<PGM世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会 中国・四国予選>

 15―18歳の部男子は、高木暢仁(石川・緑中2年)が4アンダー68で回り、武田紘汰(徳島・藍住東中3年)を1打差で振り切って1位となり、西日本決勝大会(3月25、26日、滋賀・滋賀GC)に進んだ。同女子は菊田ひな(香川・志度中3年)が4アンダー68の好スコアでトップ通過した。13-14歳の部男子は森下雅頌(兵庫・甲南中1年)が2アンダー70で、同女子は龍本奈月(広島・安西中2年)が1オーバー73でそれぞれ1位となり、西日本決勝大会でIMGA世界ジュニアゴルフ選手権(7月、米国サンディエゴ)の西日本エリアの日本代表が決まる。

 西日本決勝大会進出者は以下の通り。

▽15-18歳男子
【1位】高木暢仁(石川・緑中2年)=68
【2位】武田紘汰(徳島・藍住東中3年)=69
【3位】松本舜乃介(広島・安佐南中2年)=77
【4位】北條陽雲(岡山・作陽高1年)=80
▽同女子
【1位】菊田ひな(香川・志度中3年)=68
【2位】青山ゆずゆ(岡山・岡山理科大付1年)=72
【3位】松本來海(和歌山・吉備中3年)=75
【4位】高岸鈴(徳島・生光学園高1年)=76
【5位】秦悠栞(岡山・山田中3年)=76
▽13-14歳男子
【1位】森下雅頌(兵庫・甲南中1年)=70
【2位】吉行アムロ(広島・高屋中1年)=75
【3位】中上遼真(広島・西条中1年)=75
【4位】道上嵩琉(兵庫・滝川第二中1年)=81
▽同女子
【1位】龍本奈月(広島・安西中2年)=73
【2位】野口笑里(岐阜・小金田中1年)=74
【3位】福田美來(兵庫・稲美中1年)=76
【4位】小笠原瑞季(広島・府中緑ケ丘中2年)=77
【5位】神田陽色(広島・如水館中1年)=79
▽11-12歳男子
【1位】吉行ローリ(広島・高屋西小5年)=74
【2位】福井誇多郎(大阪・緑ケ丘小6年)=75
【3位】花園一真(兵庫・船場小6年)=79
▽同女子
【1位】竹田妃菜(奈良・王寺北義務教育学校6年)=71
【2位】川端千鶴(広島・白島小6年)=80
【3位】高垣柚月(鳥取・城北小6年)=81
【4位】寺岡虹(広島・府中学園5年)=82
【5位】久保糀音(広島・重井小6年)=82
▽9-10歳男子
【1位】牧野壱哉(岡山・日生西小3年)=76
【2位】田岡凌叶(徳島・半田小4年)=86
▽同女子
【1位】乃上眞舞(香川・亀阜小4年)=76
【2位】斎藤美雅(埼玉・朝霞第七小4年)=79
▽7-8歳男子
【1位】三木勝人(岡山・財田小2年)=80
【2位】山田航誠(広島・御幸小1年)=87
(注)同スコアの順位は18番からのカウントバックによる
【協会オフィシャルライター・赤坂厚】

 

