<PGM世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会 九州・沖縄予選>

15―18歳の部男子は、西嶋元風(福岡・平尾中3年)と山川雄太郎(福岡・沖学園高2年)が2オーバー74で並び、18番からのカウントバックで西嶋がトップで西日本決勝大会(3月25、26日、滋賀・滋賀GC)に進んだ。同女子は豊田ヒカル(熊本・玉名中3年)が強風の中を1アンダー71の好スコアで回り、1位となった。13-14歳の部では、男子は長﨑大星(宮崎・日章学園中1年)が終盤スコアを落としたものの1オーバー73で、女子は川部日向(大分・大分中1年)が3オーバー75で、ともに首位通過を果たした。

西日本決勝大会でIMGA世界ジュニアゴルフ選手権(7月、米国サンディエゴ)の西日本エリアの日本代表が決まる。

西日本決勝大会進出者は以下の通り。

▽15-18歳男子
【1位】西嶋元風(福岡・平尾中3年)=74
 【2位】山川雄太郎(福岡・沖学園高2年)=74
【3位】海老沢源太朗(福岡・原中央中3年)=75
 【4位】山本大勢(福岡・思永中3年)=75
 【5位】吉水晴耶(福岡・沖学園高2年)=78
【6位】會津誠之輔(福岡・沖学園高1年)=78
▽同女子
【1位】豊田ヒカル(熊本・玉名中3年)=71
【2位】吉﨑マーナ(沖縄・沖縄カトリック中3年)=74
【3位】中間理桜(福岡・西南学院中3年)=75
 【4位】和泉眞奈(宮﨑・日章学園高3年)=75
 【5位】新垣くらら(沖縄・久志中3年)=75
 【6位】畠田瑠(福岡・吉塚中3年)=75
▽13-14歳男子
 【1位】長﨑大星(宮崎・日章学園中1年)=73
 【2位】平田兼慎(宮崎・延岡中1年)=75
 【3位】下ノ堀功太(鹿児島・清水小6年)=75
 【4位】呉屋陽星(沖縄・美里中2年)=77
 【5位】沖田雫(千葉・井野中1年)=78
【6位】片野貫一朗(千葉・光英ヴェリタス中1年)=78
【7位】井上大鳳(福岡・上陽北汭学園小6)=80
▽同女子
 【1位】川部日向(大分・大分中1年)=75
 【2位】藤野蒼來(鹿児島・郡山中1年)=76
【3位】永山藍生(福岡・千代中1年)=77
 【4位】大槻呼幸(京都・遷喬小6年)=80
 【5位】井上來虹(福岡・沖学園中2年)=80
 【6位】廣吉優梨菜(福岡・折尾中1年)=81
▽11-12歳男子
 【1位】高柳大河(愛知・相原小5年)=71
【2位】三瀬瑛大(岡山・御北小5年)=74
 【3位】岡田凛空(東京・小山田小5年)=78
 【4位】織田瑛太(宮城・宮城教育大付属小6年)=79
 【5位】廣木直翔(佐賀・神埼小6年)=79
【6位】須藤樹(千葉・加茂学園小6年)=82
▽同女子
 【1位】佐々木花虹(岡山・御津南小6年)=78
 【2位】川﨑依知花(岡山・邑久小5年)=79
 【3位】飯田柚月(千葉・金杉台小6年)=79
 【4位】藤木桜(熊本・大江小5年)=81
 【5位】呉屋萌々子(沖縄・北美小6年)=85
 ▽9-10歳男子
 【1位】高瀬莉空(香川・高松第一小4年)=75
 【2位】加藤遼(千葉・新宿小4年)=83
 【3位】トンプソン・ジャック(宮崎・広瀬小4年)=83
▽同女子
 【1位】嶋田もみじ(福岡・碓井小4年)=78
 【2位】田場泉乃(沖縄・長田小4年)=79
 【3位】大栗愛珠(東京・品川インターナショナルスクール4年)=80
▽7-8歳男子
 【1位】福原純輝(福岡・照葉北小2年)=78
 【2位】根本将誠(千葉・加茂学園小2年)=81
▽同女子
 【1位】村上聖奈(大阪・堀江小2年)=76
(注)同スコアの順位は18番からのカウントバックによる
【協会オフィシャルライター・赤坂厚】

 

【大会雑観】

15―18歳の部男子
西嶋元風(福岡・平尾中3年)
西嶋元風(福岡・平尾中3年)

