<PGM世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会 九州・沖縄予選>

 15―18歳の部は、同じ高校の同級生が男女で1位になった。男子は坂本優心(福岡・常磐高2年)が6バーディー、2ボギーの4アンダー68の快スコアで回った。女子は辛島寧那(福岡・常磐高2年)がピンチをしのぎながら2オーバー74で回り、ともに1位で西日本決勝大会(3月31日~4月1日、兵庫・大宝塚GC)に進んだ。この大会から、昨年の世界ジュニア本選のカテゴリー変更に合わせて15-18歳の部となり、高校3年生全員と一部新大学1年生の参加も可能になった。男子では4月から大学1年になる杉原大河(徳島・生光学園高3年)が1アンダー71で2位に入り、西日本決勝大会に進出した。13-14歳の部では男子は仲宗根祥仁(沖縄・久志中1年)が78で1位通過。同女子はこのカテゴリーでは一番下の学年となる小学6年の荒木優奈(熊本・築山小6年)が75、菅楓華(宮崎・那珂小6年)が76で1、2位となり、西日本決勝大会に進んだ。

 西日本決勝大会でIMGA世界ジュニアゴルフ選手権(7月、米国サンディエゴ)の西日本エリアの日本代表が決まる。

 西日本決勝大会進出者は以下の通り。

15―18歳の部
【男子】 【1位】坂本優心(福岡・常磐高2年)=68
【2位】杉原大河(徳島・生光学園高3年)=71
【3位】与那嶺龍仁(沖縄・宜野座高2年)=74
【4位】原悠太郎(長崎・長崎日大高2年)=75
【5位】田中元基(福岡・沖学園中3年)=75
【6位】韓嘉希(福岡・菊陵中3年)=76
【女子】 【1位】辛島寧那(福岡・常磐高2年)=74
【2位】高原花奈(宮崎・高岡中3年)=75
【3位】白川ほのか(福岡・福間中3年)=77
【4位】江川琴実(宮崎・住吉中3年)=78
【5位】岩崎星乃(福岡・志免中3年)=78
【6位】冨永幸来(熊本・国府高1年)=78
【7位】寺川優(福岡・常磐高1年)=78
13―14歳の部
【男子】 【1位】仲宗根祥仁(沖縄・久志中1年)=78
【2位】小窪都斗(鹿児島・鹿児島大付中1年)=79
【3位】横山翔伍(宮崎・姫城中1年)=79
【4位】世良博(福岡・永犬丸中1年)=80
【5位】濱山文飛(福岡・城南中1年)=83
【女子】 【1位】荒木優奈(熊本・築山小6年)=75
【2位】菅楓華(宮崎・那珂小6年)=76
【3位】松永七海(佐賀・千代田中2年)=76
【4位】西川果穂(福岡・城南中2年)=77
【5位】亀川美羽(長崎・長崎大教育学部付中2年)=77
【6位】竹原美悠(熊本・白川中2年)=77
11―12歳の部
【男子】 【1位】米誠ノ心(鹿児島・池田小6年)=76
【2位】石橋拓門(福岡・八幡小6年)=78
【3位】有薗純(鹿児島・日当山小6年)=81
【4位】丸尾怜央(宮崎・宮崎南小5年)=82
【5位】中山涼希(宮崎・宮崎小6年)=82
【女子】 【1位】三明桜子(福岡・玄洋小6年)=72
【2位】前里奈々(沖縄・大里南小5年)=76
【3位】荒木七海(熊本・築山小4年)=78
【4位】丸尾羚水(宮崎・宮崎南小6年)=78
【5位】岩本菜乃(福岡・守恒小6年)=79
9―10歳の部
【男子】 【1位】外岩戸晟士(鹿児島・志布志小4年)=74
【2位】長崎煌心(宮崎・三俣西小4年)=78
【3位】吉永匡一郎(福岡・江川小4年)=84
【女子】 【1位】豊田ヒカル(熊本・築山小4年)=72
【2位】玉城豪華(沖縄・喜納小4年)=76
【3位】丸尾海七(宮崎・宮崎南小3年)=82
【4位】吉崎マーナ(沖縄・沖縄カトリック小4年)=83
7―8歳の部
【男子】 【1位】加藤金次郎(愛知・長根小1年)=74
(注)同スコアの順位は18番からのカウントバックによる
(協会広報ライター・赤坂厚)

