<マクドナルドカップ 世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会 九州・沖縄予選>

世界ジュニアゴルフ選手権(7月16~19日、米国サンディエゴ)日本代表を目指す予選が九州・沖縄地区から始まった。15-17歳の部男子では、和田章太郎(福岡・福岡第一高2年)がOB4発を打ちながらも6バーディーを奪うなど2オーバー74をマークし、トップで決勝大会に進んだ。同女子は上畠もえな(宮崎・日章学園高2年)がインで33をマークするなど1アンダー71の好スコアで1位となった。13-14歳の部女子では、菊池花音(かのん)玲花(ともに熊本・長嶺中2年)の双子姉妹が1、2フィニッシュ。13-14歳の部男子の石過功一郎(兵庫・甲南中2年)と11-12歳の部男子の龍次郎(兵庫・陵北小6年)が兄弟トップ通過で決勝大会に進出した。決勝大会進出者は以下の通り。

15~17歳の部
【男子】 ①和田章太郎(福岡・福岡第一高2年)74②折田涼(宮崎・日章学園中3年)74③菅卓人(宮崎・宮崎北中3年)76
【女子】 ①上畠もえな(宮崎・日章学園高2年)71②宮崎乙実(熊本・国府高2年)74③野口彩未(熊本・国府高2年)76④池水優貴(鹿児島・福平中3年)80
13~14歳の部
【男子】 ①石過功一郎(兵庫・甲南中2年)72②間柄(熊本・湯浦中1年)③芹澤慈眼(大分・庄内中1年)75
【女子】 ①菊池花音(熊本・長嶺中2年)74②菊池玲花(熊本・長嶺中2年)78③田中瑞希(熊本・桜木中2年)79④三浦桃香(宮崎・日章学園中2年)79
11~12歳の部
【男子】 ①石過龍次郎(兵庫・陵北小6年)77②児玉章太郎(福岡・明治学園小6年)81③下地琢史(沖縄・平良第一小6年)82④鶴久慧(福岡・荘島小6年)83
【女子】 ①後藤未有(福岡・長住小6年)77②園田結莉亜(大分・にしのだい小5年)79③小野里リア(熊本・オープンドアクリスチャンスクール6年)81④稲田涼(宮崎・宮崎西小6年)81
9~10歳の部
【男子】 ①田崎春樹(長崎・小ケ倉小3年)82②櫻井豪(長崎・山里小4年)83③森満裕貴(宮崎・延岡東小3年)86
【女子】 ①中原碧望(宮崎・赤江小3年)77②松岡仁美(福岡・港が丘小3年)83
7~8歳の部
【男子】 ①吉田京介(大分・南部小2年)78
【女子】 ①森愉生(大分・大分大付小2年)81
(注)同スコアの順位は18番からのカウントバックによる

<開催概要>
日程: 3月2日(土)
場所: 宮崎・宮崎国際GC(15~17歳男子7230ヤードほかカテゴリー別)
出場: 144人
主催: 一般社団法人国際ジュニアゴルフ育成協会(IJGA)ほか
特別協賛: 日本マクドナルド株式会社

 

