ、11番でOB2発で9をたたいてまずいなと思っていたので(4連続で)ホッとしました。スイングを崩してしまっているので、決勝までに直したい」

◇7-8歳の部男子◇
72で3人並びカウントバックで1位の大久保海(神奈川・伊勢原小2年)
「パターがよかった。17番で8メートルぐらいをが入った。初めてこんな大会で優勝できてうれしかった」
2位の清水蔵之介(東京・八坂小2年)
「練習ラウンドでは67~69だったのに、アプローチが全部寄らなかった。ゴルフはおもしろいけど、3パットが恐ろしい。決勝までアプローチ練習をしとく」
3位で2年前の世界ジュニア代表の斉藤隼人(埼玉・立花小3年)
「練習ラウンドで77だったので、目標は2オーバーだったけど、パットが後半入っていいスコアが出た。7番で最後のひと転がりで入ってガッツポーズした」