 

【大会雑観】

15―18歳の部男子
坂本優心(福岡・常磐高2年)
坂本優心(福岡・常磐高2年)
坂本優心(福岡・常磐高2年)
15-18歳の部男子は、坂本優心(福岡・常磐高2年)が2年連続で西日本決勝大会(3月31日~4月1日、兵庫・大宝塚GC)へ向け、首位で予選を突破した。「去年3アンダーだったので、前半35で回ったところで昨年と同じ3アンダーは行くかなと思った」という。最終18番にその3アンダーで来た。8メートルのバーディーパットに「入れたい気持ちが先走って強くいってしまった」というが、うまくスライスしてこの日6つ目のバーディー。4アンダー68の好スコアに笑顔を見せた。昨年の西日本決勝大会では最終日に85をたたいて15位に沈んだ。「左肩が開く癖がだいぶ直ってスイングイメージができてきた。今日も1発目のティーショットでいい球が出たのでよかった」と振り返った。「ショットを安定させておきさえすれば、そう大たたきしないと思う。パットが入れば今日以上のスコアも出せると思う」と、昨年よりは自信がついている。「世界に行ってレベルを知りたい」と、代表入りに意欲を見せた。
15―18歳の部女子
辛島寧那(福岡・常磐高2年)
辛島寧那(福岡・常磐高2年)
辛島寧那(福岡・常磐高2年)
15―18歳の部女子だ、辛島寧那(福岡・常磐高2年)が、同級生の男子坂本に負けじと2年連続1位のメダリストになり、西日本決勝大会(3月31日~4月1日、兵庫・大宝塚GC)に進出した。この日はインスタートの10番でボギーとし、続く11番パー5で第2打を左にOBにしてダブルボギーと最悪の出だしに「ちょっと焦りました」という。それでもパーを重ね、終盤16番で1.5メートルにつけて初バーディー。「最後までショットは直らないままできつかったけど、なんとかしのげたのでよかった」と振り返った。昨年はトップ通過して進んだ西日本決勝大会に、他の大会と重なってしまったため出場できず、世界ジュニアのチャンスを逃した。「今年は絶対に行きます。世界レベルで自分がどのぐらいの位置にいるかを知りたい」と、代表を目指す。あと1カ月ほど準備期間があり「今日うまくいかなかったセカンドショットの方向性を修正したい。ガンガン、バーディーを狙って行けるようにしたい」と、2度目の世界のチャンスをものにしたい。
15―18歳の部男子
杉原大河(徳島・生光学園高3年)
杉原大河(徳島・生光学園高3年)
