<キャロウェイ世界ジュニアゴルフ選手権>

◇2日目◇17日◇米国・サンディエゴ周辺11コース◇男女各6カテゴリー

 日本勢が各部門で優勝争いを展開している。9-10歳の部女子で阿部未来(東京・東落合小5年)が2アンダー56で回り、通算1アンダー111でローレン・ウイリアムス(米国)とともに首位に立った。7-8歳の部男子では、清水蔵之介(東京・八坂小2年)が5バーディー、2ボギーの3アンダー59で回り、通算121でシュバーム・ジャグラン(インド)と首位を並走している。この日も女子が活躍し、15―17歳の部で永井花奈(東京・日出高1年)が通算イーブンパーの144で3位につけた。13-14歳の部で吉本ひかる(滋賀・湖西中3年)が5アンダー67をマークし、通算5アンダー139で4位に浮上。11-12歳の部でも手束雅(徳島・坂野中1年 )が2位、長野未祈(千葉・麗澤中1年)が3位、7-8歳の部でも飯島早織(栃木・矢板小2年)が2位、川畑優菜(千葉・佐貫小2年)が3位など、各部門で「世界一」を目指す。
【IJGA広報ライター・赤坂厚】

<マクドナルドカップ日本代表チーム第2ラウンド成績>
 
▽15―17歳の部男子(パー72)(1)メンデス(コスタリカ)139(68)下田雄大(東京・堀越高2年)151(136)金子優将(栃木・作新学院高2年)158(194)佐々木魁斗(宮城・仙台育英高3年)169
 
▽同女子(パー72)(1)ガルディアーノ(米国)139(3)永井花奈(東京・日出高1年)144 (11)野口彩未(熊本・熊本国府高3年)146(36)蛭田みな美(福島・学法石川高1年)150
 
▽13―14歳の部男子(パー71)(1)ショール(米国)134 (4)内田直輝(神奈川・伊勢原中2年)140 (4)美村凌我(神奈川・上菅田中2年)140(13)◎杉原大河(徳島・南部中2年)142(89)芹澤慈眼(大分・庄内中2年)152
 
▽同女子(パー72)(1)ムーア(米国)タバタナキット(タイ)137(4)吉本ひかる(滋賀・湖西中3年)139(5)☆廣田真優(東京・杉並学院中2年)141(17)石井理緒(新潟・本丸中2年)147(22)河野杏奈(東京・松沢中2年)148(26)◎大田紗羅(福島・小名浜第二中1年)149
 
▽11―12歳の部男子(パー72)(1)パク(米国)ノーム(米国)139(6)蝉川泰果(兵庫・兵庫教育大付中1年)143(8)中尾亮太(京都・同志社中1年)144
 
▽同女子(パー73)(1)フォルツナ(フィリピン)143(2)手束雅(徳島・坂野中1年 )144(3)長野未祈(千葉・麗澤中1年)145(16)◎八木涼風(大阪・箕面自由学園小6年)153
 
▽9―10歳の部男子(パー62)(1)ヤン(米国)117(18)久常涼(岡山・広野小5)129(50)小林大河(東京・半田小4年)135
 
▽同女子(パー56)(1)阿部未来(東京・東落合小5年)111(1)ウイリアムス(米国)111(6)◎大久保柚季(大阪・茨田北小4年)116(13)◎梶谷翼(岡山・総社東小4年)119(15)長谷川せら(岐阜・稲羽西小5年)121
 
▽7―8歳の部男子(パー62)(1)清水蔵之介(東京・八坂小2年)121(1)ジャグラン(インド)121(5)☆柴田憲(マニラ日本人学校3年)129(11)斉藤隼人(埼玉・立花小3年)133(17)◎清水拳斗(埼玉・中尾小2年)135(22)◎澤田竜成(東京・第二亀戸小2年)137
 
▽同女子(パー57)(1)パノ(米国)115(2)◎飯島早織(栃木・矢板小2年)117(3)川畑優菜(千葉・佐貫小2年)118(11)森愉生(大分・大分大付小3年)130(18)◎石川成実(埼玉・八幡小2年)136
 