15―18歳の部男子は、西嶋元風(福岡・平尾中3年)が2オーバー74で山川雄太郎(福岡・沖学園高2年)と首位に並んだが、18番からのカウントバックで西日本決勝大会(3月25、26日、滋賀・滋賀GC)にトップで駒を進めた。

「今日はショットが悪すぎて全然パーオンできなかったけど、アプローチとパットで何とかカバーできた」と振り返った。強風や時折強く降る雨もあったが、グリーンを外したのが11回。この日唯一のバーディーは4番パー5で、手前のカラーまで第2打を運んでOKに寄せてのもの。「18番で右に曲げて、第2打が木に当たってバンカーに入ったんですけど、OKに寄せてパーを取れたのがよかった」と、しのいだ1日を締めた。

172センチと決して大きくないが、ドライバーは280ヤードを飛ばす。「2,3カ月前にドライバーを替えて、だいぶ慣れてきたのがよかった」という。小1から父の勧めでゴルフを始めたが、最初は好きではなく「やめたいと言ったけど、だめって言われた。気づいたら夢中になっていた」と笑う。

決勝大会に向けて「今日はバーディーが少なかったのでたくさん取りたい。ショット練習をもっと頑張らないと」と意気込んでいた。

15―18歳の部女子
豊田ヒカル(熊本・玉名中3年)
豊田ヒカル(熊本・玉名中3年)

15―18歳の部女子は、豊田ヒカル(熊本・玉名中3年)が風雨の中を1アンダー71で回り、西日本決勝大会(3月25、26日、滋賀・滋賀GC)に首位通過した。

インスタートの10番で5メートルを入れてバーディーを奪った。14番でも同じぐらいの距離を入れて、17番では1メートルにつけるバーディーと、特に風が強かった前半にスコアを伸ばした。「アゲンストがきつかったけど、あまり気にならなかった」という。折り返して6番では10メートルを入れるなど、この日4バーディー、3ボギーだった。

一昨年は西日本決勝大会で日本代表を手にしたが、コロナ禍で代表選手団としての派遣が中止となり、個人参加も日米の出入国管理の厳しさもあって断念した。昨年はパッティングが不調になって、この大会で予選落ちした。悩んで、PGAティーチングプロの井上透・国際ジュニアゴルフ育成協会代表理事に指導を受けた。「器具を使って、シンに当たっていなかったのを直した」と、自信を取り戻した。「決勝大会までにアプローチ、特に私の場合残りやすい60ヤードぐらいのアプローチを練習していきたい」と、世界ジュニアの舞台に再挑戦する。

13―14歳の部男子
長﨑大星(宮崎・日章学園中1年)
長﨑大星(宮崎・日章学園中1年)

13―14歳の部男子では、長﨑大星(宮崎・日章学園中1年)が、一時2アンダーまでスコアを伸ばし、終盤不運が続いて1オーバー73としたが、1位で西日本決勝大会(3月25、26日、滋賀・滋賀GC)に進んだ。

「風が強くて、ラフに行ったり隣のホールに行ったりしたけど、結構パターが入って、チャンスを取れたかなと思います」と振り返った。2番で3メートルの下りを入れた。3番では隣のホールに打ち込み4オン、ボギーパットを6メートルほど残したが、これを入れてナイスボギーに収めたのが大きかった。4番パー5を取って前半1アンダー。後半は13番で6メートルを沈めて一時2アンダーまで行った。しかし、15,16番でくぼんだライに入り、18番ではグリーンで大きく転がって奥に外して、3つのボギーになった。

昨年の日本ジュニア12―14歳の部で優勝者に1打差の2位になって自信をつけた。兄の煌心は、昨年の世界ジュニア13-14歳の部で2位となって、今年の世界ジュニアへのシード権を獲得している。決勝大会で日本代表になれば、兄弟で世界一を目指せる。「決勝大会に行くのは初めてですけど、全部パーオンして楽々パーを取って、チャンスがあればバーディーにするような楽なゴルフをしたい」と笑い「ゴルフは兄と一緒に始めた。優勝して世界ジュニアに行きたい」と意欲を見せていた。

13―14歳の部女子
川部日向(大分・大分中1年)
川部日向(大分・大分中1年)

13―14歳の部女子は接戦となったが、川部日向(大分・大分中1年)が最終9番でバーディーを奪って抜け出し、3オーバー75で1位となって西日本決勝大会(3月25、26日、滋賀・滋賀GC)に進んだ。