15-18歳の部男子の杉原大河(徳島・生光学園高3年)が1アンダー71の2位で西日本決勝大会3月31日~4月1日、兵庫・大宝塚GC)に進んだ。昨年からIMGA世界ジュニアのカテゴリーが変更となり、15-17歳の部から15-18歳と1つ年齢枠が広がった。今年から日本代表選抜大会も同じカテゴリーとし、世界ジュニア最終日に18歳であれば新大学1年生の参加も可能になった。2014年に13-14の部を制した杉原は「世界ジュニアは自分にとって大きな大会」と、15-17歳の部での優勝を目指したが、昨年は西日本、東日本決勝大会両方に出場し、ともに3位(2位までが代表)と涙をのんだ。年齢カテゴリーが広がったため「代表を逃した時点から今年の世界ジュニアを目標に練習してきた」という。昨年はレギュラーツアー3試合にも出場し、関西オープンでは2日目8位と優勝争いをする(最終21位)などレベルアップしたのも、世界ジュニアという目標があるから「頑張れた」という。この日は「いいショットと悪いショットの差がはっきりあった」と振り返ったが、日本代表選抜大会に初めて新大学1年生として出場、4月からは東北福祉大へ進学する。大学生での「世界ジュニア制覇」の夢にまず1歩進んだ。
13―14歳の部男子
仲宗根祥仁(沖縄・久志中1年)
仲宗根祥仁(沖縄・久志中1年)
仲宗根祥仁(沖縄・久志中1年)
13―14歳の部男子は、仲宗根祥仁(沖縄・久志中1年)が6オーバー78で、小窪都斗(鹿児島・鹿児島大付中1年)、横山翔伍(宮崎・姫城中1年)に1打競り勝って1位となった。「今日は大変でした。前半途中からショットもパットもおかしくなってしまった」と振り返った。バーディーは1つだけ。11番で3メートルを入れた。今後のこともあってスイング改造をしているという。「今年の1月から始めたのでまだ改造途中。いままで体重が左足に残っていたんで飛ばなかったんですけど、右にしっかり乗せるようにしている」というが、まだものにできていないようだ。ただ、スイングを変えることで、自分のゴルフのスタイルにも変化が出てきている。「西日本決勝大会では攻めるゴルフをしたい。いままでそういうタイプじゃなかったんですけど、ショットさえよくできたら、そういうゴルフができるんじゃないかと思います」と、意欲を見せていた。
13―14歳の部女子
荒木優奈(熊本・築山小6年)
荒木優奈(熊本・築山小6年)
荒木優奈(熊本・築山小6年)
13―14歳の部女子では荒木優奈(熊本・築山小6年)が3オーバー75でトップ通過を果たした。「今日は1メートルぐらいのショートパットが良くなかった。3つぐらい外してしまった」と反省。それでも、11番では7メートルを沈めるなど3バーディーを奪った。18番でバンカーに入れてダブルボギーにしたのがもったいなかったが「2回の練習ラウンドでは78、77だった」というから、本番に強さを発揮した。この予選でも目標は高く、同じティーから回った15―18歳の部女子のトップスコア74に及ばなかったことを悔やんだ。昨年は妹の七海が世界ジュニア7-8歳の部で日本代表になった。「いままで決勝大会で2回だめだった。今度挑戦出来たら、世界ジュニアに行きたいです」と、姉妹出場を思い描いていた。