▽6歳以下の部男子(パー54)(1)ズー(カナダ)111(5)矢野仁貴(愛知・東山小1年)119
 
▽同女子(パー54)(1)ヒャン(米国)122(3)山本実希(栃木・北郷小1年)129

※◎はシード選手、☆は日本以外で出場資格を獲得した選手で、マクドナルドカップ日本代表チームに合流

【大会雑観:2日目】

阿部未来
9-10歳の部女子で、阿部未来(みく、東京・東落合小5年)が世界一に王手をかけた。3番(141ヤード、パー3)でグリーンオーバーしたが、奥から15ヤードをチップインバーディー。この日は3バーディー、1ボギーの2アンダー54をマークし、ウイリアムス(米国)とともに通算1アンダー111で首位に立った。「ウッド以外のショットが良かった。緊張はしなかった」と笑顔を見せた。ゴルフを始めて1年で出場した2年前のこの大会では7-8歳の部で9位。2年ぶりの出場で世界一が手の届くところにきた。「明日はオーバーパーはしたくない。56より上のスコアをたぶん出せそう。優勝して、またサンディエゴに来たい」と、目を輝かせた。(ロマス・サンタフェ・サウスGC=2434ヤード、パー56)
吉本ひかる
13-14歳の部女子で吉本ひかる(滋賀・湖西中3年)が、猛チャージをかけた。7バーディー、2ボギーの5アンダー67をマーク、通算5アンダー139で首位に2打差の4位に急上昇した。スタートの1番で右2メートルを沈めてから「こんなにバーディーが出ることはたまにしかない」というバーディーラッシュを世界の舞台でみせた。「10番、11番で取れて、テンション上がりました。心の中で歌を歌っていた。エグザイルとかワンダイレクションとか」と、気分も乗っていた。前半はドライバーがぶれてボギーを2つたたいたが「ボールの位置を1個分中に入れたら、後半からボールがつかまるようになった」と修正力もみせた。昨年は初出場で13位と不満が残った。2年連続同じコースでのプレーで成長を見せる。「最終ラウンドは攻めるところは攻めていきたい。優勝は10アンダーぐらい。あ、きょうと同じスコアを出さなきゃ」と、優勝を視野に入れている。(CCランチョ・バーナード=5814ヤード、パー72)
清水蔵之介
7-8歳の部男子の清水蔵之介(東京・八坂小2年)が5バーディー、2ボギーの3アンダー59で回り、通算3アンダー121でジャグラン(インド)とともにトップに立った。ニコニコ顔で「13番(154ヤード、パー3)のバーディーはね、ホールインワン寸前だったんだよ。このぐらいだった」と、3センチほどを親指と人差し指で示して胸を張った。初出場で、13日からの練習ラウンドではアンダーパーが出なかったほど、初めての米国の芝や距離に苦しんだが、日に日に対応してきて、本番で念願のアンダーパーをマークした。「(キャディーを務める)お父さんから本気モードがでたらやるんだという作戦を立てた」といい「明日は4アンダーで回れる。勝つ!」と優勝宣言が飛び出した。(オークス・ノースGC=3135ヤード、パー62)
美村凌我・内田直輝

13-14歳の部男子で美村凌我(神奈川・上菅田中2年)と内田直輝(神奈川・伊勢原中2年)がともに好スコアをマークして、通算2アンダー140で首位に6打差ながら4位に並んだ。67で回った美村は後半3バーディーを奪った。「まぐれですよ」と笑った後「頑張りましたよ。ショットもパットも絡んだかな」と振り返った。68をマークした内田は「アイアンが良かった。特に100ヤード未満は最近うまくなってきた」と、6、9、14番で100ヤード未満のショットをピンに絡ませてバーディーを奪った。ともに、神奈川県の強化指定選手でライバルでもある。「今までやってきたことを信じてやるだけ。優勝したい」(内田)「たぶん自分のこのコースの限界が64。限界に挑戦したい」(美村)と、ともに大逆転を目指す。(モーガン・ランR&C=6455ヤード、パー71)

 

【大会コメント】

☆金子優将
(栃木・作新学院高2年=15-17歳の部男子)

「後半1番から8番までで6オーバー。苦しかったです。バンカーに4回入れて全部タップインできるぐらいのパーだったけど。他の選手とコミュニケーションンがとれて、試合はめちゃめちゃ楽しいです」

☆芹澤慈眼
(大分・庄内中2年=13-14歳の部男子)

「パターがすごいです(苦笑い)。2日間で3パット8回やりました。あまり眠れない。時差ぼけ?(大会直前の日本アマ32強で)気持ちの疲れはあります。外国選手には迫力で負けているような気がします」

☆中尾亮太
(京都・同志社中1年=11-12歳の部男子)

「ボギーが先行して折れそうになった。2日間やって、初日アンダーパーで回れたのは自信になった。ショートアイアンがいいので、優勝争いもシード権もいけそうな気はするんだけど」

☆小林大河
(東京・半田小4年9-10歳の部男子)

「(2年連続出場で)コースの習い方は分かっていたけど、ショットがうまくいかない。力が入った。頑張ろうとしたみたい。練習場ではよくなってきた。あすはバーディーの数を多くしたい」

☆澤田竜成
(東京・第二亀戸小2年=7-8歳の部男子)

「悔しかった。2つぐらいチャンスがあったけど、取れなかった。コースが長い。昨日はショット、今日はパターが悪かった。来年はもっとうまくやれそう」