<PGM世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会 九州・沖縄予選>

 15―17歳の部男子は、坂本優心(福岡・常磐高1年)が3アンダー69の好スコアをマークし、1位で西日本決勝大会(4月1、2日、佐賀・若木GC)に進んだ。2位には1オーバー73で回った米山慶(鹿児島・甲東中3年)が入った。同女子は2オーバー74で辛島寧那(福岡・常磐高1年)と小出響(長崎・佐世保北高1年)が並び、18番からのカウントバックで辛島が1位、小出が2位で決勝大会に進出した。

 13-14歳男子では、ただ1人70台の7オーバー79で回った上山捷馬(宮崎・檍中2年)がトップ通過。同女子では、後半のアウトを1アンダー35で回った竹田麗央(熊本・合志中1年)が2オーバー74で1位となって決勝大会に駒を進めた。
西日本決勝大会でIMGA世界ジュニアゴルフ選手権(7月、米国サンディエゴ)の西日本エリアの日本代表が決まる。

 決勝大会進出者は以下の通り。

15~17歳の部
【男子】 【1位】坂本優心(福岡・常磐高1年)=69
【2位】米山慶(鹿児島・甲東中3年)=73
【3位】茅島隆太(長崎・長崎日大中3年)=79
【4位】谷和也(福岡・常磐高1年)=79
【5位】坂本卓観(熊本・クラーク記念高1年)=79
【女子】 【1位】辛島寧那(福岡・常磐高1年)=74
【2位】小出響(長崎・佐世保北高1年)=74
【3位】小野里リア(熊本・クリスチャン・アカデミー・イン・ジャパン熊本分校)=76
【4位】江川琴美(宮崎・住吉中2年)=78
【5位】内田夢乃(福岡・城南中3年)=78
【6位】谷口美月(福岡・常磐高1年)=81
【7位】白川ほのか(福岡・福間中2年)=82
13~14歳の部
【男子】 【1位】上山捷馬(宮崎・檍中2年)=79
【2位】高宮千聖(熊本・合志中2年)=80
【3位】櫻井豪(長崎・山里中2年)=81
【4位】下園航太(福岡・守恒中1年)=82
【5位】内村咲太(宮崎・日章学園中2年)=82
【女子】 【1位】竹田麗央(熊本・合志中1年)=74
【2位】山田萌結(長崎・山里中1年)=78
【3位】松永七海(佐賀・千代田中1年)=80
【4位】亀川美羽(長崎・長崎大教育学部付中1年)=80
【5位】中道ゆい(熊本・八代第一中2年)=81
【6位】高原花奈(宮崎・日章学園中2年)=82
【7位】稲永恋雅(福岡・志免西小6年)=83
【8位】岩崎星乃(福岡・志免中2年)=83
【9位】三宅紗来(熊本・合志中2年)=83
11~12歳の部
【男子】 【1位】吉田京介(大分・南部小6年)=76
【2位】林田直也(福岡・吉田小6年)=78
【3位】濱山文飛(福岡・別府小6年)=78
【4位】上山虎雅(宮崎・檍北小5年)=83
【5位】世良博(福岡・八枝小6年)=84
【6位】小窪都斗(鹿児島・鹿児島大教育学部付小6年)=84
【7位】村松陸(熊本・菊陽西小6年)=85
【女子】 【1位】左奈々(福岡・原西小4年)=70
【2位】荒木優奈(熊本・築山小5年)=77
【3位】森田莉央(福岡・京町小5年)=78
【4位】三明桜子(福岡・玄洋小5年)=78
【5位】外園華蓮(鹿児島・高山小6年)=79
【6位】山内美桜(福岡・有田小6年)=80
【7位】前田愛結(福岡・泉小5年)=81
9~10歳の部
【男子】 【1位】会津誠之輔(福岡・頴田小4年)=84
【2位】黒木慎之介(宮崎・平岩小3年)=86
【3位】丸尾怜央(宮崎・宮崎南小4年)=86
【女子】 【1位】荒木七海(熊本・築山小3年)=72
【2位】宮城柚(沖縄・喜名小3年)=85
【3位】呉屋心和(沖縄・北美小4年)=91
7~8歳の部
【男子】 【1位】穴井伸直(大分・大分大教育学部付小2年)=74
【2位】呉屋陽星(沖縄・北美小2年)=87
【女子】 【1位】林田万輪(熊本・月出小2年)=89
(注)同スコアの順位は18番からのカウントバックによる
【協会広報ライター・赤坂厚】

 

