<PGM世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会 九州予選>

 15―17歳の部男子は、中田樹(宮崎・宮崎日大高1年)が、腰痛による練習不足の中で3オーバー75と粘って、1位で西日本決勝大会(4月2、3日、佐賀・若木GC)に進んだ。同女子は、平田茅愛(ちなり、福岡・福岡第一高1年)が3つのバーディーを奪うなどただ1人アンダーパーの1アンダー71で回り、トップで西日本決勝大会に進出。13―14歳の部男子はハイレベルの接戦になり、松田正史(熊本・春日小6年)と枝川吏輝(熊本・益城中1年)がイーブンパー72で並んだが、カウントバックで松田が1位となった。同女子では、河本留奈(熊本・錦ケ丘中2年)が混戦を抜け出して3オーバー75で1位通過した。西日本決勝大会でIMGA世界ジュニアゴルフ選手権(7月、米国サンディエゴ)の西日本エリアの日本代表が決まる。

 西日本決勝大会進出者は以下の通り。

15~17歳の部
【男子】 【1位】中田樹(宮崎・宮崎日大高1年)=75
【2位】八川遼(福岡・御陵中3年)=76
【女子】 【1位】平田茅愛(福岡・福岡第一高1年)=71
【2位】木村鈴菜(宮崎・日章学園中2年)=74
【3位】丸山祐香(熊本・九州学院中3年)=74
【4位】奥山友梨(熊本・出水中3年)=75
【5位】山本彩乃(山口・高川学園中3年)=75
【6位】天本遥香(福岡・第一学院高2年)=76
【7位】小野里リア(熊本・オープンドア・クリスチャン中3年)=76
【8位】辛島寧那(福岡・木屋瀬中3年)=78
【9位】永江綾(福岡・福岡雙葉高1年)=79
13~14歳の部
【男子】 【1位】松田正史(熊本・春日小6年)=72
【2位】枝川吏輝(熊本・益城中1年)=72
【3位】森薗大河(鹿児島・高山中1年)=75
【4位】桜井豪(長崎・山里中1年)=77
【5位】中野恵将(福岡・飯塚第一中1年)=79
【女子】 【1位】河本留奈(熊本・錦ケ丘中2年)=75
【2位】白川ほのか(福岡・福間中1年)=76
【3位】堤姫乃(福岡・沖学園中1年)=76
【4位】大窪桃花(熊本・詫麻中2年)=77
【5位】緒方菜摘(熊本・帯山中2年)=77
【6位】奥山純菜(熊本・出水中2年)=78
【7位】河野あずみ(長崎・波佐見中2年)=78
11~12歳の部
【男子】 【1位】山本龍征(熊本・麻生田小6年)=76
【2位】横山翔伍(宮崎・明道小5年)=77
【3位】後藤颯太(大分・三重東小6年)=79
【4位】堀本祐希(熊本・健軍小6年)=82
【5位】縄田領一(山口・新川小6年)=82
【女子】 【1位】亀川美羽(長崎・長崎大教育学部付属小6年)=77
【2位】徳安春奈(福岡・周船寺小6年)=78
【3位】竹原美悠(熊本・白山小6年)=79
【4位】荒木優奈(熊本・築山小4年)=79
【5位】桜井心那(長崎・山里小6年)=83
【6位】西川果穂(福岡・別府小6年)=84
9~10歳の部
【男子】 【1位】藤井太己(佐賀・江北小4年)=82
【2位】縄田翔一(山口・新川小4年)=82
【3位】山本大勢(福岡・西小倉小2年)=84
【女子】 【1位】左奈々(福岡・原西小3年)=72
【2位】三明桜子(福岡・玄洋小4年)=76
【3位】荒木七海(熊本・築山小2年)=81
7~8歳の部
【男子】 【1位】長崎煌心(宮崎・大淀小2年)=79
【女子】 【1位】豊田ヒカル(熊本・築山小2年)=77
(注)同スコアの順位は18番からのカウントバックによる
【広報ライター・赤坂厚】

低年齢表彰

 