 

【大会コメント】

高原花奈(宮崎・高岡中3年)
高原花奈(宮崎・高岡中3年)
◇15-18歳の部女子2位の高原花奈(宮崎・高岡中3年)◇
「グリーンを読み切れなくてパッティングに苦しみました。目標はパープレーだったので悪かった(75)。体が小さい(148センチ、38キロ)ので、大きくなろうと思って、ご飯も大きめのお茶碗に山盛りで食べているんですけど。飛距離がない分、アプローチとパターを磨いています。西日本決勝までにもっとアプローチとパットを磨いて、1ピン以内は絶対外さないぐらいにしたい」
菅楓華(宮崎・那珂小6年)
菅楓華(宮崎・那珂小6年)
◇13-14歳の部女子2位の菅楓華(宮崎・那珂小6年)◇
「練習ラウンドから1~2メートルの微妙な距離のパットが入っていなくて、きょうも5,6回外してしまった。去年は82をたたいて決勝大会に行けなかったのでうれしい。6年生なので、距離が長いコースに不安がありましたけど、ドライバーが飛んだ。まだアプローチとかも悪いので、西日本決勝大会までには、きれいに乗せる、寄せるができるようになりたい」
◇13-14歳の部女子3位の松永七海(佐賀・千代田中2年)◇
「今日はショットが悪かったので、パターに助けられた。3メートルのボギーパットっていうのを2回沈められた(1、3番)。去年、西日本決勝大会に行きましたけど、4位で世界ジュニアに行けなかった。去年よりはドライバーの正確性が出てきたと思う。距離も250ヤードぐらい。もう少し正確性を磨いて、西日本決勝大会で優勝して世界ジュニアに行きたい」
米誠ノ心(鹿児島・池田小6年)
米誠ノ心(鹿児島・池田小6年)
◇11-12歳の部男子1位の米誠ノ心(よね・まさのしん、鹿児島・池田小6年)◇
「前半はパターがよかったけど、後半はいいところがなかった。サッカーとかやっていたんだけど、松山英樹選手をテレビのニュースとかで見てかっこいいと思って小3からゴルフを始めました。この大会には初めて出たけど、世界ジュニアに行きたい。ドライバーに自信がある」
三明桜子(福岡・玄洋小6年)
三明桜子(福岡・玄洋小6年)
◇11-12歳の部女子1位の三明桜子(福岡・玄洋小6年)◇
「(3バーディー、3ボギーの72で回って)もう少し行けたと思う。ショットとかパターが後半少し乱れてしまった。ピンをささなくなってきて、右ばかり行くようになった。2日間大会になると、いつも2日目(最終日)が悪い。西日本決勝大会では2日目頑張りたい。たぶん、気持ちの問題だと思う」
◇11-12歳の部女子2位の前里奈々(沖縄・大里南小5年)◇
「いつもよりいいゴルフだった。ロングパットが良かった。ゴルフはいいショットが打てた時が楽しいけど、きょうは楽しかった。予選に出るのは3回目。西日本決勝大会でも今日みたいな楽しい、いいゴルフが出来たらいいです」
外岩戸晟士(鹿児島・志布志小4年)
外岩戸晟士(鹿児島・志布志小4年)
◇9-10歳の部男子1位の外岩戸(ほかいわど)晟士(鹿児島・志布志小4年)◇
「前半は2アンダーで回ったけど、後半は風邪が出てきてグリーンが乾いてきて難しくなって、パーオンしなくなった。バーディーは2つ取れた。西日本決勝大会では優勝を狙う。それまでにたくさん練習していろんな技をマスターしたい。自信はあります」
◇9-10歳の部男子2位の長崎煌心(宮崎・三俣西小4年)◇
「パー、パー、パーでスタートしていい調子だったけど、後からボギーが来てしまった。14番で20ヤードぐらいのアプローチを入れてチップインバーディーを取った。あと2個ぐらいチャンスがあったけど。西日本決勝大会までにアプローチ、パターもしっかり練習を積み重ねてうまくなりたい」
豊田ヒカル(熊本・築山小4年)
豊田ヒカル(熊本・築山小4年)
◇9-10歳の部女子1位の豊田ヒカル(熊本・築山小4年)◇
「今日はアプローチをアイアンがよかった。5番でチップインした。20メートルぐらいあったけど、転がして入れた。でも、バーディーは1つだった。世界ジュニア(2016年)が楽しかったから、また行きたい。西日本決勝大会までに、全部を頑張る」
◇9-10歳の部女子2位の玉城豪華(沖縄・喜納小4年)◇
「後半パターが悪かったけど、前半(イン)はバーディーを3つ取れた。去年はこの予選に幼なじみとかが出ていたので、私もでたくて、1年間目標にして頑張った。西日本決勝大会に勝って世界ジュニアに出たい」
加藤金次郎(愛知・長根小1年)
加藤金次郎(愛知・長根小1年)
◇7-8歳の部男子1位の加藤金次郎(愛知・長根小1年)◇
「後半にバーディーを2つ(12、14番)取れたのがよかった。ガッツポーズもした。ドライバーはよかったけど、アイアンがダフってダメだった。アメリカに行きたいから、もっと全部うまくなって、西日本決勝大会で優勝したい」