【大会雑観】

15―17歳の部男子
坂本優心(福岡・常磐高1年)
坂本優心(福岡・常磐高1年)
坂本優心(福岡・常磐高1年)
15-17歳の部男子で、坂本優心(福岡・常磐高1年)が後半の猛チャージをみせ、1位で西日本決勝大会(4月1、2日、佐賀・若木GC)に進んだ。「後半、やばかったです」というのは、4バーディーの32で回り、「ハーフでこのスコアは初めて」と自分でびっくりし、3アンダー69も試合での自己ベストになった。アウトは1オーバーで折り返したが、同じ学校の同学年、谷和也がイーブンパーで回ったと聞いて発奮したという。10番で10メートルほどのロングパットを入れて気をよくした。「前半はアイアンの距離感が合わなかったのが、後半はよくなった」と要因を振り返った。ショットを安定させようと、今年の冬から体が開く癖の矯正に取り組んでいて「成果が少し出た」という。この予選に出るのは初めてで「去年世界ジュニアに出た松田正史君(13―14歳の部)と一緒に回ったときに聞いて、出たいと思った。決勝大会では、今日の後半のようなプレーができるようにしたい」と、意気込んでいた。
15-17歳の部女子
辛島寧那(福岡・常磐高1年)
辛島寧那(福岡・常磐高1年)
辛島寧那(福岡・常磐高1年)
15-17歳の部女子で、辛島寧那(福岡・常磐高1年)が2オーバー74で小出響(長崎・佐世保北高1年)と並んだが、カウントバックでメダリストになった。インスタートで、14番で3メートル、18番で5メートルのバーディーを決めて、前半34と好調だった。「後半(アウト)の1番でいきなりバンカーから出なくてダブルボギーにしてしまって、後半悪かった(40)のが反省点」と振り返る。その1番ではティーショットを右バンカーに入れて出ず、3打目もグリーン手前のバンカーにつかまった。続く2番でもバンカーに入れたがここを寄せてパーでしのいで崩れそうな雰囲気を立て直した。決勝大会へは3年連続で進む。過去2回は世界切符を手にできなかった。「レベルの高い世界ジュニアに出て、何かを見つけてきたい」と、3度目の正直で西日本決勝大会を見据える。
15-17歳の部女子
小出響(長崎・佐世保北高1年)
小出響(長崎・佐世保北高1年)
15-17歳の部女子の小出響(長崎・佐世保北高1年)は、2オーバー74で辛島寧那(福岡・常磐高1年)と同スコアでトップだったが、カウントバックの結果2位で西日本決勝大会(4月1、2日、佐賀・若木GC)に進んだ。この日は1バーディー、3ボギー。唯一のバーディーは15番パー3を4番ユーティリティーで1メートルにピタリと寄せた。「自己ベストが74なのでスコアはいいんですけど、もったいないこともしてしまった」という。「高校でちゃんと勉強したかった」と、佐世保市内屈指の進学校に進学し、練習は週4日3時間ほど。「水曜日(22日)まで試験でゴルフを1週間ぐらいしていなかったので、この3日間ひたすら打ってきました。まだ調子が戻らなかった」とひっかけて左に行っていた。レッスンを受けている森一光プロから「右向いて普通に受け」と言われて、今の状態を受け入れたのがよかった。西日本決勝大会には「得意のパターを固めていきたい」と、当面の目標のアンダーパー、そして世界につなげる。
13-14歳の部女子
竹田麗央(熊本・合志中1年)
竹田麗央(熊本・合志中1年)
竹田麗央(熊本・合志中1年)
13-14歳の部女子で竹田麗央(りお、熊本・合志中1年)が2オーバー74で回り、2位に4打差をつけるトップで西日本決勝大会(4月1、2日、佐賀・若木GC)に進出した。前半インは「アイアンが乗らず、アプローチが寄らず」の3ボギーと苦しんだが、後半は徐々に精度を取り戻してパーを重ね、9番で3メートルを入れて1アンダーで回った。「トータルアンダーで回りたかったので(1位も)あまりうれしいとは言えません」と、悔しさの方が勝っている様子。母は女子プロゴルファー平瀬哲子、おばは同じく平瀬真由美と、女子プロゴルフ界で活躍した姉妹の血を受けついでいる。「母からは飛ばすこととパッティングの大事さをいつも言われます」という。身長は母に追いつく165センチになり、ドライバー飛距離も250ヤードまで伸びてきている。昨年はこの予選で落ちた。今回は堂々のトップで西日本決勝大会へ。「日本と違う環境でやってみたら、日本でも生かせると思う」と、世界を視野に入れている。
13-14歳の部男子
上山捷馬(宮崎・檍中2年)
上山捷馬(宮崎・檍中2年)
上山捷馬(宮崎・檍中2年)
13-14歳の部男子では、上山捷馬(宮崎・檍中2年)がただ一人70台の7オーバー79で回り、トップで西井日本決勝大会(4月1,2日、佐賀・若木CC)に進んだ。「今日はアプローチがよかった」という通り、2つのバーディーがともにグリーン外から入れた。5番では右手前バンカーから25ヤードほどを入れてガッツポーズ。12番ではグリーン右に外したが、ピッチングウエッジで20ヤードほどを転がして入れた。「ついていただけですけど」というが、得意なのはアプローチ、パットというから、力を見せたということだ。親がゴルフをしているのを見て「おもしろそうだと思った」と5歳からゴルフを始めたという。それでも、練習が厳しくて「やめたいと思ったこともあった」と振り返る。いまは楽しくなっている。161センチ、53キロだが「とにかく早く食べて、胃を大きくして、体重を増やしています」と、今年1月からこの方法を始めて2カ月弱で3キロ増量した。「世界で1位になるのが目標」と、世界ジュニア出場に意欲を見せていた。

 

【大会コメント】

吉田京介(大分・南部小6年)
吉田京介(大分・南部小6年)
◇11-12歳の部男子で1位の吉田京介(大分・南部小6年)◇
「パターがあまりしっくり来ていなかった。ベントグリーンであまり切れないのに読みすぎて切れなかったり、切れると意識しすぎて思ったところに打てなかったりした。西日本決勝大会の若木は難しいイメージがある。池も多いし、ショットの精度を上げていきたい」
左奈々(福岡・原西小4年)
左奈々(福岡・原西小4年)
◇11-12歳の部女子で1位の左奈々(福岡・原西小4年)◇
「ショットもよくて、アプローチもよくて、バーディーも3つ取れて、よかった。5番のショートでは30センチぐらいに寄った。去年も(予選で)優勝したけど、西日本決勝大会ではだめだったので、パターの練習量を増やすのと、パーオン率を上げていきたい。活躍できる選手になりたいから、世界ジュニアに出場したい」