【大会雑観】

15-17歳の部男子
15-17歳の部男子でトップで予選を通過した和田のティーショット
15-17歳の部男子でトップで予選を通過した和田のティーショット
和田章太郎(福岡・福岡第一高2年)が、大波ゴルフながら首位通過した。インからスタートし、10番(628ヤード、パー5)で第3打をピンそばに寄せるバーディースタート。14番では第1打を右にOBとしながら「7メートルのパットが入って」とボギーに抑えるなど3アンダー33で折り返した。後半アウトになって「ウッド系が曲がり始めて」と、3、4、6番でOBにするなど、41とスコアを崩した。それでも貯金がきいてトップで決勝大会(5月10~12日、岐阜・花の木GC)に進出した。この1年のウエートトレーニングで体重が5キロ増、筋力もついたおかげで飛距離もアップし「アイアンが1番手違ってきた」という。中学3年で九州ジュニアに優勝した経験がある。「決勝大会ではショットのミスをもう少しなくして臨みたい。日本代表になって世界ジュニアに出場したい」と、意欲をみせていた。
13-14歳の部男子
弟龍次郎(右)とともに1位のメダルをかけて笑顔を見せる石過功一郎
弟龍次郎(右)とともに1位のメダルをかけて笑顔を見せる石過功一郎
石過功一郎(兵庫・甲南中2年)が、弟龍次郎(兵庫・陵北小6年=11-12歳の部男子)とともに、決勝大会に駒を進めた。スタート1、2番をバーディーで滑り出し「前半はティーショットが安定していた」と、2アンダー34をマーク。13番で右にOBをうち、トリプルボギーで沈みかけたが、終盤盛り返してイーブンパー72にまとめた。2011年に米国でのUSキッズ12歳の部を制し、昨年は全国中学選手権に優勝。「世界ジュニアにでたい」のが今の目標でもある。11年の決勝大会では11-12歳の部でプレーオフで敗れて世界ジュニアにいけなかった。「だいぶ悔しかったです」と雪辱を目指す。今回は、日程の関係などもあって関西予選に出られず、九州・沖縄予選に出場した。弟の龍次郎も一緒に出場し、77をマークして兄弟でトップ。「できれば兄弟一緒に世界ジュニアに出たいです」と、仲良くメダルを下げて笑顔を見せていた。
13-14歳の部女子
メダルを獲得した花音(右)と玲花は互いに健闘をたたえあった
メダルを獲得した花音(右)と玲花は互いに健闘をたたえあった
双子の菊池花音(かのん)玲花姉妹(ともに熊本・長嶺中2年)が、1、2位で決勝大会(5月10~12日、岐阜・花の木GC)に進出した。「ゴルフのタイプは違う」という花音は、持ち味の正確さを披露。4番(350ヤード、パー4)の第2打。60ヤードをサンドウエッジでピンそばへ。「カップまで1センチのところに止まったと思って歩いていたら、入ってしまった」と、自身初のイーグルを奪って波に乗った。強風が吹くコンディションだったが、74にまとめた。飛距離が持ち味の玲花は「ショットの方向が合わなかった」と、苦しみながらも78で2位。身長は花音が164センチ、玲花が166センチと違いがあるが、顔はもちろんそっくり。「一緒に世界へ」という2人は「自分のベストスコア(69)を破りたい」(花音)「無駄なことをせずにパーを積み重ねたい」(玲花)と、課題を持って決勝大会(5月10~12日、岐阜・花の木GC)に挑む。
15-17歳の部女子
トップ通過にメダルと手に会心の笑みを浮かべる上畠
トップ通過にメダルと手に会心の笑みを浮かべる上畠
上畠もえな(宮崎・日章学園高2年)が、全カテゴリーを通じてただ1人のアンダーパーの1アンダー71をマークして、1位で決勝大会に進んだ。前半を2オーバーで折り返したが、10番(570ヤード、パー5)で第3打を1メートルにつけるバーディーで波に乗った。13番で3メートル、15番では2メートルを入れてアンダーパーへ。16番でボギーにしたが、17番ではピン左8メートルを沈める会心のバーディーをもぎ取った。しれでも「アプローチが全然ダメでした」と反省。「ザックリがたくさんあった。緊張していて、打ち急いだんだと思います」と分析した。緊張するタイプで「いろいろ考えないようにしたいんですが『考えないように』と考えてしまう」と笑い「きょうは心の中で歌を歌ったりしていました」とリラックスを心がけた。「世界はかけ離れた存在だけど、精一杯やりたい」と決勝大会を見据えていた。
15-17歳の部女子
決勝大会進出が決まってガッツポーズをみせる宮崎(右)と野口
決勝大会進出が決まってガッツポーズをみせる宮崎(右)と野口
熊本国府高2年の同級生がそろって決勝大会に駒を進めた。宮崎乙実(つぐみ)が74で2位、野口彩未が76で3位になった。宮崎は12番からピンチの連続だったが「よく我慢できたと思います」と、12、14、16、18番で2~3メートルのパーパットを沈めてしのいだ。子供のころはバレエをやっていたが「楽しそうだったから」と、小5からゴルフを始めたという。得意クラブはパター。この日のゴルフで持ち味を発揮できた形だ。宮崎とは小学、中学校も同じという野口は序盤4番でトリプルボギーをたたいたが、こちらも風の中で耐えて決勝大会への切符を獲得した。決勝大会に向けて宮崎は「まっすぐ飛ばしていく自分のゴルフをしたい」といい、野口は「せっかくこうい試合があってチャンスだと思うので、世界ジュニア切符を取りたい」と、2人で励ましあって世界を目指す。

 

【大会コメント】

16番(168ヤード、パー3)でホールインワンを達成した福岡大河
16番(168ヤード、パー3)でホールインワンを達成した福岡大河
◇13-14歳男子◇
2位・間柄両真(熊本・湯浦中1年)
「得意のドライバー(飛距離260ヤード)が前半引っかかってしまった。あんまり納得していません。親がネットで調べてくれてこの試合に出たので、世界ジュニアに行ってみたい」
3位・芹澤慈眼(大分・庄内中1年)
「ドライバーは引っ掛けが多くて、アイアンの距離感も合わなかった。思ったところに打てなかったけど、こらえた部分もあったので、決勝大会までもっと練習したい」

◇15-17歳男子◇

福岡大河(宮崎・日章学園高2年)
「6番アイアンでした。見えなかったけど、グリーンに行ったらボールがなかったので期待しました。奥にこぼれていないか見に行ったらなくて、カップを見たら入っていて。でも、舞い上がっちゃって、次のホールでそのボールをOBしてしまった」

◇11-12歳女子◇

11番(398ヤード、パー4)でイーグルなど1位通過した後藤実有(福岡・長住小6年)
「次がボギー、その次がダブルボギーと悪いのが続いてしまいました。もったいのもあったし、まだ精一杯のゴルフができていなかったので、決勝大会でだしたい。この大会はポスターとかで知りました」