【大会雑観】

15―17歳の部男子
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中田樹(宮崎・宮崎日大高1年)
15-17歳の部男子は中田樹(宮崎・宮崎日大高1年)が、苦しみながらも首位で予選を突破した。1オーバーで迎えた17番で右ラフからの第2打を木に当てて、3打目も出すだけで4オン2パットのダブルボギーにしたが、そのまま3オーバー75でしのいだ。「最近あまり練習できていませんでした」というのは、昨年12月に原因不明の炎症で腰を痛め「靴下も履けなくなった」と、安静を言い渡されたから。2カ月間あまり体を動かせなかったが「クラブを持たないと落ち着かなくて」と、寮でパターやアプローチはやっていたそうだが、本格的に動けたのは最近だという。「決勝大会までにまず腰を完治させて、それから追い込んで優勝争いはしたい」と、1か月後に迫った西日本決勝大会(4月2、3日、佐賀・若木GC)を見据えていた。
13―14歳の部男子
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松田正史(熊本・春日小6年)
13―14歳の部男子では松田正史(熊本・春日小6年)がハイレベルの戦いを制して、1位で西日本決勝大会(4月2、3日、佐賀・若木GC)に進んだ。同じ熊本県で全国でもトップクラスのライバル、枝川吏輝(熊本・益城中1年)と競り合いになり、15―17歳の部と同じティーからともにイーブンパー72で回った。18番からのカウントバックで松田がメダリストに。それでも「アイアンがまっすぐ行かなくて、納得いっていません」と悔しそうな表情をした。11番パー5では「3番ウッドで4メートル弱ぐらいに2オンした」というイーグルには胸を張った。一昨年、小5で全国小学生大会を制した。今回は、上のカテゴリーの選手をしのぐスコアを出したが「小学生のティーより後ろの方がおもしろい。セカンドでいつもサンドウエッジとかだったけど、ウッドを使うこともあるし」と、距離にはさほど苦労していない様子。ドライバーの平均飛距離も「280ヤードぐらい」という。決勝大会に向けて「世界に行きたい」と意気込んでいた。
15―17歳の部女子
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平田茅愛(福岡・福岡第一高1年)
15―17歳の部女子の平田茅愛(ちなり、福岡・福岡第一高1年)が、この予選でただ1人アンダーパーの1アンダー71をマークして、トップで西日本決勝大会(4月2、3日、佐賀・若木GC)に進んだ。「よかったのは今日だけです、今日だけ」と言いながらもニコニコ。「いつも85ぐらいたたいている。練習ラウンドも80でした」というが、この日は安定したプレーを見せた。インスタートの10番で50センチにつけるバーディー発進で波に乗った。イーブンで来た6番では約100ヤードをピッチングウエッジで1メートルにつけて、アンダーパーにした。実は「今までのベストスコアの72を出したのもこのコースなんです」と、自己ベストを更新する縁があるようだ。「いままで九州の人しか知らないので、世界の人たちのゴルフを見てみたい。アプローチがへたくそなので、安定させたい」と、世界ジュニア出場に向けての課題を口にしていた。
13―14歳の部女子
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河本留奈(熊本・錦ケ丘中2年)
13―14歳の部女子の河本留奈(熊本・錦ケ丘中2年)が、混戦を制して3オーバー75で西日本決勝大会(4月2、3日、佐賀・若木GC)にトップ通過した。「パターがけっこうよくて、後半バーディーが取れた」と笑顔を見せた。インスタートで折り返した1、2番連続ボギーで5オーバーに後退。それでも「いつもならあきらめていたかもしれないけど、前半を終わって39の人がいっぱいいると聞いていたので、あきらめなかった」と、気持ちが切れなかった。5番で5メートルを入れ、6番では「残り28ヤードが30センチぐらいについた」と連続バーディー。9番では右6メートルを入れるバーディーで抜け出した。小2からゴルフを始めてすぐにやめたが「ジュニアの大会に友達のプレーをみてすごいと思って本格的にやろうと思った」という。西日本決勝大会に向け「アイアンの方向性をよくして、全部パーオンできるようにしたい」と意欲を見せていた。
13―14歳の部男子
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枝川吏輝(熊本・益城中1年)
13―14歳の部男子は激戦になった。枝川吏輝(熊本・益城中1年)は松田正史(熊本・春日小6年)とイーブンパー72で並んだが、カウントバックで2位で予選を通過した。前半は4バーディーの32で回って飛び出したが「後半、パターが終わりました」と、10番で3パットしてから「トラウマになってしまった」と決まらなくなり、13番では30センチを外すなど4つの3パットボギーに渋い表情を見せた。2014年の全国小学生大会で松田が小5で優勝し、1歳年上の枝川は3位。全国でもこの2人はトップを走っている。173センチで「体重が7、8キロ勝手に増えた」と77㌔と大柄。西日本決勝大会に「今日より集中してパターを入れられるようにしたい。自分の力を出せば勝てると思う」と、自信はある。

 

【大会コメント】

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山本龍征(熊本・麻生田小6年)
◇11-12歳の部男子1位の山本龍征(熊本・麻生田小6年)◇
「今日は普通のことを普通にできなかったから、全然だめです。3パットしたり、ミスショットしたり。西日本決勝大会では頑張るしかないです。アイアンとアプローチの精度を上げて、もっと寄せられるようにしたい。今のスコアじゃ、だめだめなんで」
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亀川美羽(長崎・長崎大教育学部付属小6年)
◇11-12歳の部女子1位の亀川美羽(長崎・長崎大教育学部付属小6年)◇
「後半はピンの位置が難しくて焦りました。でも11番でバーディーをとって勢いがつきました。残り2ホールはギャラリーがいて緊張してボギー、ダブルボギーだったので、もったいなくて悔しいです。18番は池に入れてしまいました。小4の時、決勝大会3位で世界に行けなかったので、今度は行きたい」