【大会雑観】

15-18歳の部男子
高木暢仁(石川・緑中2年)
高木暢仁(石川・緑中2年)
 15-18歳の部男子はトップ争いが激しくなり、高木暢仁(石川・緑中2年)が終盤の3連続バーディーなどで4アンダー68をマークし、前半トップの武田紘汰(徳島・藍住東中3年)を1打差で逆転し、西日本決勝大会(3月25、26日、滋賀・滋賀GC)に進んだ。
 「目標は4アンダーだったんでちょうどいいんですけど、もったいないボギーがあって、もっと伸ばせたかなとも思います」と振り返った。
 1番で2メートルを入れてスタートし、前半は1アンダー。後半、12番で上から7メートルの下りのバーディーパットを決めた。14番でもったいない3パットのボギーがあったが、15番から快進撃。第2打を1メートルにつけ、続く16番では第2打で30センチにつけてバーディー。17番パー5では左ラフ、右ラフと渡り歩いて第3打も6メートルと寄せきれなかったが、これを決めて3連続バーディー。一気にトップに立った。
 「後半はリラックスできてよかった。関西・東海予選にエントリーしようとしたらいっぱいで取れず、こっちに来ました。金沢からお父さんが5時間運転してきた」という。来た甲斐があった。決勝大会に向けては「滋賀GCは行ったことがあるけど苦手です。なんか知らないうちにスコアが落ちていく。今日のようなゴルフができるように、調子を落とさないようにしたい」と話した。
15-18歳の部女子
菊田ひな(香川・志度中3年)
菊田ひな(香川・志度中3年)
 15-18歳の部女子は、菊田ひな(香川・志度中3年)が4アンダー68をマークし、2位に4打差をつける1位で西日本決勝大会(3月25、26日、滋賀・滋賀GC)に進んだ。
前半から快調に飛ばした。インスタートの11番で「OKに近いぐらい」のバーディーを奪った。13、14番では2メートル弱を入れて連続バーディー。16番で4メートルほどを入れて前半4アンダーと抜け出した。
 「折り返しの時に目標は8アンダーか7アンダーと思った」といい、1番で2メートルを入れ、2番では30センチにつけるバーディーで一時6アンダーに伸ばしたところで「目標をはっきり65(7アンダー)にした」という。「でも、あと1つ、と思ってからショットが乱れてきてしまった」と反省。5番で手前のピンに対して一番奥に乗せてしまって3パットで初ボギー。最終9番でアプローチをミスしてボギーと目標達成とはいかず苦笑いした。
 2018年に9-10歳の部で世界ジュニアに出場し、シード権まであと一歩の7位になった。決勝大会については「滋賀GCは苦手で80台しかでない」といい「(春休みの)試合が続いて、いつも気持ちの切り替えができない感じなので、今年こそは世界ジュニアに行きたいです」と、5年ぶりの出場に意欲を見せていた。
13-14歳の部男子
森下雅頌(兵庫・甲南中1年)
森下雅頌(兵庫・甲南中1年)
 13-14歳の部男子は森下雅頌(兵庫・甲南中1年)が2アンダー70で回り、2位に5打差をつけて西日本決勝大会(3月25、26日、滋賀・滋賀GC)へトップ通過した。
 「今日はけっこうよかったと思います。特にドライバーがよかった。全部フェアウエーに行った」と振り返った。5番で4メートルを入れてバーディーが先行した。折り返して、13番ピン奥10メートルほどから3パットのボギーでイーブンに戻ったが、続く14番で同じように上10メートルほどにつけたが「ストレートだったんで」と今度は1発で決めてすぐに取り返した。最終18番で150ヤードの第2打を9番アイアンで40センチほどにつけて、バーディーフィニッシュした。
 165センチ、52キロと決して大きくないが「得意」というドライバーは260ヤードほどの飛距離。飛ばすコツは「ほとんどシンに当たる。手ごたえで分かる。今日もほとんどシンに当たった」という。小1の時にゴルフを始めた。練習場に連れて行ったくれた父に「やりたいか?」と聞かれて「やりたい」と答えて初めて打ったという。「友達や家族を回れるからゴルフは楽しい」という。
 決勝大会は2回目の挑戦になる。「世界に1回行ってみたい。もうちょっとパッティングを修正して3パットがないようにすることと、セカンドショットで常に1ピンぐらいに寄せられるようにしていきたい」と意欲を見せていた。
13-14歳の部女子
龍本奈月(広島・安西中2年)
龍本奈月(広島・安西中2年)
 13-14歳の部女子は、龍本奈月(広島・安西中2年)が1オーバー73でトップとなり、西日本決勝大会(3月25、26日、滋賀・滋賀GC)に進んだ。
 「後半、パッティングが良かったりアプローチが寄ったりしてよかったんですけど、前半短いパットを外したのが納得いっていません」という。インスタートで11番ボギーとし、13番ではその短いパットを外して3パットと、流れに乗れなかった。17番で取って1オーバーで折り返した後半、1番をボギーも2番でピン上2メートルを入れるバーディーを取り、リズムが良くなった。5番では第1打を右のバンカーに入れたが、第2打が「見ていた人によると、入りそうになったそうです」と50センチについてバーディーを取った。6番のボギーがもったいなかったが、後半はパープレーで回って1位となった。
 この大会には小学校低学年から挑戦している。「一昨年、去年は決勝大会に行けなかったので、今年は行きたかった」という。「バーディーを取ってアンダーで回るゴルフを目標にしているので、決勝大会では2打目でピンに寄せるのが大事。今日みたいなバーディー3個は普通なので、もっと取れるようにしたい」と、初の世界代表に向けて意欲を見せていた。