「ショットでバーディーチャンスにつけられたけど、パットが入らなかった」と、4メートルを沈めた9番がこの日唯一のバーディーで「今日はうまくいかなかった」と、反省した。その理由は「ボクシングをやり過ぎて、今日腰が悪かった」という。経験者の父の勧めもあり「ボクシングのパンチを打ち腰の動きがゴルフにいいから。父が(パンチを)受けてくれています」というボクシングトレーニングを採用している。
この大会は3回目で、一昨年は決勝大尉秋に進んだが、去年は予選落ちした。ドライバーは250ヤードを飛ばす。「ゴルフは調子がいい時は楽しい」と、決勝大会へは体調を整えて臨む。

 

【大会コメント】

山川雄太郎(福岡・沖学園高2年)
山川雄太郎(福岡・沖学園高2年)
◇15-18歳の部男子2位の山川雄太郎(福岡・沖学園高2年)◇
「後半、天気が良くなってきて自分のプレーができるようになりました。ドライバーは安定していた。13番で手前10メートルぐらいのバーディーパットが入った。今回、予選は3回目で、1回目の時はぶっちぎりの最下位。中1から始めたので、初めての試合だった。悔しくて練習しました。決勝大会は初めてですが、ガチッとならず、伸び伸びとやりたい」
高柳大河(愛知・相原小5年)
高柳大河(愛知・相原小5年)
◇11-12歳の部男子1位の高柳大河(愛知・相原小5年)◇
「バーディーを取りたいと思ったところで取れなかった。4バーディーだったけど、あと2つぐらい取れそうだった。最後に3パットしたのが気に食わない。お兄ちゃんのゴルフについていってからゴルフを始めた。クリスマスにサンタさんがハーフセットをくれたから。ゴルフをやって楽しかった。決勝大会はパターのタッチとアイアンの精度を高めていきたい」
佐々木花虹(岡山・御津南小6年)
佐々木花虹(岡山・御津南小6年)
◇11-12歳の部女子1位の佐々木花虹(岡山・御津南小6年)◇
「前半バーディーがなくて耐えて1オーバーだったけど、後半は耐え切れずにボギーばっかりだった。普段はパーオンして2パットのゴルフをしているけど、今日はショットが風の調整とかできていなかった。パットが入らなくて少し焦ったのかも。決勝大会では上位を目指して応援してくれている人にいい報告をしたい。1位だったら飛び上がります」
高瀬莉空(香川・高松第一小4年)
高瀬莉空(香川・高松第一小4年)
◇9-10歳の部男子1位の高瀬莉空(香川・高松第一小4年)◇
「難しかったけど、ロングパットからショートパットまでパカパカ入った。パットは得意じゃないんで、めちゃくちゃ練習してきたから、今日は入るだろうと思っていた。1位はけっこう、めちゃくちゃ、うれしいです。決勝大会でも勝って、アメリカで1位を取りたい。もっとパターを練習してもったいない部分をなくしたい」
嶋田もみじ(福岡・碓井小4年)
嶋田もみじ(福岡・碓井小4年)
◇9-10歳の部女子1位の嶋田もみじ(福岡・碓井小4年)◇
「もうちょっとバーディーを取りたかった。前半、全然寄らなくて取れなかった。後半は負けたくなくて、バーディー取るぞって切り替えた。6番で1メートルぐらい、9番で1.5メートルぐらいを入れて取れた。決勝大会ではちゃんとバーディーを取っていくゴルフをしたいです」
写真
田場泉乃(沖縄・長田小4年)
◇9-10歳の部女子2位の田場泉乃(沖縄・長田小4年)◇
「今日よかったところは1番ホールからグリーンの速さが分かって、タッチがあった。ドライバーがきれいに当たった。バーディーは1つだった。6番で1メートルについた。決勝大会ではアメリカに行けるようなスコアを出したい」
福原純輝(福岡・照葉北小2年)
福原純輝(福岡・照葉北小2年)
◇7-8歳の部男子1位の福原純輝(福岡・照葉北小2年)◇
「楽しかった。長いパットが入った。6番で7,8メートルあった。4歳からゴルフをしているけど、今はお父さんに勝てる。練習は1日5分から50分ぐらいやっている。ドライバーがシンに当たったらいい気持ちで、今日は10回ぐらいシンに当たった。決勝大会ではふざけたりしないで集中する」
村上聖奈(大阪・堀江小2年)
村上聖奈(大阪・堀江小2年)
◇7-8歳の部女子1位の村上聖奈(大阪・堀江小2年)◇
「今日は普通のゴルフだった。14番でピッチングで寄ってベタピンについた。ショットが悪くてボギーにしたのがあった。練習は1日3,4時間している。ショット練習が多い。決勝大会はバーディーを4つぐらい取れるように頑張りたい」