 

【大会コメント】

武田紘汰(徳島・藍住東中3年)
武田紘汰(徳島・藍住東中3年)
◇15-18歳の部男子2位の武田紘汰(徳島・藍住東中3年)◇
「前半、2番(パー5)で2オンして、8番で1メートルについて2アンダーで回れた。後半10番で1ピンから3パットして流れが悪くなってしまいました。今日はグリーンが硬かったから、手前から行くのを意識しました。カートで速報を見ていたんですけど、(1位の)高木選手すごかった。力が入ってしまいました。17番(パー5)で2オンして3パットしたのが痛かった。決勝大会にはロングアイアンの精度を高めて、世界に行きたい」
吉行ローリ(広島・高屋西小5年)
吉行ローリ(広島・高屋西小5年)
◇11-12歳の部男子1位の吉行ローリ(広島・高屋西小5年)◇
「コースはムズかったけど、ティーショットやセカンドの精度がよかった。でもパットが入らなかった。(2オーバーは)思ったぐらいのスコア。ゴルフはパットでカップにはいた時の音が気持ちいです。友達も作れるし今日も初めて回った人と友達になった。米国に行きたいから、セカンドでガチガチに寄せてOKバーディーを取りたい」
竹田妃菜(奈良・王寺北義務教育学校6年)
竹田妃菜(奈良・王寺北義務教育学校6年)
◇11-12歳の部同女子1位の竹田妃菜(奈良・王寺北義務教育学校6年)◇
「昨日2回目の練習ラウンドをして前半パープレー、後半41だった。今日も前半パープレーだったんで、後半よかった。最後18番で池に入れちゃったけど、14番で5メートルぐらいが入って、17番(パー5)でアプローチがOKについたバーディーだった。よかったのはパッティングでもあり、わるかったのもパッティングでもありでした。決勝大会は悔いのないように楽しくやれたらいいと思います。ミスしても大丈夫、と思えるようにやりたい」
牧野壱哉(岡山・日生西小3年)
牧野壱哉(岡山・日生西小3年)
◇9-10歳の部男子1位の牧野壱哉(岡山・日生西小3年)◇
「楽しかった。アプローチが寄ったり、ドライバーが狙いどころに行った。ミスなかった。目標スコアは80だったから、4打もよかった。1番で2メートルを外して悔しかったけど、2番で4メートルのを入れてバーディーが1つ取れた。決勝大会は楽しく、真剣にやりたい。優勝狙いたい。背とか小さいし(128センチ)、ドライバーはあんまり飛ばないから、アプローチとパターでやっていく」
乃上眞舞(香川・亀阜小4年)
乃上眞舞(香川・亀阜小4年)
◇9-10歳の部同女子1位の乃上眞舞(香川・亀阜小4年)◇
「スコアはまあまあでした。楽しかったです。入ってほしいパットがほぼ入った。17番でカップ1つぐらいの1.5メートルのフックラインを狙い通りに打てて入ってうれしかった。最後(9番)で10メートル以上から2メートルぐらいショートしたけど、パーパットを入れられた。決勝大会ではボギーとかダボとか取らずに、パーをキープして、ちょこちょこバーディーを取りたい。1.5メートルのパットをどこからでも入れられるように練習してくる」
三木勝人(岡山・財田小2年)
三木勝人(岡山・財田小2年)
◇7-8歳の部男子1位の三木勝人(岡山・財田小2年)◇
「楽しかった。70台で回ろうと思ったんだけど、80だった。バーディーは8番で1メートルちょっとについたのが1つだったから、もっと取りたかった。5,6回チャンスがあったけど難しかった。ドライバーはけっこうよくて絶好調だった。アメリカに行きたいから決勝大会でも頑張る。バーディーを今度はいっぱい取りたい。アイアンの練習をしていく」